これは 先日届いた14枚 の中の 1枚ではないのですが、先月か先々月に「ついでに」入手したものでした。しかしここまで素晴らしい内容だったとは嬉しい誤算です。
This 78rpm is not one of the fourteen 78rpms I got the other day – probably I bought this a month or two ago along with several other 78rpms I won. However, the music was unexpectedly wonderful to me – it’s a lovely, welcome and fascinating misjudgement.
Don’t Stop The Music c/w Uh, Uh, No / George Jones
(Mercury [US] 71029)
ハンク・ウィリアムス (Hank Williams) の強い影響下からスタートした ジョージ・ジョーンズ (George Jones) のキャリアはまず Starday レーベルでスタートします。
Under the heavy influences from Hank Williams, George Jones started his early career on Starday Records, a local Texas label.
1954年のレコードデビュー直後はヒットしなかったものの、1956年までに順調にシングルをヒットさせて地位を確立しました。1957年に入ると Starday レーベルが Mercury レーベルとディストリビューション契約を締結、ジョージ・ジョーンズの一連のレコーディングも Mercury からリリースされることになりました。この「Don’t Stop The Music」がその Mercury ディストリビュート第1弾となるシングルで、当時トップテンヒットを記録したそうです。レーベルに1957年1月2日リリースと書かれていますね。
Although his first few releases was unsuccessful, he gradually gained popularity and he could have some hit singles until 1956. In 1957, Starday Records signed a distribution deal with Mercury Records, and since then, George Jones’ recordings were released from Mercury label. This 78rpm, “Don’t Stop The Music” backed with “Uh, Uh, No”, was the first release for George Jones from Mercury Label, became another top ten hit. You may notice on the label as “Rel. Jan. 2, 1957”.
長年カントリーの第一人者として活躍しているジョージ・ジョーンズですが、このキャリア初期のシングルから聴かれるのは、強烈なサウンド、あふれんばかりのエネルギー、純粋無垢な美しさ、哀愁すら漂うセンチメンタリズム。そのどれもが、後年の彼の録音では聴かれないものばかりです。演奏フォーマットこそ標準的なカントリーサウンドですが、カッティングレベルの異常な高さともあいまって、楽曲の持つ力は当時のロカビリーにも負けないものがあります。涙さえ誘われる名曲です。そして本 SP の圧倒的な力強いサウンド!
George Jones has been one of the most important icons in the Country field, but listen to this early work – a sound and a song full of intensity and energy, clarity and purity of sentimentalism – all of which his later recordings don’t have. The music style itself is a typical one of Country music, but the energy and the emotion this song has is so huge as Rockabilly does (this 78rpm has exceptionally high cutting level and deliver so powerful sound BTW). A really moving song, and what a powerful and energic sound this 78rpm can deliver!
さて、この SP を「ついでに」購入した理由というのは、このレーベルデザインにあります。1957年にもまだ SP がリリースされていたことも驚きですが、当時の 45回転シングルとよく似たこのデザインは、今までみたことがなかったものだったのです。いろいろ調べてみると、このデザイン以外にも SP 末期の Mercury では、LP でもお馴染みの楕円ロゴ入りレーベルも存在するようです。
By the way, I bought this 78rpm unintentionally along with other 78rpms I wished to get. It was just because of this label design. It’s also surprising that 78rpm was still manufactured and released even in 1957, and I have never seen this label design type. Then I looked for more information on the web, and I found that there was yet another label design existed, a label with circular Mercury logo (which is very common on their LP releases).
実際、某オークションサイトで、以下の様なデザインのレーベルも見付けました。これも同じ George Jones の「Don’t Stop The Music」ですが、こちらは楕円ロゴで、かつ「Mercury / Starday」レーベルとなっています。こちらの方が、Starday と Mercury のディストリビューション契約のいきさつを反映しているようで、魅力がありますね。
The below example is what I found at a certain auction site. The same 78rpm, “Don’t Stop The Music” by George Jones, but with different label design. The circular logo has “Mercury / Starday”, which represents the distribution contract between Starday and Mercury labels.
この曲を含んだ Starday / Mercury 時代、更にその後移籍した United Artists / Musicor 時代のヒット曲を網羅したベスト盤が Rhino レーベルからリリースされています。まずはこちらからどうぞ。
There is a well compiled best album of George Jones, from the fabulous Rhino label, including Starday / Mercury era (including this “Don’t Stop The Music”), as well as United Artists / Musicor era. This CD would be a good start for listening to George Jones and his music.
shaolinさん、このレコードと関係ない話で申し訳ないです。
マーキュリーつながりとしてお許しください。
実はセット・セールでマーキュリーのBulee Gaillard なるSP盤を2枚とりました。一枚4ドルでした。知らない名前だったので、多分、R&B系だろうと思い、shaolinさんにあげるつもりでいました。
で、今日は定時退社の日、暇だったので、調べてみました。やはり、ディスコグラフィには載っていませんでした。
Gaillard であるのは、Slim だけです。さっと見ていたらこの2枚と同じ番号があったのです。ファンの方は知っていたことでしょうが、熱心なファンでない私は初めて知りました。
メンバーを見てまたびっくり、バリトン・サックスがハリー・カーネィかセシル・ペインだって。大ブローするハリー・カーネィですかぁ? でも、この頃はノーマン・グランツの配下にいたしなぁ…。 それに、嘘みたいですが、大ブローするジミー・ジュフリーのSPもあるし、可能性はありますね。
スリム・ゲイラードと分かったので、持っておくことにしました。失礼しましたぁ。
8970 と 8998, 1952年1月24日録音の奴ですね。
この 2枚、まだもってないんです。
Bulee Gaillard というのは Slim の本名みたいですね。
Harry Carney だったら面白いですね。
聴いた感想をまた聞かせて下さい。