Cover of Max Roach and Archie Shepp's "Force: Sweet Mao - Suid Afrika 76" (Uniteledis UNI 28.976), with the article title 'Revisiting "Force": "Sweet Mao" and 1976'

『Force』を今あらためて聴く — “Sweet Mao” と1976年

21年前には純粋に「強烈な音楽」として聴いていた Max Roach と Archie Shepp によるLP「Force」。
いま改めて聴き直すと、その背後に、1976年という時代の空気が、アメリカの黒人急進派を取り巻く国際的な文脈が色濃く刻まれていたことに気づかされます。

Rhythm Machine

オリジナル LP はマイナーレーベルから出たレア盤(Lulu 6072-25)らしいのですが、2012年にCD化されたので、いまでは比較的気軽に聴くことができます。 ファンク系あり、モロに1970年代マーヴィン・ゲイ風味あり、スウィート系あり。バラエティ豊かな楽曲群。 それ以上に、この時代にしては珍しく、調律の合っていないピアノ。ゆらぎまくりでグルーヴ感を台無しにするドラムス。 どこまでもB級で、どこまでも憎めないこの作品。21世紀のいま聴くと逆に新鮮なのが面白いです。

Meditation / Toshiko Akiyoshi Quartet

穐吉 (秋吉) 敏子 さんが1971年に Dan レーベルに残したカルテット編成のアルバム「Meditation」です。1976年に再発された際には、ジャケットが変えられ、ミックスもより聴きやすい定位にやり直され、ノーカット完全版や別テイクでの収録となっており、こちらも必聴です。

Force / Max Roach & Archie Shepp

ジャズドラムの可能性を極限まで引き出し、新たな世界を確立することに成功した巨人 Max Roach。戦後ジャズ史に燦然と輝く多数の名演奏を残した Brown=Roach Quintet 時代や、1960年代のアメリカという時代を反映した諸作に勢い評価が傾きがちですが、1970年代以降の作品にも注目すべき作品が。

Jazz Impressions of Japan (無言歌) / Jim Hall

1976年の来日時に、こんな素晴らしい演奏とアルバムを残して下さった Jim Hall トリオに感謝すると同時に、彼らにこのアルバム制作のきっかけを与えた日本という国を、我々はもっと誇りに思うべきでしょう。全てが名盤の Don Thompson + Terry Clarke とのトリオ期の中でも特別なアルバムです。