テニスの試合 - 単純にスポーツエンターテインメントとしても楽しめるのはもちろんのこと、(たとえ我々一般のアマチュアプレーヤーには再現不可能な神技的ショットが多くても) いろんな意味で参考になる点が多いもの。けれども、名勝負とうたわれた過去の試合や、自分の贔屓の選手の試合を、完全なかたちで観たい、という欲求を満たすのは非常に難しいものです。
試合時間は他のスポーツに比べて比較的長く、しかも 1時間〜5時間とまちまちです。そのため、生中継であっても全部放送されないことも多かったり、また再放送される可能性は非常に低い。時間をずらして録画放送の場合は、試合途中をざくざくカットされてしまうことがしばしば。ビデオや DVD で販売されている試合もないことはありませんが、ごく一部に限られますし、ほとんどがグランドスラムの決勝だけ、というのが現状 (しかもすぐに生産中止になるものが多いし)。一度録画しそこなうと二度と完全版で観ることが不可能なのがテニスの試合。
版権をきちんとクリアした形で、過去の試合を完全ノーカットで放送してくれるのは、現状では
So-net チャンネル 749
の
「天下の名勝負」
という番組くらいでしょうか。私にとっては非常に貴重な番組ですが、ほとんどがグランドスラムの決勝だけなのが残念。
私は、1988年頃からテニスの試合を録画し始めました。今手元に残っている試合のうち、その頃録画したものはβIII モード (をを) で録ったものが多く、画質はいまいち。また、テープの残りが足りずに、肝心の最後の数十分が切れてるものも多数。1993年頃からは VHS で録りはじめ、この辺りからまあまあの画質で多数残すことができていますが、それでも「録画し損ねた!」という試合は数知れず。今年の春にハードディスクレコーダーを購入したのも、もとはといえばテニスの試合をじゃんじゃん録画する為でした。
とある方より、いろいろ見せて頂きました (まあここではそういう表現にしておきましょう)。もう一度観たい、あるいは是非観てみたい、と長年思っていた、過去のテニスの試合の完全版。
Sampras が 1990 US Open で初優勝した時の 4回戦〜決勝 (対戦相手は順に Muster, Lendl, McEnroe, Agassi)。
足首の痙攣に苦しみながら、ムーンボールやらアンダーサーブやらを使いまくって Lendl を翻弄したあげくになんと勝ってしまった、伝説の 1989 French Open 4回戦の Chang の試合。
全くサービスブレークがなく、全セットタイブレークにもつれこんだ、これまた伝説の
2001 US Open 準々決勝 Sampras 対 Agassi。
唯一の French Open 決勝進出で、当時まさに全盛期の McEnroe。相手はチキンハートの Lendl。間違いなく優勝と思われていたのに2セットアップからフルセットの末敗れてしまった 1984 French Open 決勝。
8回目の優勝間違いなしと思われていたのに、(当時19歳の新鋭) Federer の素晴らしいプレイにフルセットで屈してしまった 2001年 Wimbledon 4回戦 の Sampras (この試合と同時進行の Agassi の試合が当時 NHK で生中継されていたため、翌日にダイジェストが放送されただけでした)。
当時は WOWOW に加入していなかった為みることができなかった、格闘技さながらの名勝負、2005 Australian Open 準決勝 Safin 対 Federer。
その他多数。あれやらこれやら。
しばらくの間は、これらで楽しめそうです。感謝感激あめあられ。