R.I.P. Mr. Frankie Laine

フランキー・レイン (Frankie Laine) さんが 6日、心不全の為 93歳で亡くなったそうです。大往生といっていいのかもしれません。

Mr. Frankie Laine died on 6th of February, of heart failure. He was 93 years old – I hope it was a natural and peaceful death.




[Mercury 5007 with sleeve]

That’s My Desire c/w By The River Sainte Marie / Frankie Laine
(Mercury [US] 5007)

本名 Francesco Paolo LoVecchio。シチリア移民の両親の間に生まれた8人兄弟の長男で、1913年生まれ といいますから、初ヒットを飛ばしシンガーとして有名になる 1946年までの下積み時代がとても長かったということになります。当初はオーディションを受けても次から次へと落ちるばかりだったとか。その理由が「(当時としては) 歌い方が黒人っぽいから」だったんだそうで。一般的には「黒人の様に歌える白人」と言われていたシンガーといえば エルビス・プレスリー (Elvis Presley) の方が有名でしょうが、Frankie Laine の場合は少し時代が早かったのが災いしてしまったのかもしれません。しかし1946年、上の「That’s My Desire」の大ヒットを皮切りに、次々とミリオンセラーを連発、生涯に21枚のゴールドレコードを世に送りました。 余談ですが、Elvis Presley のバラード唱法は、明らかに Frankie Laine の影響下にあることが聴いてとれます。

Frankie Laine was born Francesco Paolo LoVecchio in 1913. He was the eldest of eight children born to the parents (both were Sicilian immigrants). Frankie had long and tough period in his leaner days, failing many auditions after auditions, until he made his first big-selling record in 1946. The reason he was unsuccessful in early days was, by his own words on his autobiography, that he sounded “too black” – nowadays Elvis Presley is more popular who was called as “a white singer who can sing like black”, but Frankie, unfortunately, was a bit ahead of time, I guess. Anyway in 1946, he recorded this 78rpm, “That’s My Desire”, and it was a smash hit – also it was just a start of hits after hits. He finally received 21 gold records in his career. By the way, it is clearly certain that Frankie’s ballad singing inspired Elvis Presley a lot – Elvis’ singing has many similar styles as Frankie’s.


[Mercury 5007 Side-A]      [Mercury 5007 Side-B]

圧倒的歌唱力のバラードも、スウィンギーなコンボをバックに歌われるアップテンポなナンバーも、どちらも理屈抜きに素晴らしく、 Mercury 時代の Frankie Laine が全盛期にあったことに感謝したい程。Mercury における 2回目のレコーディングセッション (1946年8月27日録音) でかつ初ヒットであるこのシングルが、ちょうど A面がバラード、B面がスウィンギーなアップテンポとなっており、ふたつの側面を楽しめます。完璧にコントロールされたブレス、美しく伸びるビブラート、時には優しく、時には溌剌と、自在にメロディをフェイクしつつ表情を変える歌唱、バックを努めるジャジーなコンボ (Babe Russin 参加) との相性の良さ、その全てが魅力的です。

Frankie’s singing is so amazing, both on ballads and swingin’ rhythm tunes. I really want to thank that Frankie Laine in his Mercury days was definitely on his artistic peak. This 78rpm, recorded at his second Mercury session on August 27, 1946, is a good example – a ballad on A-side, and a swingin’ tune on B-side. His breath-control was so perfect, beautiful vibrato in great shape. He could show any expressions with his great voice, sometimes soft and gentle, and sometimes lively and swingy with melody fakes. Furthermore, many of his Mercury recordings included very swingy and talented combos (Babe Russin appears on this 78rpm) which adds another fascination. I love his Mercury days in every way.

( . . . and the rest of the English edition of this article will be available in the near future I hope . . . )




[Mercury MG-25024 Front Cover]      [Signature 28101 Side-B]

Frankie Laine
(Mercury [US] MG-25024)

LP としては、10インチを7枚、12インチを6枚 Mercury に残して 1951年に Columbia に移籍。これは Mitch Miller の移籍に伴うものだったようです。なお、Mercury における 12インチ LP は、全て Columbia に移籍後リリースされたものです。

上のイラスト&ペラジャケの10インチLP は 2枚目で、B面に代表曲の 1つである「Rockin’ Chair」が収録されているので買った記憶があります。まだ売れてなかった時代のこと、この曲をクラブで歌っている時に、作曲者の Hoagy Carmichael がたまたま客としてクラブにいて、Frankie Laine の歌唱に感嘆した、というエピソードが残っているそうです。




[Bear Family BCD-16361GK Front Cover]

That Lucky Old Sun / Frankie Laine
(Bear Family [G] BCD-16361GK)

2000年に満を持してリリースされた、Mercury 時代 (1946-1951) の集大成ともいえるこの 6枚組 CD ボックス は、その価格などもあり万人にはお薦めできませんが、一部を除いてメタルマスターからの丁寧なリマスタリング、Mercury 以前の貴重な SP 音源の収録、ハードカバー 72ページの LP サイズ豪華ブックレット (貴重な写真や詳細なディスコグラフィーが満載)、ボーナスディスクとして付属する10インチピクチャーシングル (当時出たピクチャー SP「Mam’selle c/w All Of Me」の復刻ですが、もちろん LP 用の針で再生できます) など、その価格以上の満足を与えてくれます。私は新品同様の中古を数年前に購入しました。




[Columbia CL-808 Front Cover]      [Columbia CL-808 Side-A]
Jazz Spectacular / Frankie Laine & Buck Clayton
(Columbia [US] CL-808)

Columbia 時代でジャズファンに最も良く知られ人気が高いのは、やはりこの盤ではないでしょうか。Frankie Laine のアルバムとしてだけではなく、良質の中間派ジャズアルバム として完成度が高いのがその理由でしょう。双頭リーダーの Buck Clayton はもとより、J J JohnsonKai WindingBudd JohnsonHilton JeffersonRay CopelandDickie WellsUrbie GreenSir Charles ThompsonNick Nicholas といった辺りのメンバーがパーソネルに並んでいるのが嬉しいですね。すみからすみまで大充実のゴキゲンな1枚。



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