2010年3月25日、朝からずっと激しい雨。
午後にお店から電話での連絡があり、車検および名義変更も順調に進み、16時半には納車できるとのこと。
ついに 405 を降りるその時 がやってきました。いやがおうにも感傷的な気分に。
3月13日 (ルーテシア 16V とクイックシフトを試乗に行った2日後)、web をあれこれ見ていた妻が、「こんなん見つけたけど」と、別の車を見つけてくれました。あれ、ついさっき同じ web を見てた時には、そんなん載ってなかったと思うんやけど。
む、安い (正確には「ぎりぎり今回の予算範囲内」)。車検整備、納車前整備込みでも安い。しかも状態はかなり良さそう。
先日試乗したルーテシア2 フェーズ2 1.2L クイックシフトとほぼ同じかむしろ安い値段。 同じ日に見た、ルーテシア2 フェーズ1 1.6L 16V をがっつり直した値段より5万〜10万だけお高いくらい。悪くない。というか、お得感高し。
しかも、運の悪い(?)ことに、試乗しに行った日の翌日に入荷していた模様。
これは見にいかねば。もしかしたらもしかするかも。とりあえず速攻メールしてそのクルマについて確認。やはり状態はかなり良さそう。
ただ、405 を降りるにあたり、街乗りとことこ、ちっちゃなエンジンでマニュアル (あるいはクラッチレスマニュアル) ですーいすい、という方向性で考えてたわけで、こういう方向性のクルマにいっちゃうのもどうなんやろう、という一抹の不安もあり。
とにかく見にいこう。んでもって、ルーテシア 1.6L 16V と比較検討してみることに。それでも踏ん切りがつかなければ、別のお店の別のクルマを探してみよう。
3月14日、日曜日。朝食を食べ終わってから、家族3人で再び杉並の某店舗へ。
件のくるまとご対面。走行距離 80,000km、9年落ちの3ドアハッチバック。
ボディカラーは初回輸入時のみと言われるチタングレー。ボディもプロコーティングされているらしく、非常に良好。この車種特有である、アルカンタラ巻きステアリングのヤレもそんなにボロボロではなく、まあ許せる範囲内 (本当にボロボロになった時にはディンプルあり本革とかの巻き替えをお願いすればいいし)。ハーフレザー + アルカンタラのシートも走行距離にしてはヤレは少ない。
基本的にどノーマルな状態。唯一、真っ赤なストラットタワーバーが装着されているのみ。
機関系の状態も良好。タイベルとウォーターポンプは 70,000km の時点で交換済とのこと。車検・納車時の整備や部品交換も全部お店持ちでやってもらえるのも助かる。足回りは、ショックアブソーバーがいつ交換されたかは分からないけれども、ショックブッシュもまだまだ寿命がありそう。
自分で全部メンテするわけではない (し、できない) けど、コンパクトなボディに 2L エンジンを詰め込んでいるせいもあって、やはりエンジンルームの整備性は相当悪そう。オイルエレメント交換とかもかなり面倒臭そう。タイベル交換は SST がないと絶対に無理とのこと。
コンパクトな3ドアハッチ、パッと見ふつーの街乗りぐるまに思われるフツーなエクステリア (むしろファニーな顔つき)。しかし実は頑張ってる軽量化ボディ。低速域から十分にトルクがあるので街乗りもオッケー、上もぐいぐい伸びるので走らせてなんぼの楽しい (むしろ私ごときにはオーバースペックな) エンジン。古いプジョーとは方向性は異なるものの、個人的には好ましい挙動 (若干ぴょこぴょこする感触があるのは気にはなるけど) と、意外と固くなく快適な乗り心地。若干固めではあるけど、ホールド性の高い秀逸な座り心地のシート。適度な上質感とチープな質感が同居する、いかにも仏車らしい内装。
マニュアル車を選んでもいい、というお許しも出てることやし、いっちゃうかな。愛しのぷーきちには申し訳ないんやけど、このくるまやったら許してくれるやろ (謎)。
結局、えいやっとその時の気分というか勢いのまま、その場でその日に契約。車庫証明取得、廃車手続に必要な書類取得などは自分でやるということで、その分差し引き。更に気持ちだけ端数の値引きということで、405 の下取り(?)費用として 11,970円 を計上してくれました。感謝。
あーあ、ついに決断してもた。ほんとにこれでよかったのかな。
わからんけど、次のくるまさん、今度からよろしく。
唯一懸念されたのが、405 の名義変更および廃車手続きに必要となる書類。滋賀県に住んでいる時に取得した滋賀ナンバーですが、車庫証明をとった場所から、滋賀県内で1回引越し、そこから都内に引越し、更に2年前に同一区内で引越ししており、それら一連を順々に越していったことを証明する書類が必要になるとのこと。
これは結局、本籍地の区役所に問い合わせ、戸籍の附票 を 3通発行してもらうことで解決しました。
その他、車庫証明の取得なども滞りなく進み、あとは納車日を待つのみとなりました。
3月25日、一日中降り続ける雨の中、名残を惜しみつつ、家族3人で 405 のラストドライブ。
17時頃、杉並の サンク に到着。そのくるまは、店内の整備スペースにとめられていました。
とりあえずは、必要書類の受け渡し、納車前整備の説明など。ちなみに今回納車前に交換して下さったパーツは以下の通り (費用はお店もち)。
- オイルエレメント交換、およびエンジンオイル交換
- ブレーキフルード交換
- フロントブレーキパッド交換
- バッテリ交換
- 燃料フィルタ交換
- エアコンのエキスパンションバルブ交換、および冷媒ガス充填
- エアコンフィルター交換
- フロントワイパー・リアワイパーのゴム交換
- ハイフレア(発炎筒)交換
- なくなっていた右フロントホイールキャップの追加
無理を言って、古いくるまと新しいくるまと家族を並べて写真を撮りたい、とお願いしていたので、バックヤードというか駐車場のくるまをお店のスタッフ2人がかりで並べ替えしてスペースを作って下さいました。本当にお手数をおかけしました。
その後、トランク内の荷物載せ替え、チャイルドシート取り外し・取り付け、忘れ物がないか確認、などなどを行い、総走行距離 178,200km のぷーきちと最後のお別れ。
ほんまに13年半のあいだ、ありがとう。きみほど運転していて幸せを感じるクルマには、もう出会うことはないでしょう。最後の2年位は、だましだまし乗ってしまって、ホントにごめんなさい。隣のこの銀色のくるまに乗り換えちゃうね。さようなら。R.I.P.。
ぷーきちの前に乗っていた 1991年式 405 Mi16 前期型 (全損事故で廃車にしました) は、エンブレムを全部取り外して保管してあります。今度も、この 1993年式 405 Mi16 後期型のなにかを残しておきたい。ということで、本革がヤレた運転席ではなく、比較的良い状態で残っている助手席の、リビングチェアーに加工するサービス をお願いすることに。2週間ほどで出来上がるとのこと。仕事部屋で使う予定です。
というわけで、うちに 2001年式 ルノー ルーテシア2 (本国名クリオ) フェーズ1 RS 2.0 チタングレー 走行距離80,000km がやってきました。名前はまだありません。
程度の良い フェーズ1 1.6 16V が、これと同程度の価格であったら、そっちにしてたかもしれませんが、なり行き上 (?) これになってしまいました。
このくるまとは、何年一緒に過ごすことになりましょうか。それはわかりません。
とにかく、現在は、まだ 405 を修理に出して、現在かりものの車で帰ってきているような気分です。マンションのベランダから駐車スペースを眺めてみると、真っ赤な4ドアセダンが止まっていないことに違和感と喪失感を感じています。
心にぽっかり穴があいてしまいました。このルーテシアが少しでも埋めてくれることを祈ってます。せっかくこれに決めたんやもん。
(その5に続く)
ルーテシアは、小さいけどパワフル、味のある車だと思います。大事にそして楽しく乗ってあげてくださいね。
そうそう、パーツ類は高いと思われるかもしれませんが、
色々安く買える所もありますよ。
私は、K-TEC racing からパーツを輸入しています。
円高なんで国内で購入する部品の価格の半値で手に入りますよ。私が購入した時は、ショックやエンジンマウントが半値以下でした。
alvo.joker さん (aka piggy さん):
コメントありがとうございます。先達からのアドバイス、有り難く拝聴させて頂きます。
教えて頂いた
http://www.k-tecracing.com/
は、必要になった時に是非使わせて頂きます。
405 の下半身のしっかりした秀逸なロールなどの挙動に慣れてしまっているせいか、ホイールベースも短く車重も軽いクリオ/ルーテシアRSの(特に低速走行時の)ぴょこぴょこした挙動には未だ慣れていませんが、おおむね気に入っています。あと、106/205/309/405 あたりの、あの限りなく少ないアンダーステアが懐かしいですが、ルーテシアのこの動きも実に生理的に自然で、好きになりそうです。
基本的に、次々とくるまを替えるたちではありませんので、せっかく乗り換えたこのくるまとも長く付き合いたいと思っております。
今後もどうぞご指導下さいませ。。。