Sonny Rollins At Music Inn

長いこと日本盤 LP で聴いてきたのですが、先日ボロボロのオリジナル盤を格安で見付け,購入しました。 しかし、普通のボロ盤とはちょっと違う感慨があります。

I’ve enjoyed this album (of Japanese LP reissue) for a long time – then the other day I found the original LP issue (which was not in excellent condition at least visually), and I bought it. Although in fair condition, this copy might have a special story behind it . . .

(the rest of the English edition of this article will be available in the near future, I hope…)

[E-1011 Front Cover] [E-1011 Back Cover]

Sonny Rollins At Music Inn – Teddy Edwards At Falcon’s Lair
(MetroJazz [US] E-1011)

それというのも、裏ジャケのスタンプ。「BAMBI COLLECTION – R – 016 – 016」とあります。これってやっぱり、大阪梅田 / 心斎橋 / 神戸三宮にあったという、あのジャズ喫茶「バンビ」から流れて来た盤、ということなんでしょうかね? 真偽の程は分かりませんが、もしそうだとしたら、この盤は、ジャズ喫茶「バンビ」に当時通っていた多くのお客さんを楽しませた盤そのもの、ということになります。しかも番号が 016 ということは、かなり初期にストックされた盤ということなのかも知れません。ジャケットの痛々しいテープ跡やスレが、頻繁にかけられ扱われていたことを物語っているのでしょうか。

私は大阪万博の年に生まれたので、当然ながら全盛期のジャズ喫茶文化を全く知りません。日本におけるジャズ喫茶の功罪は至るところで語られてきたと思いますので、ここでは特に触れませんが、こういう盤に出くわすと、いろいろ思いにふけってしまいます。レーベルB面に書き込まれた「ダブル W」って、どういう意味なんやろう? とかも含めて。

[E-1011 Label A] [E-1011 Label B]

幸い、レーベルにヒゲはたくさんついていましたが、盤質自体はかなり良い方でした。バックが誰であろうと、唯我独尊。Sonny Rollins の 1950年代の録音はどれもこれも (言うまでもなく) 素晴らしいものばかりですが、この盤でも唯我独尊っぷりを発揮しまくっています。しかも2曲ではお得意のピアノレストリオ編成。前にも書きましたが、私が一番好きな Rollins の録音は “And The Contemporary Leaders”。そんなことを言う変態ファンですので、あんまり気にしないで下さい。ええ。

ライナーを担当している Leonard Feather が言い訳がましく書いていますが、残りの Teddy Edwards カルテットの演奏も素晴らしい。当然、録音した場所が全然違うので、おと的には随分変わっていますが、一緒のアルバムに収めたくなるプロデューサーの気持ちは分かります。

A-1: Doxy
A-2: Limehouse Blues
A-3: I’ll Follow My Secret Heart

B-1: You Are Too Beautiful
B-2: Billie’s Bounce
B-3: A Foggy Day

Side-A and B-1: Sonny Rollins Quartet/Trio:
Sonny Rollins (ts), John Lewis (p on A-1, B-1), Percy Heath (b), Connie Kay (ds).
Recorded at the Music Inn, Lenox, MA on August 3, 1958.

B-2, B-3: Teddy Edwards Quartet:
Teddy Edwards (ts), Joe Castro (p), Leroy Vinnegar (b), Billy Higgins (ds).
Recorded at “Falcon’s Lair”, Beverly Hills, CA, probably in 1958?


6 thoughts on “Sonny Rollins At Music Inn

  1. バンビというジャズ喫茶がまとめて放出したのでしょうね。MGMのこの盤・・・こうして本当にジャズ(音楽)を好きな方の手に渡って本望でしょうね(笑)
    このレコード、僕は日本ポリドールが、ある時期、MGMから何タイトルが出した時(シアリングなど)、ロリンズの「ブラス&トリオ」とこの「music inn」を入手しました。MGM盤・・・オリジナルはなかなか見かけませんね。

  2. > 日本ポリドールが
    私が持っている日本盤は、15年程前に再発された奴です。黄土色の横から被せるタイプの帯がついた奴。
    そういえば、この盤って CD化はされてないんでしょうかね。
    同じ日の録音で、MJQ 名義で出た Atlantic 盤は CD化されているみたいですけど。

  3. Rollinsのこの盤は、私、知りませんでした。
    今度見つけたら買ってみますね~(きっと日本盤 笑)
    ジャズ喫茶文化って、私もほとんど知りません。
    でも、なんとなくイメージはできます。(笑)
    そういえば、この前ブログでも紹介したリトルのCandid盤(横浜DUで入手)は、DIGというジャズ喫茶の放出品でした~

  4. > Rollinsのこの盤は、私、知りませんでした
    Freedom Suite、Big Brass、この盤、Contemporary Leaders、
    そして 1959年2〜3月の Stockholm での録音と、
    雲隠れ直前の一連の録音には特別な思い入れがあるので、やっぱり良く聴きます。
    > 今度見つけたら買ってみますね~(きっと日本盤 笑)
    なかなか迫力ある録音で、ブリブリと迫ってきます。
    > リトルのCandid盤(横浜DUで入手)は、DIGというジャズ喫茶の放出品でした
    そういえば、吉祥寺はジャズ喫茶が多かったエリアですし、マスター兼ライターみたいな方もけっこういらっしゃったでしょうから、日本盤の白レーベルプロモが一度にどっと放出されることによく出くわします (笑)

  5. 「ダブル W」についてですが、
    演奏が終わってジャケに入れるときに注文があり、咄嗟に書いてしまったのでは?
    「ウイスキー ダブル」でね。 なーんて

  6. > 「ウイスキー ダブル」でね。なーんて
    かなりウケました (笑)
    これがホントだと、最高ですね (笑)

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