Less-known 45rpm, Pt.2 – Gary Knight

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さて、 「My Best 5 Acquisitions in 2005」 で予告しました通り、思いつくままに購入し気に入ったシングル盤を紹介する連載第2回です (第1回 The Changing Timesこちら を参照)。 前回と同じく、アメリカ Philips レーベルからの 1枚です。

[40515 Side-A]    [40515 Side-B]

The World 2,000 c/w How Warm You Are / Gary Knight
(Philips [US] 40515)


Gary Knight と聞いてまず最初に思い出すのは Gary Knight – Gene Allen というソングライティングチーム。 「Yo! Philadelphia – Producer Jerry Ross’ Stories」というサイト (このサイトは実に良くまとまっていてお勧めです) の 「Jerry Ross を支えたスタッフ達」 にも出てくる通り、 あの Jerry Ross 人脈 (のちに Gamble – Huff へと連なる) で活躍された方の様です。それ以前には、あの Lesley Gore (“It’s My Party” を始め、一連の Quincy Jones プロデュースで 1960年代中盤に大ヒットを連発) の Mercury 時代後期のアルバム “California Nights”Bob Crewe と共作したりと、主にソングライターとして活動されていたようです。




さてこのシングル。ディスコグラフィーによると A面が 1967年12月11日録音、B面が 1968年1月3日録音ですから、1968年初頭にリリースされたと考えていいでしょう。この Gary Knight が、上の Gary Knight と同一人物かどうか確証がもてないところですが、レーベルをよく見ると、アレンジャー兼プロデューサーとして、あの Herb Bernstein (Laura Nyro の 1st アルバムのアレンジャー) の名前がありますね。彼も Jerry Ross 人脈ですから、ほぼ間違いないでしょう。

A面 The World 2,000 は強力なサイケポップチューン。エコーがかかりまくったピアノの不協和音の中、酔いどれの様なヴォーカルが響いたかと思うと、突然ポップなアレンジにスイッチ。シタールっぽいエフェクトのギターがリフを奏で、タイトなドラムスと細かいビートのマラカスがイイ感じでリズムを刻む中、極上のコード進行で曲は進みます。間奏部ではフリーキーなトランペットによるソロも入り、お手本の様なサイケポップに仕上がっています。

B面の How Warm You Are は一転して、印象的なアコースティックギターをバックにした胸キュンバラード。こちらもメロディ、コード進行共に 1960年代後半らしいイイ雰囲気です。こんな極上の 2曲が収録されたシングルが 3ドルだの 5ドルだの、それ位の値段で手に入るのですからたまりません。




Side-A: The World 2,000 (F. Neiman – G. Knight)
Side-B: How Warm You Are (F. Neiman – G. Knight)

Gary Knight (vo) with unknown orchestra.
Recorded on December 11, 1967 (Side-A) and January 3, 1968 (Side-B).

Arranged and Produced by Herb Bernstein.

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