はじめに * Mercuryについて * このサイトについて * レーベルの変遷 * マトリクス番号 * インナースリーブ * コラム * blog (レコード全般) Mercury シリーズ * 10000 シリーズ * 15000 シリーズ (10吋) * 20000 シリーズA (-20599) * 20000 シリーズB (20600-) * 25000 シリーズ (10吋) * 30000 シリーズ (10吋) * 35000/JATP/MGC * 40000 Golden Lyre * Living Presence * 80000 Custom * 90000 Tono * PPS シリーズ * SRM シリーズ * Demo/Sampler 傍系レーベル * EmArcy 26000 (10吋) * EmArcy 36000 (12吋) * EmArcy MGE/SRE * EmArcy EMS * Wing 12000 * Wing 12100/16100 * Wing 14000/18000 * Wing 60000 * Limelight * Philips U.S. * Fontana U.S. * Smash * Blue Rock * Cumberland * ... コンパクト盤 (33rpm 7吋) * Mercury 200/600 * Limelight 300 * Smash 700 * Fontana 750 * Philips 800/2700 EP盤 (45rpm 7吋) * Mercury EP 3000 * Mercury EP 4000 * Mercury EP 5000 * EmArcy EP 6000 * Wing EP 16000 * Mercury MEP * Childcraft/Playcraft * miscellaneous シングル盤 (45/78rpm) * Mercury 2000 * Mercury 3000 * Mercury 5000 * Mercury 6000 * Mercury 8000 * Mercury 8900 * Mercury 11000 * Mercury 70000 * Mercury 89000 * EmArcy 16000 * Limelight * Wing * Blue Rock * ... アーティスト別一覧 その他 リンク |
Mercury Records Collection: Mercury レーベルとこのサイトについて...Mercury レコードとレーベルについて...Mercury レコードは 1945年に設立され、すぐに Jazz, Blues, クラシック, Rock, Country の録音で一躍有名になりました。 この 5冊組のディスコグラフィーでは、Mercury レーベルと その傍系レーベル (Blue Rock, Cumberland, EmArcy, Fontana, Limelight, Philips, Smash, Wing) に残された全録音、そして他レーベルから借りたり 購入した音源、Mercury がディストリビュートしたインディレーベルの録音、 それらの全てをリストアップしています... そう書かれている通り、 Mercury レコードは非常に大きなレコード会社でした。 メジャーレーベルの一つであった、ということも可能でしょう。 実際、リリースした枚数の多さ、多岐に渡る音楽ジャンルは特筆すべきです。 その中には「名盤」と呼ばれることになる歴史的なモダンジャズの録音 (その多くが傍系レーベルである EmArcy からリリースされました)、 当時のヒット曲、著名なクラシックの名録音、映画音楽、その他数多くがあります。 その多くはどちらかというと (多くのマイナーレーベルの録音に比べると) メジャー指向で「洗練」されたものですが、同時に「当時の」アメリカでの バラエティにとんだ音楽がまるでおもちゃ箱の様に一同に介してもいます。 Mercury の傍系レーベルやシリーズはそれぞれ特定の音楽ジャンルに 特化していましたが、その一方で親レーベルである “Mercury” は、クラシック音楽からサイケデリックロックまで何でも扱いました。 この様なジャンルの多様性は小さなマイナーレーベルにはなかなか見られないものです (もちろん、この事と「音楽的内容の良さ」は全く別個の話ですが)。 そういうわけで、 Mercury レーベルから過去にリリースされた幾多のレコードを通じて、 20世紀後半に生まれては消えていった数多くの (主にアメリカ中心の) 音楽の多面性 (の一部) をかいま見ることができるともいえるのです。 Mercury レコードは、Irving Green さん、Berle Adams さん、 Arthur Talmadge さんによって 1945年にイリノイ州シカゴで設立されました。 当時は SP 盤末期で、当初は自社録音とレンタル音源が半々でしたが、 10インチ LP のリリースが開始される 1949年辺りから、 徐々に自社録音の比重を高めてゆきます。 その中でも特に人気があるのが、屈指の名録音で知られる クラシック音楽専門の “Living Presence” シリーズや、 Bob Shad さんが興した Jazz 専門の EmArcy レーベルでしょう。 1961年になると、オランダのレコード会社である Philips (Phonogram レーベルで有名) が Mercury レコードと相互契約を結びます。 そして最終的には Philips が Mercury とその傍系レーベルを吸収する格好になります。 1962年には Philips とドイツの Polydor が合併し、 1970年代初頭に Polydor と Phonogram から名前をとって PolyGram という名の元活動を始めます。 しかし、Mercury というレーベル自体は 1980年代に入っても ずっと存続し続けていましたし、リリースも活発に行われていました。 その後、PolyGram グループは Decca, MGM, Verve, A&M, Island など 数多くのレーベルや会社を吸収し巨大グループへと成長してゆきます。 PolyGram は最終的には 1998年夏に Seagram グループ (MCA を所有) に吸収されることになります。 現在は Universal Music Group 傘下のいちレーベルとして、 Verve Music Group などから CD で再発されています。 Mercury レーベル自体は、2007年に 復活した 模様です。ただし、現在のところはポップ/ロック向けのレーベルとしてですし、 サイトのコンテンツもまだまだ充実はしていません。 このサイトの目的は?基本的にはこのサイトはわたし個人用のもので、 所有する アナログ レコード (の一部) を整理するため、2002年 6月に作成を開始しました。 手持ちの CD リイシューや日本盤は (一部の例外を除いて) 載せていません。 極力オリジナル盤で収集しようとしています。 また、このサイトは Mercury レコードの コンプリートディスコグラフィーを目指すものではありません (その目的でしたら、 The Mercury Labels - A Discography を買うしかないでしょう) し、コレクター向けガイドのサイトでもありません。 また、当然ながらここは中古レコード屋のサイトでもありません (むむ)。 けれどもこのサイトから、 私の音楽の嗜好 (のごく一部) は読み取れるかも知れません ;-) 「ディスコグラフィックなデータをレコードというモノの側から検証し整理する」 のが目標といえば目標です。ですので、可能な限り、録音年月日やマスター番号に ついても調べて掲載しようとしています。その際、上で触れた Ruppli さんによる ディスコグラフィー本が非常に役に立っています。
このサイトは常に作成中です: 全てのレコードのジャケット写真を用意し、レーベル画像をスキャナで取り込み、 ディスコグラフィー的な情報を調べ、入力する手間がかかってしまうので、 常に最新の状態であるとは限りません。 これからもずっと Mercury アナログ盤を入手し続けられることを願って。 このサイトのリストがどんどん大きくなってゆくとよいのですが。 悲しいことにお金がないと買えません (くそ)。 ともあれ、Mercury アナログ収集はきっと私の生涯を通じた趣味となることでしょう。 もちろん、Mercury 以外のアナログも買い続けますが :) 私の好きな音楽?まず最初に、私は基本的にどんな音楽でも好きです。 それが、なんらかの「刺激」「衝撃」を与えてくれるものでありさえすれば。 一旦録音されれば、音楽そのものはいわゆる「本来の意図」 (ミュージシャンの? 歌手の? アレンジャーの? レコード会社の? 批評家達の?) から自由になるものです。 全ての音楽には、さまざまな「バックグラウンド」があります。 録音された「時代」の「空気」もきっとその中に含まれるでしょう。 それら様々な背景が絡まり合い、網目の様にあれとこれが関連しあい、 溶け合い、そして元々は考えもされなかった様な 新しい「とらえられ方」「聴こえ方」が常に生まれ続けます。 私が音楽を好きなのは、まさにそれなのかもしれません。 確かに、この世には「有無を言わせぬ」「解釈の多様性を拒否する程の」 もの凄い音楽が存在することも事実です。 けれども基本的にはすべての音楽はそれを演奏した人からも自由です。 リスナーからも自由です。ある特定の、それが録音された「時代」からも 自由なのかもしれません。 その音楽が持つ「意味あい」は常に変わり続けてゆくものなのでしょう。 「評論」という名の下に形而上的な評価を与え、 崇高な「ミュージシャン本来の意図」というレッテルを勝手に創出し、 ジャンルという枠をかぶせ、固定してしまう、 という作業程馬鹿馬鹿しいものはありません。 私はそういうのは好きではありません。 ちなみに私が特に好きな音楽を列挙してみます: Samson François, Thelonious Monk (私のメールアドレスで気付きましたか?), Illinois Jacquet, Jackie McLean, Roland Kirk, Sonny Rollins, James Brown とその一派, Fela Kuti, Meters, Dr. John, Al Green, Sam Cooke, フィリーソウル, TAFKAP (と勿論 Prince も), Frank Zappa, Captain Beefheart, Brian Wilson, Hollies, Gene Clark, My Bloody Valentine, Radiohead, Soft Machine とカンタベリー一派, Syd Barret, 有名無名のガレージ/サイケなバンド達、 村八分, ゆらゆら帝国, 高田渡、はっぴいえんどファミリー、その他たくさん (ここにとても書き切れるはずもありませんね)。 傾向としては「ガレージっぽいもの」、「サイケっぽいもの」、 「フリークアウトしたもの」が好みなのかも知れません。 私はどうして Mercury 盤を集めてるの?私が最初に買った Mercury 盤は SR-60737 “Another Git Together” でした。確か 1996年頃に買ったのでした。 このアルバム自体はとても気に入りましたが、 その頃はそれが Mercury レーベルのアルバムかどうかなんて気にしてませんでしたし、 当然 1st プレスかどうか、オリジナル盤かどうかも気にしてませんでした。 2001年になって、個人的な事情で東京に引っ越してきました。 東京近辺には、今まで住んでいたところとは当然比較にならない程の 中古レコード屋がありました。大阪や京都ではなかなかお目にかかれなかった レア盤も大量に売られていましたし、そして何よりも、 値段が非常にリーズナブルだったのです。 そしてある日、家からそう遠くないところにある ディスクユニオン の 吉祥寺 Jazz & Classic 店 を初めて訪れました。 そこには Blue Note, Presige, Riverside, Contemporary, Impulse など そうそうたるレーベルの 1st プレス盤が所狭しと売られていました。 そこでは SR-60143 “Meet Me In Chicago” / Jimmy McPartland & Art Hodes や MG-20673 “There Goes That Song Again” / Brook Benton、 SR-60127 “Chamblee Music” / Eddie Chamblee などに惹かれ購入しました。 そうです、全て Mercury 盤だったのです。 その後、私の手持ち盤のうち好きな盤のいくつか、 MGW-12126 “Somebody Up There Digs Me” / Louis Jordan や SRM-1-653 “Super Dude I” / Don Covay も Mercury レーベルのアナログであることを再認識しました。 そうか、あれもこれも Mercury だったんだ.... もちろん Mercury レーベルのアナログ盤が全て素晴しいわけもありません。 中には「なんじゃこりゃ」という様な内容のものもあるでしょう (実際そういうのに何枚か出くわしました)。 けれども、ふと考えてしまったのです。 このまま少しづつ Mercury 盤を集め続けたら一体どうなるんだろう? と。 Mercury は Blue Note や Riverside, Impulse とは違います。 それらはどれも Modern Jazz の名盤の宝庫です (なのでオリジナル盤はとんでもない値段がついている訳ですが)。 それに比べて Mercury はあまりにも「メジャー」レーベル過ぎますし、 扱っている音楽ジャンルも余りにも広すぎますし、 素晴しい録音も多くあるものの、中には明らかにつまらないものも 多くあることが予想されます。 しかし幸いなことに、私は何でも聴く音楽ファンです。 「ふざけんな! こんなもん聴けるか! 俺が聴きたいのはホンモノのジャズだけだ!」 なんて言うことはありませんし、 一聴しょーもないと思える音楽でも、聴きようによってはいくらでも楽しめるものです。 この点はとても重要でした。 なぜなら Mercury 盤をアットランダムに買ったとしても、 たいてい楽しめるということですから。 また逆に、ありとあらゆる音楽ジャンルを扱った「メジャー」レーベルであるが故に、 Jazz に注力したマイナーレーベルの様にその全貌は掴み切れておらず、 情報も整理されていません。 ともあれ、特にまっとうな理由付けがあるわけでもありませんが、 Mercury レコードとその傍系レーベルに注力してみようということになりました。 なぜそんなことを決めたのか自分でも良く分かりませんが、 ともかく続けてみることにします。 何十年も昔に録音された音楽、私が生まれるよりもっと前にデザインされた 美しいジャケットにこれからもずっと出会い続けられるとよいのですが。 少なくともこのサイトは、私が入手した盤をディスコグラフィー的に記録する メモとしては存在し続けるでしょう。 ジグソーパズルを解いていく様に、番号順に並んだリストを こつこつと埋めてゆくのはそれだけでも充分に楽しいものです (最近、上でふれた Ruppli さんによるディスコグラフィー本 のうち何冊かを入手できましたので、詳しい情報も徐々に調べているところです)。 そしてもし、何百何千ものつまんない(かもしれない)アルバムの中から、 とんでもなく凄いアルバムに一枚でも多く出会うことが出来れば、 幸せなのですが、はてはて。 |