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Mysteries of “Cannonball Adderley Quintet In Chicago”

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前後のリリースを元に調査開始

幸いなことに,既にこの盤 (モノーラルが MG-20449, ステレオが SR-60134) の前後の盤はそこそこ手元に集まっていましたので, それらと比較することで分かることが幾つかありました。

このアルバムの録音が 1959年 2月 3日に行われていることから, まず,リリースは 1959年の春辺りではないかと推察しました。

この時期の Mercury のリリースは,モノーラルが基本で, 1958年頃から一部のタイトルでステレオ盤のリリースが始まっていました。 MG-20400番台のリスト を見て頂くと分かる通り,モノーラル盤とステレオ盤の番号に規則性は 全くありませんでした。これらのことから,当時はまだモノーラルが リリースの基本で,過去の音源を中心にステレオリリースを主に後追いで行い, 全録音がステレオ化されるのを待つ,というスタンスだったことが分かります (結局,モノーラル盤とステレオ盤のカタログ番号が規則性をもって揃えられたのは 1960年末から1961年初頭のことで, 番号では MG-20600 / SR-60600 からでした)。 これらのことは,1959年頃までに出たと思われる盤 (の 1st プレス) の多くで, 対応するステレオ/モノーラル盤のカタログ番号が ジャケットに書かれていないことからも分かります (下の写真を参照)。

[MG-20447]     [SR-60144]

左: MG-20447“At The Cinema! / Buddy Collette & His Swinging Shepherds” のジャケ裏右上。
右: SR-60144 “The Voice Is Rich / Buddy Rich & His Orchestra” のジャケ裏右上。
それぞれ,対応する盤は SR-60132 と MG-20461。

ところが,私の持っている SR-60134 のジャケットでは, MG-20449 についても記載されていました。 これはどういうことなんでしょう? 私の盤が単に初期プレスでないからか, それとも SR-60134 のリリースは実はもっと後だったということなんでしょうか? MG-20449 表記なしの SR-60134, SR-60134 表記なしの MG-20449 は 存在するのでしょうか?

[SR-60134]

これは SR-60134 “Quintet In Chicago” のジャケ裏右上。
ALSO AVAILABLE ON REGULAR LONG PLAYING MG 20449 という表記が見えます。

もうひとつの疑問は,同じく裏ジャケです。 Mercury SR-60208 / MG-20531 と Mercury SR-60207 / MG-20530 が ジャケ写真付で掲載されているのですが, これはそれぞれ EmArcy SR-80018 / MG-36135 と EmArcy SR-80017 / MG-36146 の 2nd イシュー (1960年リリース) なのです。 ということは,少なくともこのジャケットは 1960年以降に出たことになりますし, 1959年当時出たコピーではないことは確実です。

これらが EmArcy の番号で記載されたジャケットは存在するのでしょうか? あるとすれば,それが 1st プレスのものでしょうか?

[SR-60134]

SR-60134 のジャケ裏右下付近。
“Cannonball's Sharpshooters”“Jump For Joy”2nd イシュー の広告が載っています。



さて,この 1959年というのは,Mercury レーベルにとっては大変どたばたした 時期でもありました。 まず,1958年から始まった全レーベル一斉のステレオリリースに 伴い,クラシックの Living Presence を中心としてステレオ盤のリリースが続きました。 当初は,ジャズやポピュラーのステレオ盤も, Living Presence シリーズと同じ RCA Victor Indianapolis 工場 (当時高品質のプレスで有名でした) で プレスが行われていましたが,恐らくプレスがさばききれなくなったためか, ジャズやポピュラーのプレスはほどなく別工場 (恐らくは Richmond) に移管されました。 ただ,プレス工場の回転の都合などにより,一時的に工場をかえて プレスするなんてことも少なからずあったようです。

もうひとつは, EmArcy レーベル の自然消滅です。 この時期は EmArcy レーベルのプロデューサ Bob Shad さんが 1958年に Mercury を退社し,そのあとを Jack Tracy さんが引継いだ頃ですが, ステレオリリースにあたって営業的判断から Mercury という社名を より前面に打ち出すためか,EmArcy レーベルの盤であっても レーベルやジャケット上でも Mercury という名前ばかりが目立つようになりました。 その結果,EmArcy という傍系レーベルである必然性が薄れたのでしょう, ジャズ録音も Mercury レーベルでリリースされるようになり, EmArcy というレーベルは消滅してしまいました。

“Quintet In Chicago” より前に出た Cannonball Adderley の LP は, 全て EmArcy レーベルからリリースされていました。 本来なら EmArcy から出てもおかしくない内容の “Quintet In Chicago” が Mercury レーベルからリリースされたのにはそういうドタバタした事情が あったわけですね。




レーベルデザインですが,最初期ステレオ盤では左下の様な とても大きな楕円ロゴのあるものが使われていました。 ほどなく,右下のやや小ぶりの楕円ロゴデザインに変更されます。 ここに写真を掲載した SR-60109 (モノーラル盤は MG-20437) “Music For A Private Eye / Ralph Marterie And His Marlboro Men” は 1959年4月録音ですので,少なくとも 1959年夏頃までにプレスされた盤で この大きな楕円ロゴのレーベルが使われていたと考えられます。 リリース番号でいうと, SR-60123 までこのタイプのレーベルを確認しましたので (2004.11.18: 未購入ですが SR-60126 でも確認しました), SR-60134 である “Quintet In Chicago” にこのタイプがあるかどうかは微妙なところです。

[SR-60109]     [SR-60112]

左: SR-60109 のレーベル A面。 1958年〜1959年のステレオ初期に見られる Large Oval Logo 付。
右: SR-60112 のレーベル A面。 1959年頃から切替えられた Middle Oval Logo 付。

モノーラル盤については,この時期は下の写真の様な 2つのタイプが 一般的でした。主に左の「LONG PLAYING MICROGROOVE」タイプが使われ, 少し遅れて使われ出した右の大きな楕円ロゴタイプは, (ステレオ盤のレーベルデザインとあわせるかのように) 一部の盤で使われていた様です. 手持ちのいろいろな盤を鑑みるに, この 2種類のレーベルは1959年当時併存していた様です。

[MG-20441]     [MG-20429]

左: MG-20441 のレーベル A面。 この時期一般的な Long Playing Microgroove タイプ。
右: MG-20429 のレーベル A面。 ステレオリリース開始時期から一部で使われだした Large Oval Logo 付。



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