3月25日に愛しのぷーきちとバイバイしてから約1週間が経過。 まだ遠出はしてないので街乗りオンリーですが、毎日あちこちに乗っています。
で、気づいたことあれこれ。
1993年初年度登録 (基本設計は1987年) のくるま (Peugeot 405 Mi16) から、2001年初年度登録 (基本設計は1997年) のくるま (Renault Clio/Lutecia 2.0 RS) に乗り換えたわけですので、それだけで大きく異なる部分があります。
ボディ剛性 や 内装の建て付け のレベルは、フランス車とはいえさすがに格段にレベルアップしています。現行の日産マーチとほぼ同じかそれより少しだけ大きなサイズ (3770×1670×1410mm) としては、ドアの開け閉めの音なども含め、非常に上質に仕上がっています。プラスチックの質感 がドイツ車や日本車に比べてチープなところはフランス車の悪しき(?)伝統に従っていますが。
一方で、喜ばしい伝統もあります。ホーンスイッチの位置 がウィンカーレバー上にあることです。このフェーズ1は、なぜかウィンカーレバー上と、ステアリング上と、どちらでもホーンをならすことができるようになっています。2002年以降のフェーズ2 (マイナーチェンジ後) では、ホーンボタンはステアリング上のみとなるようで、そういう意味ではフェーズ1にしておいて良かったと思える点でもあります。
ウィンカーレバー が、シフトレバーと反対にあること。日本で走行する上では右ハンドルで運転する方が圧倒的に安全で便利であることは間違いありませんが、ウィンカーレバーの位置が左固定なのだけは、ヨーロッパ車の右ハンドルマニュアルに乗る際にかなり気持ち悪い点のひとつです。今回は (前回と同様) たまたま左ハンドルになりましたが、その点ではウィンカーレバーの位置がシフトレバーと反対で助かりました。
各種スイッチの位置。集中ドアロックのスイッチが、コンソール奥 (灰皿の隣) に位置していたり、ハザードスイッチがハンドブレーキの手前に位置していたりするのは、まだ慣れません。合理的なのかなんなのかビミョーなところです。
最も 基本設計年度の差を感じるところ は、トリップメータなどのコンピュータでしょうか。今までは古き良きフツーのアナログトリップメータでしたが、ついにディジタル式になりました。同時に、瞬間燃費や (トリップメータをリセットしてからの) 平均燃費、平均時速なども表示されるようになっています。いまや当たり前の機能なのでしょうが、前のくるまが古かっただけに、なんだか不思議な気分です。
エアコン。2001年式フェーズ1までは、古き良きマニュアル(セミオート)エアコン。個人的にはこれで充分です (ヘタにオートコントロールされるのは個人的には嫌いですし)。なにしろ、前のエアコン故障を3年も放置してきたわけで、あたりまえにエアコンが効くというだけで、もの凄い感激ぶりです (笑)
サンルーフ がなくなってしまったのは個人的に相当なマイナス。やはりあの開放感がもたらすメリットは図り知れないものがありました。かといって後付けサンルーフをつけようかという程でもないので、次回もし車を買い換える時がきたら、サンルーフありというのも重要なファクターとして考慮すべきということで。
ボディカラー がチェリーレッド (ソリッドの赤) からチタングレー (銀メタリック) にかわったのも、個人的には残念な点かもしれません。赤メタリックや青メタリックもラインアップにあったようですし、並行ものではソリッドの黄などもありましたが、まあ今回は色のことは目をつぶろうかと思っています。シルバーメタリック系といっても、このチタングレー、独特の光沢と色合いで、他のシルバーとはかなり変わった色味なのがおもしろいですし。純正色ではこのチタングレーの他にアイスバーグシルバーという銀メタリック系がもう一色ありますが、こちらは普通の銀メタリックという感じの色です。
アルカンタラとレザーの組み合わせの シート も、見た目よりは固くありません。むしろ、このテのスポーティ系シートにしては、恐ろしく快適な座り心地。これはやっぱりフランス車にしといて良かったと思える点です。もちろん、1980年代頃までのルノー・プジョー・シトロエンの、リビングチェアーよりもっとふわふわと柔らかいシートや、405 の適度に柔らかいシートの快適さにはかなうはずもなく、それらが懐かしく感じられてしまいますが、十分に及第点です。
4ドアセダンから 3ドアハッチバック に乗り換えたことによるデメリットは、やはり大きいと感じてはいます。特に、後部座席に取り付けたチャイルドシートに子供を頻繁に乗り下ろしする際には、なにかと不便さを感じます。まあこれはその不便さを了解した上でこのくるまを選んだわけですので、目をつぶることにします。
キーレスエントリーの感度 は、405の時と相変わらず最悪です。フランス国内仕様では非常に感度が良いとのことですが、電波法かなにかの制限で、日本仕様だけこの感度の悪いものにつけかえられているとのこと。これはもう速攻でアンサーバック付き後付けキーレスエントリにつけかえようかと思っています。
405 (や 205/309/106 など、あの世代の FF プジョー) の奇跡のようなオンザレール感覚のハンドリングとは微妙に異なるものの、このルーテシアの ハンドリング も実に好ましいものです。前オーナーによって取り付けられていたストラットタワーバーの恩恵なのか、危惧していたよりはアンダーステアも極小で、きびきびとしたハンドリングが堪能できます。
足回り の味付けはやはりプジョーとルノーの差は大きいというのが正直なところです。ロールをぐっと押さえて地面に吸い付くように走るプジョーに比べると、より自然な挙動というか。RS ですのでノーマルグレードよりは固めの足回りということもあってか、サンクやトゥインゴのような古き良きルノーとは全然異なるスポーティな挙動なのは楽しくもあり残念でもあり、というか。
段差などでの突き上げ も、このテのモデルにしては非常にマイルドに処理。荒々しい乗り味というイメージは、全くといっていいほどありません。未だにやや違和感を持ってしまうのは、低速走行時にリアがぴょこぴょこと小刻みに跳ねるような挙動をとることです。これはルーテシアに共通する挙動という話もあるようです。ただ、ショックアブソーバーの寿命なのかもしれず、完全に寿命がいってしまってから新品の純正ショックにかえたときに、どのくらいこの挙動がおさまるのか、今から楽しみにしています。
高速走行時の挙動 は個人的に実に好ましいもの。低速走行時とはうってかわってフラット感がぐっと増し、安心して走ることができます。高速道路での長距離移動や、山道でのワインディング走行はまだですが、早く遠出をしたいと思わせるものでした。
エンジン は、405 のそれと比べると圧倒的に秀逸です。官能的なサウンドでもなんでもないですが、フライホイールが軽いのか、異常に軽く回りますし、回転数の上下も俊敏。405 の時は、まったりとシフトチェンジをすると丁度いい塩梅でクラッチミートできていましたが、この RS ではもっとせかせかとシフトチェンジ&クラッチミートしたくなります。低速から十分に実用的なトルクがあり、かつ上までぐんぐん盛り上がりつつあっという間に 7,000回転以上まで吹け上がってしまうこのエンジンは、私にはオーバースペックですが、実に楽しいものです。405 Mi16 前期型 (下がスカスカだけど上まで突き抜けるようにモリモリまわるエンジン) と 405 Mi16 後期型 (全体的にトルク重視で運転はしやすいけど 5,000回転以上回してもあまり面白くはないエンジン) のいいところどりをして、更に洗練度が増した、とでもいえるかもしれません。
燃費 は、今のところ都心の街乗りオンリーですから、全然良くはありません。いくら車重が1,060kg といっても 2L エンジンですし、しかもついつい回転数をあげたくなる類の特性のエンジンです。ここ数日は、瞬間燃費計を常時表示させつつエコドライブに勤しんでいます。
また、最大の美点は、405 もそうでしたが、シャシー がエンジンより勝っているということ。無茶をしてでかいエンジンを載せているという感覚は一切なく、このエンジンより一回り二回り速いシャシーで軽く受け止めているという感触は、やはり素晴らしいと思います。
21世紀の車へようこそ!(まぁ設計はお互い20世紀ですが…)
>低速走行時にリアがぴょこぴょこと小刻みに跳ねるような挙動をとることです。
そうそう、これが気になったんですよ>ルーテシア
まぁ、いまどきの車(笑)はボディ剛性が上がったせいで、こういう挙動をすることがままあるらしいですが・・
>いいところどりをして、更に洗練度が増した、とでもいえるかも
ほほう、それは魅力的ですなぁ。
今度乗せてください。
ええ、是非どうぞ。
405助手席ダイニングチェアーが完成したあとにでも、
うちに遊びに来て下さい。
match さんや吉池さんもご一緒に。