Sensuous / Cornelius

昨年リリースされていた本作品。気にはなってたもののすっかり忘れていて、結局買ったのは先週でした。幸い国内でも LP でリリースされていたので、当然ながらそちらを購入。

This album was out in last October. I was thinking to take a listen, but I completely forgot to buy one. Anyway I found a LP version of this album last week – that’s why this is here.

[Warner WPJL-10002 Front Cover]      [Warner WPJL-10002 Side-A]

Sensuous / Cornelius
(Warner [J] WPJL-10002)

( . . . and the rest of the English edition of this article will be available in the near future I hope . . . )

コーネリアスの前作「Point」が大好きな私にとって、この新譜はとても楽しみでした。基本的には前作の延長線上にあるものの、一音一音がより緻密に細密に構築されているのが聞き取れる、素晴らしい出来となっています。懐かしの (?) テクノからアンビエントな音像、ノイズ系ロックまでごった煮状態のこのアルバム、確かに緻密に作られてはいるものの、基本的には小山田さんの好きないろんなジャンルの音楽に対して純粋無垢な心持ちで戯れ遊んだ結果、という風に聞こえるのも好ましいポイントです。

ただ、アルバム全体の印象としては、アルバムという形態を拒否するかのように、互いの曲が関連しているかのようでいて実は関連してなかったりといいますか、全体の構成までもがとてもアブストラクトで、LP というメディアで通しで聴くには不向きな気もします。A面の最後あたり、スクラッチを使ってパタパタとフラグメントを替えていく手法も、フランク・ザッパのそれに比べるとややこれなれないようにも感じられたり。最後のシナトラのねじれまくったカヴァー「Sleep Warm」がやや浮いているのも個人的にはイマイチ。もちろん、小山田さんはシナトラの様な「完成された歌い手」という路線ではないわけで、情感たっぷりにストレートにカヴァーするはずもありませんが (照れ隠しの様に声をいじりまくってますが)、バックのサウンドはもっと透明感あるものにした方がより雰囲気出てよかったんちゃうかなぁ、とか思ったり。そういったところが個人的には少し惜しいなぁと感じられましたが、全体としては聞応えのある好アルバムですね。けどやっぱり「Point」の方に軍配をあげたいな。





余談ですが、このインタビュー の中では、小山田さんは父親のレコードの中から「Only The Lonely」のアルバムを見付けた、とありますが、件の「Sleep Warm」は、CD 化されてからのボーナストラックなんですよね。このインタビューの文面からすると、てっきり昔のレコードのことなのかと思ってしまったのですが。オリジナルの「Sleep Warm」は「Only The Lonely」のレコーディングセッション (1958年5月29日) で録音されたものの未発表に終り、その半年後 (1958年9月11〜12日) に再録音されて Capitol F-4070 というシングルでリリース、最初に LP 化されたのは「All The Way(Capitol W/SW-1538) という編集盤でした。 極限まで内省的でディープで重い空気で張り詰められた世紀の大傑作「Only The Lonely」に入れてしまうと、やや浮いてしまうため、オリジナルアルバムには収録されなかったのでしょう。

[Capitol W-1053 Front Cover]      [Capitol W-1053 Side-A]

Frank Sinatra Sings For Only The Lonely
(Capitol [US] W-1053)



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2 thoughts on “Sensuous / Cornelius

  1. shaolinさん、こんにちは。
    私も「Point」が大好なので、大いに期待して「Sensuou」を聞いたところ、良くできているモノのどこか散漫(といったら大げさですが)な印象でした。
    それでも、音良いなァなんて繰り返し聴くうちにどっぷりはまってしまいました。今やむしろ「Point」は窮屈なくらい作り込みすぎてると感じるくらいです(もちろんこちらも傑作ですが)。
    しかし、shaolinさんも素晴らしく守備範囲広いですねェ。
    最近の記事でも、アステア〜デルズ〜コーネリアスなんて!

  2. mono-mono さん、コメントありがとうございます。
    というか mono-mono さんからコーネリアスでコメントがあるというのも驚きでした (笑)
    > 音良いなァなんて繰り返し聴くうちにどっぷりはまってしまいました
    録音機器の向上に伴って、フラグメントのサンプリングを全部やりなおしたそうですね。確かにアンビエント系やアコースティック系のサウンドが聴ける楽曲では、その音の良さを (LP でも) 感じられました。
    個人的には、そういうハイファイ系(?)の音とローファイ系の音が 1曲のなかでミクスチャーになってるような楽曲がもう少しあればなぁ〜と思いました (結構そういうの好きなんです)。
    しかし、まだまだ 3〜4回しか両面聴いてないので、これからどういう風に印象が変わってくるか楽しみです。

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