2024/08/08

Things I learned on Phono EQ curves, Pt. 24

EQカーブの歴史、ディスク録音の歴史を(私が独りで勝手に)学ぶ本シリーズ。前回 Pt.23 では、1970年代民生用アンプに内蔵されたフォノイコの RIAA 偏差 に関する興味深い記事、および、米国で伝統的に使われていた LCR 録音イコライザの話などを紹介しました。

In the previous Part 23, I learned an interesting article on RIAA deviation of 1970’s consumer amplifiers, as well as LCR recording/reproducing equalziers that had been the legacy especially in the United States.

今回の Pt.24 では、音声信号が最終的にレコードの溝として記録されるまでに通過するシグナルチェーン、そこで使われる機器の歴史的変遷などについて、改めて復習していきます。

This time on Pt.24, I am going to revisit and learn the signal chain from the audio source to the groove cut into lacquer discs, as well as the history and evolution of these.

Recording process flow chart

source: RCA Engineer, Vol. 3, No. 2, Oct.-Nov. 1957, pp.8-9
1957年のRCA社内エンジニア向け紀要に掲載された、録音プロセスのフローチャート
“Recording process flow chart” from 1957 technocal bulletin for RCA’s engineers.

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2024/04/06

Things I learned on Phono EQ curves, Pt. 21

EQカーブの歴史、ディスク録音の歴史を(私が独りで勝手に)学ぶ本シリーズ。前回 Pt.20 では、1954年〜における米国の各レーベルの RIAA 対応状況について各種資料から追いました。また、過去〜現在における EQ カーブ調査の系譜についてまとめました。

On the previous part 20, I looked for trace of how the U.S. labels migrated to RIAA, after the standardization of RIAA Recording and Reproducing Standards in early 1954, by researching various documents and magazines. Also I examined the genealogy of the studies and researches on EQ curves, from past to the present.

多忙等のため少し間があいてしまいましたが、今回の Pt.21 です。もともとは、今回を最終回として、今まで触れられなかった小トピックのほか、ここまでの学びの総括を行い、全体をどのように捉えるのがもっとも論理的整合性が高いと考えられるか、を考察するつもりでした。

After a long absence, here’s the Pt. 21. Initially I was thinking to make this part the summary and conclusion part of the entire series, including some other minor topics, as well as my final consideration of the history of the EQ curves, based on the whole study I have conducted, to find the most logical and consistent.

しかし、その「小トピック」のひとつを書き始めてみると、予想以上に分量が増えてしまったため(笑)、今回は、録音カーブの視点から眺めた「テストレコード」についてのみ扱うことにします。

However, once I started writing one of the “minor topics”, it became longer and longer… so this time I’m going to deal only with a variety of “Test Records”, from the viewpoint of disc recording curves.

ですので、当連載はもう少しだけ続く予定です(笑)

So this series of articles will be continued for a little while longer 🙂

Freq. Response Graph FPR0468H3 of DENON 103-R No. 9076 plotted using JVC TRS-1005

Frequency response graph sheet (Nippon Columbia FPR0468H3) that came with DENON 103-R Serial No. 9076, plotted using JVC TRS-1005 test record.
私が所有する DENON 103-R カートリッジ(シリアル番号9076)に付属してきた、JVC TRS-1005 テストレコードを使った特性グラフシート(日本コロムビア FPR0468H3)

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2023/11/22

Things I learned on Phono EQ curves, Pt. 19

EQカーブの歴史、ディスク録音の歴史を学ぶ本シリーズ。前回 Pt.18 では、1953 NARTB / 1954 改訂 AES / 1954 RIAA という、現代につながる録音再生標準特性の成立の歴史を追いました。

On the previous part 18, I learned the history of formulation of the following standards: 1953 NARTB Recording and Reproducing Standards; 1954 new AES Playback Curve; 1954 RIAA Standard Recording and Reproducing Characteristic.

今回の Pt.19 では、1950年代〜当時、スタジオで使われていた録音用機材などについてみていき、録音機材の側面から録音EQカーブについて考えてみます。

In this Pt. 19, we’re going to learn the recording equipment used at that time in the 1950s and beyond, thus learning the recording EQ curves from the recording equipment’s viewpoint.

Gotham PFB-150WA closeup

source: GOTHAM PFB-150WA Power Amplifier (YouTube)
YouTube ビデオより拡大。「FLAT」「78」「33 1/3」「45」のポジションと、それぞれのスクリュードライバ微調整ノブが確認できる

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2021/09/14

Technics SU-R1000 試聴記 #14: 総論と後日談

試聴最終日となる14日目 (2021年7月2日) は、娘によるアナログ系試聴、およびまとめです。

パナソニック勤務の友人の計らいにより、2021年6月19日〜7月2日の2週間に渡って、話題のフルディジタルインテグレーテッドアンプ Technics SU-R1000 をお借りしての自宅環境で試聴です。

前回 まで同様、当時 Facebook に毎日載せていた試聴記の(加筆修正後の)転載となります。

SU-R1000 Continue reading
2021/09/12

Technics SU-R1000 試聴記 #12: 内蔵ディジタルフォノイコ (補正後)

試聴12日目 (2021年6月30日) は、SU-R1000 の最大の目玉機能といえる機能のテストです。

内蔵ディジタルフォノイコを、測定レコードによる補正を行って聴いてみます。

パナソニック勤務の友人の計らいにより、2021年6月19日〜7月2日の2週間に渡って、話題のフルディジタルインテグレーテッドアンプ Technics SU-R1000 をお借りしての自宅環境で試聴です。

前回 まで同様、当時 Facebook に毎日載せていた試聴記の(加筆修正後の)転載となります。

The Inner Treaty / San Araw Continue reading
2021/09/11

Technics SU-R1000 試聴記 #11: 内蔵ディジタルフォノイコ (補正前)

試聴11日目 (2021年6月29日) は、ついに SU-R1000 内蔵のディジタルフォノイコを試します。ただし、まずは測定レコードを使った補正はなしで。

パナソニック勤務の友人の計らいにより、2021年6月19日〜7月2日の2週間に渡って、話題のフルディジタルインテグレーテッドアンプ Technics SU-R1000 をお借りしての自宅環境で試聴です。

前回 まで同様、当時 Facebook に毎日載せていた試聴記の(加筆修正後の)転載となります。

GyroDec / GE VRII playing EmArcy 78 rpm Continue reading
2021/09/10

Technics SU-R1000 試聴記 #07/#08/#09/#10: 引き続きアナログ入力でレコード試聴

試聴7日目 (2021年6月25日) 〜 10日目 (2021年6月28日) は、ターンテーブルから直接 SU-R1000 に接続するケーブル到着待ちのため、6日目と同じ環境でレコードをいろいろ聴いてみました。

パナソニック勤務の友人の計らいにより、2021年6月19日〜7月2日の2週間に渡って、話題のフルディジタルインテグレーテッドアンプ Technics SU-R1000 をお借りしての自宅環境で試聴です。

前回 まで同様、当時 Facebook に毎日載せていた試聴記の(加筆修正後の)転載となります。

GyroDec playing "Rhapsodic / Nicolas Repac" Continue reading
2021/09/07

Technics SU-R1000 試聴記 #06: 外部フォノイコでレコード試聴

試聴6日目 (2021年6月24日) は、ついにアナログレコードでの試聴です。ただし、SU-R1000 のディジタルフォノイコではなく、手持ちのフォノイコからのアナログRCA入力です。

パナソニック勤務の友人の計らいにより、2021年6月19日〜7月2日の2週間に渡って、話題のフルディジタルインテグレーテッドアンプ Technics SU-R1000 をお借りしての自宅環境で試聴です。

前回 に続き、当時 Facebook に毎日載せていた試聴記の(加筆修正後の)転載となります。

Michell GyroDec Mk.III Continue reading
2013/10/03

Tour Electric Mastering’s New Vintage Cutting Chain With Analog Legend Sean Davies

非常に興味深い映像を見つけました。1960年代に Decca でエンジニアとして勤務、現在では往年のアナログレコード全盛期に活躍したヴィンテージ機器(カッティングレース、カッティング時に使用するテープデッキ、真空管アンプなど)のメンテナンスを行っている、伝説のオーディオエンジニア、サム・デイヴィス (Sam Davies) 氏が実際にレストア・メンテナンスして、実際にLP復刻に使用している機材、Ortofon / Lyrec 1965年製カッティングマシン一式を紹介するものです。

I came across an very interesting video on the Internet – the living legend Sam Davies, who worked as an engineer at Decca in the 1960s and now doing restoration/maintenance of vintage studio equipments (cutting lathes, reel-to-reel playback tape machines, all vacuum tube amplifiers, etc), introduces his vintage cutting chain (by Ortofon/Lyrec, 1965) which he actually uses for reissuing vintage vinyl LP records.

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