John Patton 弐題

2007/07/23 追記: こちら もあわせてご覧下さい。ご協力お願いします。

Update (Jul. 23, 2007) : See also this entry. Your help is appreciated.


Grant Green (グラント・グリーン) のアルバムを辿っていくと、必ずオルガンプレーヤー人脈を追うことになりますが、名門 Blue Note レーベル上では 1962年 5月 9日の Lou DonaldsonBLP-4108 / BST-84108 (“The Natural Soul”) から 1966年 4月29日の BLP-4229 / BST-84229 (“Got A Good Thing Goin’”) まで長らく付き合うことになる John Patton (ジョン・パットン) との相性の良さはずば抜けているといえましょう。御大 Lou Donaldson のバックを勤める前から Grant GreenBen Dixon とは演奏してきた仲だったという話を裏付けるかの様に、フレーズも含めて、息はぴったりとあっています。

Grant Green とのコンビを解消したあとも、John Patton さんは 1970年代前半までコンスタントにアルバムを録音していきました。




[BST-84340 Front]      [BST-84340 Side-A]

Accent On The Blues / “Big” John Patton
(Blue Note BST-84340)

このいい塩梅でうねうねとファンクする佳作の目玉は、あの James Blood Ulmer (ジェームス・ブラッド・ウルマー) の (恐らく) 処女録音というのもありますが (後年のプレイからすると予想以上にあっさりと弾いてはります)、ドラムスのはね具合でしょうか。全曲同じ様なムードの中、全く飽きさせることのない演奏が充実しているのは、一本筋が通っていること以上に、じわじわと盛り上げるこのドラミングに負うところは大きいと思われます。ともあれ実に気持ちが良い、スルメ的アルバムです。

一年後、同一メンバーでもう一枚アルバムを録音する (BST-84366 ⇒ BST-84418) のですが、これは当時リリースされませんでした。後に CD でリリースされましたが。こちらは未聴です。

余談ですが、このアルバム、2枚所有しています。まず 1枚 (上述のレーベル) を入手し、A-1 のテーマ部分終了直前に音飛びするのに気付きました。拡大鏡でみてもスクラッチはありません。しかしあまりにも気にいったアルバムなので、頑張ってもう 1枚 (通常の青白 Blue NoteLiberty もの) 探しました。ところがどっこい、全く同じ場所でやはり針飛びするではありませんか . . . 当時出た盤のスタンパー (あるいはラッカー) の時点から該当個所の溝がちょっと歪んでしまっている、なんてことなのでしょうか。もしそうなら、完全に再生されるオリジナル盤は存在しない ということになるのでは . . . . そうやったら不良品ってことでっせ。


Marvin Cabell (ts, fl, saxello), John Patton (org), James `Blood’ Ulmer (g), Leroy Williams (ds).

Recorded at Van Gelder Studios, Englewood Cliffs, NJ on August 15, 1969.




[BST-84281 Front]      [BST-84281 Side-A]

That Certain Feeling / “Big” John Patton
(Blue Note BST-84281)

John Patton 改めていいのう、ということで、まだ聴いたことのないアルバムを探してみました。BLP-4130 / BST-84130 (“Along Came John”), BLP-4174 / BST-84174 (“The Way I Feel”), BLP-4192 / BST-84192 (“Oh, Baby!”), BLP-4229 / BST-84229 (“Got A Good Thing Goin’”), BLP-4239 / BST-84239 (“Let ‘Em Roll”) といった辺りは以前から聴いていましたので (どれもこれもコテコテ系名盤ですな)、もう少しあとの Blue Note 後期から。で、今回は BST-84281 “That Certain Feeling” を捕獲。

A-1 “String Bean” は理屈抜きにカッチョエーです。このアルバムでは Clifford Jarvis (クリフォード・ジャーヴィス) がドラムスですが、いい感じでハネたリズムフィギュアでバックアップ。この曲では 4人が 4人ともタメとツッコミの具合が最高です。ところが他の楽曲は若干マンネリっぽく聴こえてしまうのが残念。録音年月日 (1968年 3月 8日) からすると、John Patton さんも「新しい」黒人音楽の潮流との距離というかスタンスをうまく定めきれてなかったのでしょうか。駄盤とは思いませんが、初期のストレートアヘッドなコテコテ系の潔さや、上で触れたネチネチうねうねファンクの間に挟まれて、若干印象が弱いのは確かです。

Junior Cook (ts), John Patton (org), Jimmy Ponder (g), Clifford Jarvis (ds).

Recorded at Van Gelder Studios, Englewood Cliffs, NJ on March 8, 1968.




2004/08/29 追記: ごめんなさい、どうかしてた。そんなことなかった。 今 3回目聴いてますが、やはりスルメアルバムでした。 Junior Cook さん Jimmy Ponder さん John Patton さん Clifford Jarvis さんゴメンチャイ。


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2 thoughts on “John Patton 弐題

  1. というわけで、ジョン=パットン、いいですね。私も”Accent On The Blues”のオリジナルを持ってましたので、チェックしましたら、針飛びしました(TT)。悔しいので、直せないかと思って該当個所を逆回ししてみたのですが、ループしますね。残念です。ちなみに7年位前の再発LPは、針飛びしておりません。当たり前か(^^;)。
    “That Certain Feeling”は、ジャケが素晴らしいですよね(^^;)。ジャケ買いした記憶があるのですが、今回探し出せませんでした(^^;)。たまにはジャズ・ファンクもいいですね。今、”JIMMY SMITH ’75″(MOJO MJ-12829)のB面を聞いてました。”ST. THOMAS CALYPSO”という、タイトルからして踊れる曲が入ってたりして、いい感じです。

  2. ああ、やっぱりそうでしたか > 針飛び
    3枚もあるとなると、全て不良品はほぼ確定ですね 🙂
    Jimmy Smith ’75 は聴いたことないです。今度探してみようかな。

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