先日、とはいっても3ヶ月以上前のことなのですが、
「サイモンガー・モバイルを聴かずして死ぬべからず」
そんなタイトルで サイモンガー・モバイル 礼賛記事を 書きました。
ですが、2015年9月19日、18時30分〜22時に 西荻窪 w.jaz で行われたイベント、#SF20FD46 に参加し、至極の時を過ごし、それが終わったいま、私はこう言いたいです。強く主張したいです。
「彼らの世界征服の野望が成就するまで死ぬべからず」
サイモンガー&ファンク。日本が世界に誇る、どこまでも音楽的に素晴らしく、どこまでもアホで、どこまでもおもろい、そんなファンクバンドです。1995年「フラップで踊ろう」でデビュー。
そもそも、バンド名 からして既にアレじゃないですか。
サイモンガー&ファンク。
しかも、曲のタイトルが、
- 「フラップで踊ろう」
- 「なんとなく、クリスタル啓」
- 「豆と毛糸」
- 「Pass The Beef(肉よこせ)」
とか、こんなんですよ。悪いはずがありません。
更に、主要 (と勝手に判断させていただきました) メンバー3名 (フロントのお2人プラスベース1名) が、これですよ。
ビジュアルだけで既に、ファンクによる世界征服も近い、と感じられた方も多いのではないでしょうか。
さらにもうひとこと加えておきますと、日本であらゆるジャンルのアマ・セミプロ・プロを問わずライブをされているミュージシャンの方々によくある、聴衆がひいてしまうメンタリティ(ミュージシャンだけわかってればいいよね・お客は無視ないし軽視・こんな超絶技巧できてる俺ってすごいよね、など)が皆無で、とにかく 自分もオーディエンスも一緒にバカっ騒ぎしよう! というスタンスが、私好みなんです。ジャズ系のジャムっぽいセッションなんか、特にリスナーとミュージシャンの壁が大きかったりするんですよね…
メインの皆さん方は、私より1年だけ年上という世代のようでして、感覚的にも嗜好的にもとても共感できるところがあるのでしょうか。昨年末に初めてサイモンガー・モバイルのCDを聴いた時も、あまりにも全ての音がびっくりするほど身体に馴染んでいったもので、正直当惑したものでした。まるで数十年前から心のBGMとして聴いていたかのよう。娘にも、その嗜好がDNAとして受け継がれていそうなのも嬉しいところです。
で、現在破竹の勢い(松林談)でブレイク中(笑)の サイモンガー・モバイル。そして、その源流となる サイモンガー&ファンク。更にモバイルと共にその流れをくんだ ファンクラ大臣トリオ。この3バンドが一堂に会する(笑)ライブですから、もう万難を排して参加するしかありません。
唯一の難点は、終了時刻が22時であること。私と同じく大ファンである8歳の娘を連れていくのは悩ましく。「パパだけライブに行くなんてずるい!」と言われまくり。
そこで一計を案じました。「現場から FaceTime でサイモンガー・モバイルさんのライブを生中継してあげる」「一緒に行けない代わりに、ふたりにお手紙を書いてくれたら、絶対に渡してあげるから」。これで納得してもらえました。というか、娘よ本当にすまぬ。。。
会場は西荻窪の w.jaz。18:00 開場ですが、17:40 頃から会場前で待機、撮影用にベストの席を狙います。結果、カウンター最前列をゲット。ステージ全体がばっちり捉えられる良席を確保しました。
18:40頃、運良くファンクラ大臣さんと談笑するチャンスに恵まれ、いろいろお話をさせてもらっている時に、ふと Ustream の話になりました。そういえばなんとなくノートPCを持ってきていたので、バッテリが持つ限り Ust してみよう、ということになり、さっそく準備してみました。
そして19時前、ファンクラ大臣トリオ のステージです。私は拝見・拝聴するのは今回が初めてです。
ルックスも、アレンジも、レパートリーも、どこまでもラリー・グラハムさんへのオマージュという感じが素晴らしく、本当にグラハム・セントラル・ステーション(やスライ)、そしてメロー系ファンクが好きで好きで仕方がないことが隅々まで伝わってきます。オリジナル曲もカヴァー曲もバラエティ豊かで(かつカヴァーは特定の年代にとてもどストレートな選曲・アレンジで)飽きさせない時間があっという間に過ぎていきます。ギター、5弦ベース、アルトサックス、そして打ち込み音源のパーカッションという素晴らしく変態なアンサンブルも完璧で、下半身の音楽という感触です。
なお、ライブ当日は、ファンクラ大臣さんの46回目の誕生日で、ステージからお祝いの花束が贈られました!おめでとうございます!
また、ファンクラ大臣トリオのアルバムも現在レコーディング中(正確には、ギターのオーヴァーダブを待つのみ 笑)とアナウンスされました。こちらも本当に楽しみです。
ファンクラ大臣トリオ! ファンクラ大臣 (vo, el-b, programming), マッツー (el-g), 川上やよい (as). 1-01 叫びの歌 1-02 Smoke On The ファンクラ大臣 1-03 不自由な自由 1-04 Whatever It Is (Bar-kays) 1-05 大臣とHBD! 1-06 Mellow Flow 1-07 Good To Your Earhole (Funkadelic) 1-08 夏の約束 (EPO) 1-09 ☆19☆ 1-10 Pressure Groove 1-11 Encore: Down Town (Sugar Babe)
続いて、おなじみ (?) サイモンガー・モバイル のお二人。いつも以上にバラエティ豊かな選曲(特に未CD化曲) で相変わらずの抱腹絶倒・至上のモバイルファンクを披露。アンコールも含めて全編、自宅待機していた娘に生中継できました。娘はライブを iPad で観ながらエレピを弾きまくり踊りまくり歌いまくりなのが微笑ましかったです。
(私にとっての)新曲「BIG DATA」は、素晴らしくお下劣でエロでファンキーな Parental Advisary マークが必要なダンスチューンでしたが、翌日から8歳の娘がサイモンガーさんのステージングを真似するのを苦笑しながら諌めるのに苦労しています。。。
途中から参加された職人、005Harryさんのエレドラ「HJ-110」も最高でした。とにかくステージ上も観客席もみんな最高潮。
残念ながら、ファンクラ大臣トリオ開始直後から流していた Ustream、ノートPCのバッテリ残量の関係から、サイモンガー・モバイルのアンコール直前で停止せざるを得ませんでした。ご覧いただいた皆さん、ごめんなさい。
サイモンガー・モバイル サイモンガー (vo & everything), 嫁モバイル (melodion, perc, vo). 2-01 ハッピーターンの粉がしょっぱい 2-02 トーストになります 2-03 BIG DATA 2-04 ピロリ菌 2-05 IoT(モノのインターネット) 2-06 不安定な棚 2-07 いぶりがっこ add 005Harry (ds). 2-08 断捨離ってどんなプレイ? 2-09 卒業 2-10 祈電 (Electric Prayer) 2-11 クラウドファンディング 2-12 DENTAKU 2-13 母親のパンチラ 2-14 Encore: PDCA
そして、ついにやってきました、20周年を迎えた サイモンガー&ファンク 2015年バージョン。どうして私はもっと前にこのバンドの存在を知らなかったんだろうと後悔していた、伝説のバンド。限定的とはいえついに再結成です。
正直に書きます。わたし、ファンクさんに惚れました。日本にこんなにも存在自体がファンキーな人物が存在しているなんて、夢想だにしていませんでした。ファンクさんの6年振りのステージ登場、が今回の記念ライブの白眉であったことは間違いないでしょう。P-Funk でいうところのジョージ・クリントン翁というか。ハッピー・マンデイズでいうところのベズというか。タイマーズでいうところのゼリーというか。マザーズ・オブ・インヴェンションでいうところのジミー・カールブラックあるいはフロー・アンド・エディというか。スリム・ゲイラードというか。ルイ・ジョーダンというか。スパイク・ジョーンズというか。(だんだん脱線してきたのでこのへんでやめときましょう 笑)、とにかく、ファンクさんあってのこの面々なんだな、ということがビシバシ伝わってきました。素晴らしい。
サイモンガー&ファンク2015 サイモンガー (vo, everything), ファンク (vo, funk), ファンクラ大臣 (vo, el-b, programming), マッツー (el-g), 川上やよい (as), 嫁モバイル (melodion, vo). 3-01 SF20FD46のテーマ 3-02 シェフ脱帽(ファンクラ大臣Mix) 3-03 ホワイト節分ナイト add RUNA (vo). 3-04 番犬に吠えた男 3-05 フラップで踊ろう 3-06 Encore: 豆と毛糸
わたしは声を大にして言いたい。こんな最高のアティチュードでファンクを演っているバンドが日本に存在していることは、もっと日本中・世界中に知られるべきです。キャッチーでかつマニアック、チープ感満載でかつ緻密な打ち込み、エログロナンセンス満載の至高の歌詞、ハイレベルな演奏技術に裏打ちされたファンキーなグルーヴ。そしてファンクさんの醸し出す存在感。すべて日本が世界に誇る最上級のファンクです。
次は絶対、娘と一緒にライブに行きたいです。なお、ライブ翌日から「IoT」「豆と毛糸」「シェフ脱帽」といったマイナートラックをフルコーラス絶唱しながら日々を過ごしている娘です。。。お願いだから小学校の担任の先生の前では歌わないで。。。(笑)
サイモンガー・モバイル、ファンクラ大臣、そしてサイモンガー&ファンク。それぞれのバンドを今後とも全力で応援するのはもちろん、特にファンクさんの本格復帰を強く祈念しつつ、余韻にひたることにします。
ステージに立たれた皆さん、関係者の皆さん、本当にありがとうございます。親子共々心より感謝致します! 娘がお下劣に笑いながらファンキーな歌を歌っているのをどうしたらいいか悩みながら毎日ハモっている父親からでした!