2006/06/04

The Feeling Is Mutual / Helen Merrill

Helen Merrill‘s popularity has been incredibly huge here in Japan – even most of ordinary people have ever listened to her voice so many times (via TV commercials or BGM), and her first album (on EmArcy) has been regarded as one of the best masterpiece female Jazz vocal albums ever – first pressing copy of MG-36006 sometimes goes to incredible final bid over 1000 USD at auctions (if it’s in mintish condition), since so many Jazz LP collectors in Japan wish to own the LP – Gosh!

ここ日本での ヘレン・メリル (Helen Merrill) の人気は (欧米からみると) 想像を絶する程なのでしょう。特にジャズに興味がない人ですら、テレビのコマーシャルや番組の BGM として彼女の声に親しんでいますし、EmArcy のファーストアルバムは、女性ジャズヴォーカルの傑作の1枚として大変な人気です。オークションなどでは、その MG-36006 のファーストプレスが、(状態が完璧な盤であれば) 1000ドルオーバー (ひえぇぇぇ) で落札されたりします。常軌を逸したその最終価格はまちがいなく、物凄い数の日本人ジャズコレクターが、あのアルバムを所有したいと思っているからに他なりません。

The album is actually the masterpiece. Her fascinating voice sets the entire mood – tense, beautiful, monochrome and at the same time very warm. Quincy Jones’ appropriate arrangements enhance her artistry, and Clifford Brown’s perfect performance doubles the total quality. But I don’t want to listen to this album hunderds of times, just because I don’t want to feel enough – I do want to make much of tremendous “shock” I had when I listened to this album for the first time.

もちろん、このアルバムは文句なしに大名盤です。彼女の素晴らしい (緊張感に溢れ、美しく、モノクロームの如き魅力があり、同時に暖かみすら感じさせる) 声が全体のムードを支配し、クインシー・ジョーンズ (Quincy Jones) の的確なアレンジメントが彼女の魅力を一層引き立て、クリフォード・ブラウン (Clifford Brown) の完璧な演奏によりその魅力が更に倍増しているのですから。ですが、私はこのアルバムを何百回も聴きたくはありません。それは、このアルバムに飽きてしまいたくないからです。そう、このアルバムを初めて聴いた時のあの「衝撃」を出来るだけ長くとどめておきたいからです。

As for me, the most frequently played album by Helen Merrill is the following one. Interestingly, I feel this album has another kind of fascination, which EmArcy’s first album doesn’t have.

そんな私が、最も頻繁にターンテーブルに載せる Helen Merrill のアルバムは以下の盤です。興味深いことに、このアルバムには EmArcy のファーストアルバムにはない、また別の魅力がある様に感じます。

[Milestone MSP-9003 Front Cover] [Milestone MSP-9003 Back Cover]

The Feeling Is Mutual / Helen Merrill
(Milestone [US] MSP-9003)

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2005/10/07

Less-known 45rpm, Pt.1 – The Changing Times

… English version of this article will be available in the near future …

レコードコレクターにもいろんなタイプがある訳で、著名なミュージシャンの、評価が高くびっくりする程高価なオリジナル盤を買い漁る人 (骨董品コレクター的な人と言えるでしょう)もいれば、人知れず埋もれた安くてほとんど知られていない盤の中から自分のお気に入りの音楽を「発見」して悦に入る人 (強いて言えば「オタク系」でしょうかね) もいます。金にものを言わせる前者だけのコレクター諸氏は個人的には正直苦手 (音楽聴いてんだか「もの」を買ってるんだかよう分からんやないですか。そういう手合いに限って、聴いてる音楽のジャンルや対象が狭くて、音楽の話をしても全然おもろないし) ですが、まあ人それぞれ両者のバランスをとって楽しんでいるのでしょう。

それはさておき、特に後者の愉しみというのは本当に格別なものがあります。なにしろ、星の数ほども世の中に残っている盤の中から、聞いたこともないグループやミュージシャンのシングルを格安で拾いあげ、祈るような気持ちでターンテーブルに乗せて、流れてくる音楽がストライクゾーンだったときの喜びといったら! その楽曲が、そのミュージシャンが、世間でどういう評価をされていようが (あるいはされてなかろうが)、巷では有名であろうが無名であろうが、買って聴く自分自身にとっては新しいものであり、良さを「発見」したことに他ならないのですからね。また、今の世の中、web であれリサーチ本であれ、こういったマイナーなミュージシャンの情報を探すことだって出来ます。安値で買って、聴いて気に入って (まぁ期待外れのものも少なからずあるわけですが)、調べてなお唸ることが出来る。なんてリーズナブルな悦楽でありましょう。

というわけで (?) このサイトでも、私がそうやって購入してきたシングル盤を思いついた時に紹介していこうと思います。ただ、私の あっちのサイト との関係上、そのレーベルのものが多くなってしまいますが、ご了承下さい。

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