Kohji Matsubayashi (松林弘治)

なぜ日本だけで「SP盤」と呼ぶようになったのか

昔懐かし、蓄音機でかける、割れやすいレコード。

10インチ (片面3分程度) / 12インチ (片面5分程度) が一般的です。

回転数は、当初は 80rpm、76rpm など、いろいろあったようですが、のちに 78rpm に統一されました。

で、そのレコードを指して、日本では SP盤 と呼ばれることが多いです。いわく、LP盤 (33 1/3rpm の Long Playing) に対して、Standard Playing の省略形である、と。

しかし、不思議なのです。日本以外で「SP」や「Standard Playing」という表記を見かけたことがありません。 代わりに英語圏でよく見かけるのは「78rpm」「Shellac Records」「Phonograph Records」「Gramophone Records」といったものばかり。

どうして、日本だけ別の呼び方になったのか、あるいは他の国でも「SP」という表記があるのか、なんとなく気になったので、いろいろ調べてみました。もともとは Twitter 上でのつぶやきから始まったものですが、ここにまとめておきます。

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Kohji Matsubayashi (松林弘治)

First commercial Direct-to-disc LPs in 1969

In 1969, “the world’s first” “commercial” “Direct-to-disc” microgroove LP records were released, from the Nippon Columbia label. The “Columbia 45rpm Direct Cutting Series” consists of six 45 rpm Direct-to-disc albums.

「世界初」の「市販用」「ダイレクトカッティング」LPレコードがリリースされたのは1969年のこと、日本コロムビアレーベルからでした。シリーズ全6枚、すべて45回転でした。

Columbia 45rpm Direct Cutting Series

(from inside gatefold of 45PX-2008-AX)

These wonderful set (containing superb performances in wonderful sound quality) of six records are the very first examples of Direct-to-disc LP records – many of that were produced by various labels around the world and sold mainly in the 1970s.

1970年代に世界中のさまざまなレーベルから、主に「オーディオファイル向け」と銘打ってダイレクトカッティングレコードが大量にリリースされる先駆けとなるものです。実に生々しくそして素晴らしい演奏内容となっています。

Please note that almost all of the 78 rpms (until mid-1940s) were Direct-to-disc records; also, during the microgroove LP years, many of the audio testing records (primarily for audiophiles etc.) were also Direct-to-discs.

また、元々はSP盤の時代、1940年代前半までは、全てのレコードがダイレクトカッティングであったわけですし、LP時代に突入してからも、オーディオチェック用のテストレコードなどは、ダイレクトカッティングで製造されているものが多かったことも記しておきます。

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Kohji Matsubayashi (松林弘治)

Sound Storing Machines: The First 78rpm Records from Japan, 1903-1912

マニアックな音源のコンピレーションを次々と世に送り出している Sublime Frequencies レーベルから、最初期の日本の音源をまとめたアルバムがリリースされています。

メインタイトルは “Sound Storing Machines” つまり「蓄音機」です。

Sound Storing Machines

Sound Storing Machines: The First 78rpm Records from Japan, 1903-1912
(Sublime Frequencies SF115)

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Kohji Matsubayashi (松林弘治)

超音波レコード洗浄機の歴史 / Ultrasonic Cleaning History

Mike Bodell 氏による、この2018年9月の記事、隅々まで大変読み応えのあるまとめでした。

レコードの超音波洗浄の歴史は1952年Bendix社の実験に始まり、1968年にRichard Henes氏によりUS Patentedとなった、と。

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Kohji Matsubayashi (松林弘治)

Mara Carlyle Live at Pizza Express

マシュー・ハーバート (Matthew Herbert) 人脈でもよく知られている、マラ・カーライル (Mara Carlyle) さんの新譜が、クリスマスイブにデジタルで公開されました。Bandcamp で無料からダウンロードできます(もちろん「投げ銭」も可能で、私も支払わせていただきました)。

Live At Pizza Express
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Kohji Matsubayashi (松林弘治)

Hooray for Petra Haden!

どれくらい前だったでしょうか。

ペトラ・ヘイデン (Petra Haden) さんの音楽を初めて聴いたのは、このアルバムが最初でした。

「このヒト、頭イカれてる!(いい意味で)」「すげぇこの人」と、すぐに虜になりました。

Petra Haden Sings The Who Sell Out
Petra Haden Sings: The Who Sell Out
(2005, Bar/None Records BRN-CD-160)
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Kohji Matsubayashi (松林弘治)

“Fab gear!” MOJO presents 15 customised Beatles covers

3部作ドキュメンタリ「The Beatles: Get Back」はたくさんの発見があって楽しかったですね。かつて中学生〜大学生時代に海賊版レコードを買いまくり聴き込みまくりノートに勝手分析してた(笑)元マニアとしても、Get Back 時代のアングラ音源には大変お世話になったクチです。21世紀に入ってからも、例のCD83枚分の音源「A/B Road」を必死に聴き通した(笑)のも懐かしいです。

その映画のことや、ビートルズの音楽については、いろんなところでディープに分析されていますので、ここでは特に何も書きません。

代わりにここでは、イギリスの音楽雑誌 MOJO Magazine 2021年11月号(9月発行)に付属していたCDについて。

Mojo Magazine (November 2021) Read More / 続きを読む
Kohji Matsubayashi (松林弘治)

Siriá / Mestre Cupijó e Seu Ritmo

2014年に、こんなすごいアルバムがリリースされていたなんて、全然知りませんでした。自分の趣味ドストライク、かつ、とんでもない音楽の発掘です。

Siriá / Mestre Cupijó e Seu Ritmo

Siriá / Mestre Cupijó e Seu Ritmo
(Analog Africa AACD 076)

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Kohji Matsubayashi (松林弘治)

ME-7: Um Senhor Talento / Sérgio Ricardo

2004年頃に ME-10 “Nara Leão” を入手して以来、一時期 ELENCO レーベルのオリジナル盤 の蒐集にハマっていましたが、アロイージオ・ヂ・オリヴェイラ時代のLPのうち7割ほど揃ったところで2014年頃に小休止してしまっていました。

Since I acquired ME-10 “Nara Leão”, I had been obsessed with collecting original Brazilian LP issues of ELENCO label – but in 2014 I decided to take a short break. I have collected approximately 70% of the entire Aloysio de Oliveira catalog.

ここ最近、久しぶりに ELENCO 作品を LP や CD、ストリーミングで聴き込み直していたのですが、そういえばうちにある ME-7 ってセカンドプレスだったなぁ、15年ほど前は比較的適価で入手できてたけど、最近はあまり eBay でも見かけないし、値段もあがってるんやろうなぁ、と、ふと検索をかけたら、茨城県にある Paddy Field RECORDS という中古レコード店に ME-7 のファーストプレスの在庫があるのを見つけ、嬉しくなってオーダーしちゃいました。

Recently I often listen again to those ELENCO recordings, with LPs, CDs, streaming, etc., when I remembered that the copy of ME-7 I have was “second pressing”. Hmmm, 15 years ago vintage ELENCO LPs could be found at fair price with some lock, but I seldom see ELENCO listings on eBay or the likes – I guess the price now might be much higher these days… Then I googled some, and out of nowhere I found a used record shop “Paddy Field RECORDS” in Ibaraki, Japan, and the shop stocks the “first pressing” of ME-7. Without hesitation I soon bought the copy online.

[ME-7 Front Cover] [ME-7 Back Cover]

Um Senhor Talento / Sérgio Ricardo
(Elenco [BR] ME-7)
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Kohji Matsubayashi (松林弘治)

HumminGuru Review 3: 10インチ盤クリーニング、そして気になる点

Note for non-Japanese readers:
FYI here’s the automatically trasnlated English version of this HumminGuru Review article by Google Translate.

1回目のレビュー(ハミングルが届くまで、そして最初に使った時の印象)、2回目のレビュー(レコードクリーニング前後の音を比較)に続き、最後となる今回は、KickStarter で入手した人に無料でついてきた10インチ/7インチレコード用アダプタのテストを行なってみます。

同時に、この超音波レコードクリーナーについて、いくつか気になる点、使用時の注意点、なども書いておきます。

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