若手からベテランまで,錚々たるメンバーによる 羽毛田耕士BigBand. 羽毛田さん のペンによる噂通りのスリリングなアレンジとそれに応えるアンサンブルの緩急,ソロイストの皆さんの十二分な活躍.あっという間の 2セットで,とっても楽しめました.演奏された皆さん本当にお疲れさまでした.
写真はピンボケばかりですみません. やたら 吉池さん の姿ばかり写っているのは御愛嬌ということで. 一応,時系列に並べてます. (2004年 2月19日 00:00 感想追加)
当日のメンバーは 羽毛田さんのサイト に書かれている通りです (各メンバー個人のサイトへのリンクもあります).自分のバンドを持たれている方も多く,メインで演奏されるジャンルも様々です.
当日は 1st stage,2nd stage 共に 6曲づつ.アンコールで 1曲. 概ね ここに書かれている曲 でした. 個人的には 1st stage の方が印象深く,「On The Ginza」,「Mr. P.C.」,「Inner Urge」といった,タイトルをみただけで狙いが感じられそうなセレクションに加え,羽毛田さんらしいアレンジが更に魅力を放っていました.羽毛田さんのアレンジは,「複数のリズムのうねり」「裏ノリのカウンターパンチ」「静と動の対比」「模範的なリハーモナイズ」といった特徴に集約されるのかな,という印象を持ちましたが,とにかく馴染みの曲であっても新鮮に聴かせる手腕は本当に見事でした.2nd set の「A Girl From Ipanema」なんかの大胆アレンジ & リハーモナイズが代表でしょうか. 羽毛田さんのオリジナル曲 2曲も,キャッチーなメロディーと緊張感溢れるアレンジのバランスが素晴らしく,実に気持ちよく聴けました.
ほぼ全員のメンバーがソロでフィーチャーされましたが,音川さん,今尾さんの tenor solo は実に格好良かった.ちょっとバックのリズム隊とずれてしまう瞬間もありましたが,豪快な勢いでのソロを目の前でかぶりついて見られたのはラッキーでした.
また 1st トロンボーンの内田さんも数曲でソロを披露されましたが,実にやわらかく温かい音色で美しいアドリブを披露されました.やっぱトロンボーン最高.
ドラムスの諸藤さんの紡ぎ出すリズムは実に変幻自在で,ベースの芹澤さんと共に完璧な要になってました.諸藤さんは本当にどんなスタイルでもやってのける方の様で,曲によって Elvin Jones 風なリズムのツッコミ,Tony Williams 風の鋭いシンバル,Bernard Purdie 風の重いファンクリズム,と見事に使い分けてはりました.
そして 2nd trombone の我等が吉池さん.丁度私が真っ正面に座ってたせいもあってやりづらかったのではないかと思います (すんません).軟らかく,暖かく,前面に押し出してことはほとんどないけれども ,やっぱりなくてはならない中核のハーモニーを見事に奏でて下さいました.ラストのアンコール曲「電話の時間」で待望のソロも披露.けれども 2nd stage 後半にかなりハードな曲が続いたせいもあって,皆さんかなり疲労されてた様で,吉池さんも本領を十分に発揮できなかったのかも知れません.ともかく大役ご苦労様でした.