試聴6日目 (2021年6月24日) は、ついにアナログレコードでの試聴です。ただし、SU-R1000 のディジタルフォノイコではなく、手持ちのフォノイコからのアナログRCA入力です。
パナソニック勤務の友人の計らいにより、2021年6月19日〜7月2日の2週間に渡って、話題のフルディジタルインテグレーテッドアンプ Technics SU-R1000 をお借りしての自宅環境で試聴です。
前回 に続き、当時 Facebook に毎日載せていた試聴記の(加筆修正後の)転載となります。
あらすじ
- #01: アナログライン入力、何の補正もせずに試聴
- #02: アナログライン入力、LAPC補正の効果を試聴
- #03: USBディジタル入力で試聴
- #04/#05: S/PDIF RCAディジタル入力との比較
- #06: 外部フォノイコ経由アナログ入力でのレコード再生
- #07/#08/#09/#10: 引き続き、外部フォノイコ経由アナログ入力でのレコード再生
- #11: 内蔵ディジタルフォノイコでのレコード再生、ただし測定レコードによる補正なし
- #12: 測定レコードによる補正ありでの、内蔵ディジタルフォノイコの試聴
- #13: 12日間の試聴をうけての、雑感あれこれ
- #14: 総論と後日談
2021/06/24: アナログ入力でのレコード再生
本日はついに、アナログレコードまわりの試聴です。
まずは、SU-R1000 のディジタルフォノイコを介さずに、手持ちの フォノイコからの RCA アナログ入力で試聴 してみることにします。じらすじらす(違
現在使っているフォノイコは、Musical Surroundings Supernova II という機種で、我が家にあるオーディオ機器の中で最も販売価格が高い製品(ただし、いろいろな経緯で 2011年に開発者の Michael Yee さんから有り難く無償で譲ってもらったもの)です。バッテリ駆動で、さらに負荷インピーダンス/キャパシタンス/ゲインをディップスイッチで細かく調整可能です。
オリジナルの SuperNova はフォノ入力 3系統でしたが、SuperNova II ではフォノ入力 2系統 + ライン入力 1系統となっています。また、MUTE、-17dB〜0dB という非常に限定された11段階のアッティネータがついているので、簡易プリとしても使えるようになっています(私はアッティネータをバイパスして固定出力で使っています)。
SuperNova / SuperNova II は、残念ながら短命のモデルに終わり、現在では Nova III というモデルが販売されています。こちらもバッテリ駆動可能で バッテリ駆動からリニア電源ユニットに変更されており、ディップスイッチによる微調整も同じ、ただしフォノ入力は1系統のみです。
ターンテーブル / トーンアームは 2003年からずっと愛用している Michell GyroDec Mk.III + SME 3009-R で、この18年間に あらゆるところをアップグレード しながら使い続けています。昨年 ACモータが昇天したので、DCモータに交換してあります。
SU-R1000 の例の LAPC (Load Adaptive Phase Calibration) 機能は ON のまま 聴きます。
アナログ入力でも感激の再生音が
とてつもなく感動しました。
あれこれ手を入れまくってアップグレードしまくってきた、うちの GyroDec + SME 3009-R + Ortofon SPU Royal/Synergy/#1E から出てくる音は、もうえも言われぬものでした。
サブシャーシのサスペンションをアップグレードし、マグネットフロートの足にアップグレードし、アームベース周りをアップグレードし、とやってきた際の、GyroDec 自体の再生音の好ましい変貌もすごかったですが、そこを更に先へ進めた感じで、カートリッジが拾った音信号をさらにピュアに増幅してくれている、という安心感があります。
同じ音源のPCからのディジタル再生に比べると、もちろんS/N比は劣ってますし、クロストーク特性も悪いわけでしょうが、このえも言われぬ音の感触は、素晴らしくアナログ的です。かつ、SU-R1000のおかげで低歪と空間描写が圧倒的にレベルアップしています。いやー、生きててよかった。
今回は、フォノイコからのアナログ入力ですから、再生音の変化の方向性は、DAC からのアナログ入力での変化と全く同一傾向です(そらそうだ)。つまり「アナログ入力のフルディジタルアンプ」としての評価ということになりますが、それにしてもアナログ凄いです。
こんなにすごい音が出せるポテンシャルがあったのに、その良さをいままで聴けてなかったとは。我が家のパワーアンプによって抑制されていたとは。。。
この日の試聴盤はいろいろでしたが、その中の1枚はこちら、定番中の定番です。
1970年10月5日、東京録音の「Teddy Wilson Meets Eiji Kitamura」。菅野沖彦さんの名録音で、テディ・ウィルソンの名人芸ピアノがえもいわれぬ響きで堪能できます。
ディジタルフォノイコ試聴はいつになるやら…
で、SU-R1000 の目玉機能のひとつである、ディジタルフォノイコ + クロストークキャンセラ ですが。。。現在の設置位置だと、レコードプレーヤから SU-R1000 への接続が距離が届きません。さぁどうやって解決しようかな。。。
現在のフォノイコを撤去してそこに設置すればいけるんですが、せっかくだからアナログフォノイコ / ディジタルフォノイコの A/B 比較もしたいので、なんかいい解決策はないか考え中です。
「SU-R1000 試聴記 #07-#10 (2021/06/25-28, 引き続きアナログ入力でアナログレコードあれこれ試聴)」に続く . . .