ホンカア再ビ

なんか最近 あっち と連動したエントリが多いですネ... いや,勿論,他のレーベルも,他の音楽ジャンルも,当然 CD も,相変わらず聴いている訳ですが,未スキャンものを優先しておりまして... 次こそはもうちょっと新しい時代のものを此処に載せようっと(笑)

Slow Walk Rock / Sil Austin (Mercury MG-20237)[Mercury MG-20237]

で,今回はこれ.日記 にも載せていた,スーパーバッドな私的名盤,「Rock 'N Roll / Red Prysock」 (Mercury MG-20088) と並ぶ(?) Mercury ホンカーのアルバム.





このお二人,Sil Austin さんと Red Prysock さんといえば,同じく Mercury に於ける,その名も「Battle Royal / Sil Austin & Red Prysock」 (Mercury SR-60106) が CD でストレートリイシューされているので有名でしょう.あそこでも書いた通り,当時の Mercury を代表する二人のホンカーがブリブリ〜と対決した迷?盤.あれは確かにごっつ気持ち良い.

それに遡ること3〜4年.先述した Red Prysock さんのサイコーのブリブリホンカーっぷりが堪能できる MG-20088 な訳ですが,今回はその相方とも言える Sil Austin さんの 1957年頃にリリースされたと思われるアルバム.ちなみに購入価格は,Prysock さんのが $50.00,Austin さんのは $35.00 でした.どちらもオリジナル盤.

[Mercury MG-20424]後に Sam "The Man" Taylor さんばりにメローな路線で大ヒットを飛ばすことになる (例えば左のアルバム) Sil Austin さん.とはいえ Prysock さんと共に Tiny Bradshaw 楽団出身な訳で,出自はばりばりのホンカー系であります.このアルバムでもその路線を堪能出来ます.

1956年に Mercury から出たシングル「Slow Walk」が大ヒット.それに呼応して 1957年にリリースされたのがこのアルバムということになります.特に A面がそのブリブリホンカーな側面を楽しめ,A-1「Train Whistle」やA-4「Walkin' And Talkin'」辺りが悶絶ものです.A-3「Pink Shade Of Blue」はどう聴いても「Flying Home」のまんまパクりに聴こえますが,それは御愛敬ということで.B面はミドルテンポな楽曲が並び若干トーンダウンしてます.

盟友 Red Prysock さんの悶絶トーンに比べると,後のメローな路線も想像出来なくはない,若干軟らかい質のブローになっているのが Sil Austin さんの個性ということになりましょうか.一本気に徹頭徹尾ホンカーというよりは,私ホンカーもできまっせ,みたいな感じ.けど実際ぶり〜っとやられるとやっぱりノックアウトされます.見事なグロウルです.

ところが上述した「Battle Royal」では,Prysock さんと真向勝負ということもあってか,Prysock さんに負けず劣らずお下品ブローの連発.直後の大ヒットアルバム「Sil Austin Plays Pretty For The People」 (Mercury MG-20424) でのメロー路線を微塵も感じさせない,見事なお下品振りです.

それにしても,Prysock さんの「Rock 'N Roll」,Austin さんの「Slow Walk Rock」共に,ジャケットカバー表に疲れている写真が本人ではなく,白人男女というのが,時代を感じさせられます.





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This page contains a single entry by Shaolin published on January 20, 2003 11:59 PM.

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