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Mercury 20000 シリーズ A (20000-20599) 概要20000番台は,1950年代初期にスタートした, Mercury レーベルの 12インチ LP 用のシリーズです. このシリーズでは,クラシック以外のあらゆる音楽ジャンル (ポピュラー,イージーリスニング,フォーク,ラテン, ロック,ジャズ,R&B, その他なんでも) がリリースされました. モノーラル 盤は,MG-20000 番から開始して番号順に リリースされました. ステレオ は 1958年からリリースが開始されましたが, モノーラル盤とは異なりカタログ番号は不規則に振られました. これは,ステレオ盤とモノーラル盤が同時にリリースされていなかったからです. ほとんどのアルバムでは,まずモノーラル盤が番号順にリリースされ, その中でステレオミックスされたものがアットランダムにステレオ盤として リリースされた様です. ステレオ盤のリリースが開始される前に,既にステレオ録音用機材が レコード会社に行き渡っていたのは幸いなことでした. ちなみに Mercury では 1954年頃からステレオ実験録音を開始していました. ですので,ステレオ盤リリースが開始する前の録音でも, ステレオミックスが可能で,後にステレオ盤がリリースされたものがある訳です. 注意: ここでは,便宜上 Mercury 20000 シリーズを シリーズ A (MG-20000 から MG-20599 まで), シリーズ B (MG-20600 より後) の 2つに分けています.
レーベルのバリエーション最初期の 12インチ LP (20000 シリーズ) のレーベルは, 黒地に金色の印刷が施されたレーベルが使われました. まもなくレーベルに使われる紙の種類が変更され, それと同時に印刷色は金色から銀色になりました. ステレオ盤リリースの開始とほぼ同時に,レーベルデザインが若干変更されました. 黒地に銀色の印刷ですが,楕円形の Mercury ロゴが配置されたタイプです. このタイプにもいくつかバリエーションがあります. 詳しいバリエーションについては, ここ を御覧下さい. ジャケットデザインのバリエーション
最初期のリリースでは,シンプルなデザインのジャケットが多くありました.
Mercury のロゴも,このページの右上に示した様な長方形のロゴが使われました.
次に使われたロゴは楕円形のもので,
1955年ないし1956年にリリースされた盤に多く見られます.
このロゴは 1956年頃にリリースされた盤によく見られるものです.
同様のロゴは,同じ時期にリリースされた EmArcy Jazz シリーズの
ジャケットでも見ることができます.
このロゴは 1957年ないし 1958年頃のリリースで良く見られるロゴです.
二重楕円に囲まれた Mercury のロゴの中に
“REG. U.S. PAT. OFF.”
と書かれ,その横には長方形に囲まれた
“CUSTOM HIGH FIDELITY”
が配置されています.
このタイプも 1957年から 1958年頃のリリースで良く見られます.
二重楕円のロゴ全体が,長方形の中に収められたタイプで,
ステレオ盤リリースの直前まで良く使われていました.
ステレオ盤のリリースが開始されると,ジャケットデザインが大きくかわります. 「オビ」の様なデザインがジャケットの上部あるいは下部に配置されるようになります. ステレオ盤には,ジャケット上部に大きな文字で「STEREO」と書かれた帯状の印刷が 施され,モノーラル盤はジャケット下部に「HIGH FIDELITY」と書かれています. フロントジャケットの印刷は,実はステレオ盤モノーラル盤共通で行われており, 上部に「STEREO」,下部に「HIGH FIDELITY」と印刷されたジャケット印刷の どちらを切り取り裏に折り込んで見えなくするかで,共用されていました. ステレオ録音は 1957年頃から開始されましたが, 当初はモノーラル盤が先行してリリースされていました. ステレオ盤はモノーラル盤リリース後アットランダムに行われていた様で, その為,ステレオ盤の番号とモノーラル盤の番号がきれいに対応しないわけです. 後に MG-20600 / SR-60600 からモノーラル/ステレオが同時にリリースされる様に なり,そこから両者のカタログ番号はきれいに対応するようになります. その様な事情があった為,一部のフロントジャケットのデザインは, ステレオ盤リリースに伴い変更が施されたものがあります. これも一例です.
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