えー、引っ越しを間近に控えた 4月18日のこと。
7年もの長きに渡って、毎日休むことなく Vine 開発 のメインマシンとしてひたすら働いてくれた PowerBook G4 Titanium 400MHz (Gigabit ではない方の初代)。
ついに お不動さん となってしまいました。
さようなら PowerBook
24時間365日ほぼ稼働し続け (しかも 99.9% が Linux マシンとして)。
内蔵 スピーカ は購入後2年もたたないうちに早速 右スピーカから音が鳴らなくなり。
酷使しまくりの キーボード は過去に 2度壊れ、その都度ヤフオクでキーボードモジュールを購入して交換したものの、3度目に壊れた時はとうとう諦めて、家で眠っていた (?) HHKB Pro を繋いで使い続け。
内蔵 AirMac カード自体は生きていたものの、本体内のアンテナがどうも調子悪かったのかあまり電波を拾えず、そのせいもあり結局デスクトップマシンとしての利用がメインになったり。
内蔵ハードディスクも容量アップのために2度交換を行い (確か最初の純正が 10GB、続いて 30GB に換装、3年ほど前に 60GB にして以来そのまま)。
昨年には更に バッテリも死んで しまい、電源アダプタなしでは使えなくなり。
気がついたら、自宅にある中では最も遅い、しかも満身創痍のマシンになっていましたが、毎日の酷使に堪えてくれました。
で先月18日、外での仕事を終え夕方に帰宅したところ、冷却ファンが暴走したかのように回りまくり、轟音を響かせていました。カッコンカッコンと嫌な音。ハードディスクが死んでしまった ようです。がーん、メインの ssh key このマシンにしか入ってなかったのに....
ハードディスクを買ってきて交換すればまあ使えるわけですが、バッテリも換えて、キーボードも交換して、メモリも増設してやって . . . . とかやりだすと、安い PC を 1台買うのと大して変わらない金額が必要となります。
というわけで、さすがにここらが潮時と判断し、引退していただく ことにしました。 長いあいだご苦労さんでした。
こうして Mac OS / OS X 稼働率が異常に低く Linux 稼働率が異常に高かった、世にも稀な (笑) PowerBook G4 Titanium はその役目を終えたのでした。
さて次はどれにしよ
引っ越し直前ということもあり、すぐに代替機を確保して即実践投入というわけにもいかず、現在市場で出回っている幾多の機種を仔細に比較するヒマもなかったので、以下の条件だけを頼りにテキトーに探してみました (優先順位順)。
- 安い (笑)
- あまり予算をかけるわけにはいかないので、20万円代なんてもってのほか。15万円を上限にしました。
- 13インチ、またはそれ以下
- 最近は毎日通勤しているわけでもなく、滅多に持ち運ぶものでもありませんが、とりあえず14インチや15インチは除外。軽さからいくと 12インチになりますが、値段の面で若干つらくなりそう。ということで、あまり軽いモデルはないものの、13インチあたりが最有力となりそう。
- 表示サイズは 1280x800 かそれ以上
- まあいまどき 1024x768 なんてサイズのモデルは少ないでしょうが、本体サイズによってはまだありますし。また、中古を買おうとした場合にも関係あり。ちなみに、壊れた PowerBook は 1152x768 という変則サイズでした。
- あまり枯れてないモデル (笑)
- せっかく新しく購入するので、あまりにもあっさり Linux 使えてしまうのも詰まらない (?) ですから、少し新しめのマシンを選ぶことにしました。
- Dell XPS M1330
(Core 2 Duo T7250 2.0GHz, Memory 2GB, HDD 250GB, 13.3inch WXGA, X3100, 3945ABG 802.11a/b/g) - Apple MacBook
(Core 2 Duo T8300 2.4GHz, Memory 2GB, HDD 160GB, 13.3inch WXGA, X3100, AirMac Extreme 802.11a/b/g/n) - MacBook1,1 (1st generation)
- Core Duo 1.83GHz / 2.0GHz
- Intel GMA 950
- AirMac Express (Atheros 11g)
- MacBook2,1 (2nd / 3rd generation)
- Core 2 Duo 1.83GHz / 2.0GHz / 2.16GHz (Merom)
- Intel GMA 950
- AirMac Extreme (Atheros 11n)
- MacBook3,1 (4th generation)
- Core 2 Duo 2.0GHz / 2.2GHz (Santa Rosa)
- Intel X3100
- AirMac Extreme (Broadcom BCM43xx)
- MacBook4,1 (5th generation)
- Core 2 Duo 2.1GHz / 2.4GHz (Penryn)
- Intel X3100
- AirMac Extreme (Broacdom BCM43xx)
で、あまり仔細に選んでるヒマもないので、とりあえず次の 2機種を選出。
実は (もはや新機種が出てくることもなく完全にメンテナンスモードに入っているとはいえ Vine/ppc 開発継続のために) 中古の PowerBook G4 Alminium あたりも考えたのですが、どう考えても 中古価格高過ぎ なので、残念ながら (?) 除外しました。ま、今まで通り、Vine/ppc 開発は引き続き PowerMac G4 Dual (Windtunnel 1.2GHz Dual と Gigabit Ethernet 450MHz Dual の 2台) をメインにやっていきます。
さて、上の 2機種は 4〜5万ほどの価格差があります (もちろん MacBook の方が高い)。 Linux をメイン OS として使うことを考えると、どちらも悪くありません。むしろ XPS M1330 の方がお得感が高い。が、しかし、せっかくなので Vine の Intel Mac 対応作業もできるし、ということで結局 MacBook の方を選びました。
やってきたものの
キーボードだけを US ASCII 配列にカスタマイズして Apple ストア で発注。結局手元に届いたのは、引っ越し直前の 4月末。当然、引っ越し前後のドタバタもあり、まともに電源をいれていじりだしたのは引っ越し終了後 1週間ほどたってからになってしまいました。
MacBook の箱をちらちら見ながら、レコード/書籍/コンピュータ類が入った大量の段ボールと格闘する日々もなんとかメドがたち、先週末あたりから本格的にいじってみることにしました。
ふーん、最近のマシンの事情にとんと疎くなってますが、Leopard ってこんな感じなのね。速度も今までに比べたら (笑) 申し分なし。キーボードだけはさすがに常用するには辛い感じのタッチ/ストロークですが、まあこれは慣れるしかないということで。
では、本題にとりかかろうかと作業を始めたのが先週末。結構ややこしいことになってそうです。
このマシンの素性
最近は Mac そのものへの興味は以前に比べると弱くなっているせいか、いわゆる MacBook のバリエーションについてもよく分かってない始末。ということで、web をいろいろ探して情報を集めてみました。
で、今回購入したのは、このうち最新の MacBook4,1 (5th generation) (の 2.4GHz ホワイト) ということになります。Intel Mac ですから、GPT パーティション、EFI ブートというわけで、現状の Vine Linux 4.2 をとりあえず無理矢理入れるためにあれこれ作業してみました。 x86_64 化は後回しにするとして、まずは i386 バージョンを入れてみることに。
当然、このシチュエーションでは Parallels を使って終わりにするなんてもってのほか (笑)
波乱の幕開け
出たばかりの機種とはいえ、一応対応はされてるでしょ〜、ってことで Fedora 9 Preview の CD イメージから試しに boot してみることに。
その前に、利便性のために rEFIt を入れておいて、っと。
おっと、忘れずに、
$ sudo diskutil resizeVolume disk0s2 60G
として OS X のパーティションを縮小し、Linux 用に大きく空きを作っておくことも忘れないように、と。
うーむ、そもそも BIOS emulation の段階でなんかおかしいのか、
CD からブートさせてメニューすら表示されないのですが . . . .
ただし (まだ規則性は把握してないものの) 3〜5回に 1回はうまく進んで CD のブートローダ画面まで到達します。OS X を起動し、シャットダウンし、電源投入直後に Command+Option+P+R
キーを押してから CD ブートさせようとすると、高確率で問題なく進む模様 (まだそれらしき原因が分かりませんが、もしかして EFI Firmware のバグとかやったりするんですかねぇ . . . . 以前の MacBook / MacBookPro でもそういうのあったらしいですし)。
で、インストーラの画面までは到達した (とはいえ 1024x768 ですが) ものの、見事に、ハードディスクが認識されませんでした . . . . 内蔵 SATA HDD がまったく見えてない模様。
もう一種類、サイズが小さいというだけでテキトーに選んだ Puppy Linux 4.0 の CD イメージはというと、 普通に起動し、普通にハードディスクが認識されました。
どうやら最近のカーネル (2.6.24 とか 2.6.25 あたり?) だと何か問題があるといった感触。ちなみに Puppy Linux の方は 2.6.21.7 を使っているそうな。
というわけで Vine Linux 4.2 の CD イメージから起動させようとしてみると、やはりなかなか CD からブートすらしない (本来なら ISOLINUX なんちゃらと一瞬出たあとで、ブートローダのスプラッシュ画面が出るはずなのですが、その ISOLINUX なんちゃらも表示されずに左上でカーソルが点滅するばかり)。何度か試しているうちにどういうわけか CD からブートし、GUI インストーラ起動までは進みましたが、
/dev/sda は現在、gpt パーティションレイアウトになっています。
Vine のインストールにこのディスクを使用するには、再度初期化する必要がありますが、
このドライブ上にあるすべてのデータを失うことになります
だかなんだか、そういうメッセージが出てきてうんともすんともいかない。
そらそうだわな。Vine-4.2 の i386 インストーラには、まだ GPT 対応が入ってませんので。
ただ、先ほどのケースとは違い、ディスクは見えてるってことにはなりますね。 Vine-4.2 は 2.6.16.36 にパッチてんこもりというカーネルです。
とりあえずテキトーに入れる
まずはインストールしないと話にならない。というわけで、Vine-4.2 のインストーラを修正して、GPT 対応コードを追加した CD イメージを作成することに。何度か試行錯誤の修正を繰り返したのち、無事インストールは終了。/dev/sda3
を / に、/dev/sda4
を swap にしておきました。
ただしブートローダ (GRUB) インストール部分の修正はあとまわしにしたため、インストール終了後に CD からレスキューモードで起動後、chroot して GRUB を /dev/sda3
にインストール。リブートして rEFIt から GPT / MBR の同期を行い、更にリブートして rEFIt から Vine を起動しようとすると、やっぱり起動できない (GRUB stage2 ロード時点でうんともすんともいわなくなる)。リブートしたりいろいろ格闘したのち、何度か目によくわからんけどあっさりと起動。
うーん、やっぱり最新の MacBook の EFI Firmware になんかクセがあるんちゃうかなぁ。
さて、とりあえず VineSeed/i386 に dist-upgrade しようかと思ったときに気付いたのが「ネットワーク使えないやん . . . .」ということ。オンボードのギガビットは Marvell Yukon、AirMac Extreme は Broadcom BCM43xx。この辺はあとまわしにするとして (笑) とりあえず安直にネットワークにつなぐべく、引っ越し後でぐちゃぐちゃな仕事部屋から無事発掘された古い USB ネットワークアダプタ (Elecom/Laneed LD-USB/TX) を使って接続。で、dist-upgrade してみると . . . .
あれま、Seed のカーネル (2.6.25-3vl5) では、ハードディスクが全く認識されないじゃありませんか。上で触れた Fedora 9 Preview でハードディスクが認識されなかったのときっと同じ理由なのでしょう。
で、これを書いている現在は、その辺のパッチ探索 (あるいはパッチ作成)、GRUB までちゃんとインストールされるようにインストーラの修正、「とりあえず」動いているハードウェア各コンポーネント (コンソール、ビデオ、キーボード、タッチパッドなど) およびまだ確認もしていないコンポーネント (ネットワーク、無線カード、Bluetooth、内蔵 iSight カメラ、サウンド入出力などなど) の調査をしているところです。
Vine 5.0 までには Intel Mac (少なくとも MacBook) 対応のメドがつけばいいのですが、果たしてどうなることやら。それよりこの新メインマシンを早く使える状態にしないと . . . .
( . . . 続く . . . )
なんか楽しそうですねぇ。
時間が許せば1台買って試して見たい気持ちに一瞬なりました^^;