"NEW! STEREO RECORDS PAGE 98" on the cover of the Schwann Long Playing Record Catalog, June 1958 (eyecatch)

What Was the CBS “Compatible Stereo Record,” and Why Did It Vanish?

ステレオ盤を当時のモノーラルの針でかけると、盤が傷む。1958年の業界はそう見ていました。CBS 研究所が出した答えが、溝の縦の振れを絞った「互換ステレオ盤」です。しかし市販はされませんでした。連作第1回では、なぜ互換ステレオ盤は消えたのか、当時の業界誌や論文、特許からたどります。

Charlie Mingus's Tijuana Moods (Bluebird First Editions reissue) album cover, with the article title Revisiting Tijuana Moods: the voices and the seams left on the session tapes

Revisiting “Tijuana Moods”: セッションテープに残された声と継ぎ目

Charles Mingus『Tijuana Moods』の1957年セッションテープには、演奏の合間の声と、37箇所の継ぎ目が残っている。2001年の2CDから聞き取れる会話を文字起こしし、テイク番号の欠落とデジタル無音の分布から、失われたものの輪郭を描く。

How Records Were/Are Manufactured (6)

「射出成形(インジェクションモールド)」「スチレン製」の LP についての一連の調査と学び、最終回の今回は、調査開始の発端となった Mercury 3本線マーク入り廉価盤について、手元の大量の Mercury 盤(笑)および当時の雑誌記事とにらめっこして、可能性の高い仮説を導いてみました。

How Records Were/Are Manufactured (5)

射出成形vs圧縮成形、ヴァイナルvsスチレン、というレコード製造の歴史を過去の記事や文献から追ってみた記事です(第5弾)。結局LPでは射出成形およびスチレン盤は主流になることはありませんでしたが、21世紀に入り「環境にやさしい」「EUの危険物質制限」という異なる文脈から、射出成形PET盤LPが新たに登場しました。

How Records Were/Are Manufactured (4)

廉価盤でよく見かける「インジェクションモールド」「スチレン製」の LP の歴史について、改めて過去の記事や文献を調べてみました(第4弾)。生産速度爆上がり、初期投資は高価だが中長期的にペイできる、と謳われた射出成形スチレン盤が、45回転盤以外ではなかなか普及しない様子を業界誌の記事で追いました。

How Records Were/Are Manufactured (3)

廉価盤でよく見かける「インジェクションモールド」「スチレン製」の LP (「コンプレションモールド」「ヴァイナル」ではない)について、改めて過去の記事や文献を調べてみました(第3弾)。1948年の射出成形盤登場直後、朝鮮戦争の物資統制時代を迎え、ますますコスト意識が強くなっていく様子を、当時の業界誌記事で追いました。

“Gruve-Gard” and “Rim-Drive” (T-Rim)

ほとんどのレコードの断面形状はフラットではなく、最外周とレーベル辺りが盛り上がった形状となっています。音溝が記録されたエリアがターンテーブルに直接接触しないよう保護するためのもので、「グルーヴガード」と呼ばれます。今回は、このグルーヴガードの歴史を調べてみました。

Columbia Standard Level (CSL) promotional 45rpm record

Things I learned on Phono EQ curves, Pt. 20

1953 NARTB / 1954 改訂 AES / 1954 RIAA の規格が出揃ったあと、米国の各レーベルはどのように RIAA カーブによるカッティングへと移行していったのか、その変遷をさまざまな資料をたどって追ってみました。同時に、過去〜現在の再生カーブ調査探求の系譜についても調べてみました。

RIAA characteristics for fine groove disc records chart

Things I learned on Phono EQ curves, Pt. 18

1953年6月19日に承認された、放送局向けの NARTB 録音再生標準規格。1953年12月21日に暫定規格として登場した改訂版AES再生特性、1954年1月29日に米レコード業界団体によって承認されたRIAA録音再生標準特性。この3つの規格の成立の歴史を細かく追ってみました。