以前 MORR MUSIC の web で試聴して、いいなーと思っていたものの、まだ買っていませんでした。 先日、近所の某店で中古 LP が出ていたので捕獲。2002年 9月リリース。
A while ago I listened to their sound samples at MORR MUSIC‘s web site and thought I like ’em. However, I just forgot to buy the album. Then the other day I found a used vinyl LP of this album at a local seller… This album was originally released in September 2002.
(the rest of the English edition of this article will be available in the near future)
(MORR MUSIC [G] MM 031 LP)
看板アーティスト Lali Puna を筆頭にヴォーカルもののエレクトロニカポップがお得意の MORR レーベルからの1枚。このアルバムでも、エレクトロニカ的打ち込みをバックに、控えめな女性ヴォーカル (ほとんどヴォコーダーが通されている様ですが) が全編でフィーチャーされます。ニューウェーブっぽいバンドサウンドも数曲で披露されています。まぁとにかく全曲とてもキャッチーなメロディ満載で気持ち良いです。ニューウェーブ的なノリで作られた曲がエレクトロニカ的な味付けを施されて新鮮な感触を得ることに成功しています。
最初に A-1 “Technicolor” の冒頭を聴いた時は、なんだまたつまらんスカスカでピコピコなシンセの習作的な曲かい、とか思ったのですが、8小節、16小節と進む毎にいろんな音が被さっていき期待感を持たされ、そこからシンプルかつキャッチーなメロディを奏でるヴォーカルへと続きます。挨拶代りの小品 A-1 があっさりと終わると、とてもニューウェーブ的なギターリフを奏でる A-2 “Misco” へ。スピード感溢れるミディアムテンポの極上ナンバーです。こんな感じでアルバム全体を通して一本調子に陥ることなく、楽曲ごとにバラエティに富むアレンジメントが施されているのも好印象。 ストレートアヘッドなバンドサウンドを力強く聴かせる A-3 “Go Check” や B-2 “Unsleeping” なんか、1980年代前半にニューウェーブで熱くなったおじさま世代にも充分アピールするかも。ちなみに私はその頃中学生でした (笑)
個人的なお気に入りは A-4 “Solid Ground”。楽曲自体は、そんなに複雑な進行もない、ほんわかした感じのミドルテンポナンバーなのですが、透明な音作りが絶妙で、なんだかアナザーワールドに行ってしまいそう。MORR の傑作コンピレーション “Blue Skied an’ Clear” (2CD/3LP) にも収録されているナンバーです。
なんとも不思議な名前「Ms. John Soda」というのは一応グループ名で、ヴォーカルをとるキーボーディスト Stefanie Böhm さんと、The Notwist や 13 & God でも活躍する Micha Acher さんのデュオユニットの様です。
しかしなんですな、この3月に新譜「Notes And The Like」が出ているというのに、今頃 4年前のアルバムを中古 LP で買うというのも、時代についていけてませんね… そもそもこの辺のシーンの全体像をまだ把握しきれてませんし (とほほ)。まぁおじさん世代になってしまうとこんなもんでしょう。
A-1: Technicolor
A-2: Misco
A-3: Go Check
A-4: Solid Ground
B-1: By Twos
B-2: Unsleeping
B-3: Hiding / Fading
B-4: Elusive
Ms. John Soda are Stefanie Böhm & Micha Acher.
Gerhard Gschlössl (tb), Ulrich Wangenheim (fl),
Carl Oesterhelt (perc), Thomas Geltinger (ds).
All songs produced by Mario Thaler & Ms. John Soda at Uphon Studio, Weilheim, Germany, 2002.
All songs mastered by Michael Heilrath at Bereich 03, München, Germany, 2002.
All songs written by Stefanie Böhm & Micha Acher.