2013/11/08

Sonny Rollins Live At The Village Gate, July 27-30, 1962

某所でつい最近から出回り出した ソニー・ロリンズ (Sonny Rollins) の音源が凄すぎです。1962年7月27日〜30日、NYC の The Village Gate で録音され、その中から3曲だけアルバム「Our Man In Jazz」に3曲収録されたライブ録音のコンプリート音源です。

 
The Village Gate
 

1963年にリリースされたオリジナルは3曲。ジム・ホール (Jim Hall) とのピアノレスカルテットを解消したのち、あの ドン・チェリー (Don Cherry) とカルテットを組み、フリー的なアプローチに身を投じていた時期にあたります。このカルテットが残した音源は1962年7月〜1963年2月という非常に短期間に限られ、貴重なものです。

曲の途中で録音が止められたもの、途中からしか録音されてないものも含めて、恐らくマスターテープそのまんま。音質も極上、演奏ももちろん最高(この時期のロリンズは好き嫌いもあるかもしれませんが)。

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2013/10/03

Tour Electric Mastering’s New Vintage Cutting Chain With Analog Legend Sean Davies

非常に興味深い映像を見つけました。1960年代に Decca でエンジニアとして勤務、現在では往年のアナログレコード全盛期に活躍したヴィンテージ機器(カッティングレース、カッティング時に使用するテープデッキ、真空管アンプなど)のメンテナンスを行っている、伝説のオーディオエンジニア、サム・デイヴィス (Sam Davies) 氏が実際にレストア・メンテナンスして、実際にLP復刻に使用している機材、Ortofon / Lyrec 1965年製カッティングマシン一式を紹介するものです。

I came across an very interesting video on the Internet – the living legend Sam Davies, who worked as an engineer at Decca in the 1960s and now doing restoration/maintenance of vintage studio equipments (cutting lathes, reel-to-reel playback tape machines, all vacuum tube amplifiers, etc), introduces his vintage cutting chain (by Ortofon/Lyrec, 1965) which he actually uses for reissuing vintage vinyl LP records.

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2013/09/22

DENON raising the price of phono cartridges

先刻 路傍の石さんのブログ「帝都熱烈音盤解放戦線」 にて知りました。

I just happend to know the news, at 帝都熱烈音盤解放戦線, the blog dedicated to Showa-period popular songs, J-Pop idols.

   

デノン(旧・デンオン、DENON)が誇る、永遠のスタンダードMCカートリッジ DL-103 が 26,000円 から 36,750円 へ(カートリッジ針交換価格は 16,900円 から 23,940円 へ)、上位機種で私も長年愛用している DL-103R が 33,100円 から 44,100円 へ(交換価格は 21,500円 から 28,600円 へ)と、それぞれ値上げとのことです。

The very standard MC cartridge DL-103 will have the new price tag 36,750 YEN (367.50 USD when 1 USD = 100 JPY), while the higher version DL-103R (which I’ve been using with decent satisfaction for dozens of years) will be 44,100 YEN in the domestic market. The new price will be effective staring on October 1, 2013, according to the above news release.

 
[DENON DL-103R on GyroDec]
 

レコードの生産量は年々復活しているとはいえ、所詮は好事家向けの小さなマーケット。生産中止や撤退ではなく、技術や製品が残ることに感謝するべきなのかもしれません。

Phono cartridges has been facing small and niche market (although sometimes we see the news vinyl market is surprisingly growing back every year). We must rather thank DENON’s decision, not to withdraw from the phono cartridge market but to raise the prices to keep their technology, history and products available.

 
 
 
2013/09/15

Thelonious Monk & Van Morrison LP (Concert Vault)

フィルモアで有名なあの ビル・グレアムBill Graham)が権利を持っていた音源や映像を取得し、USD3.99/月、または USD39.99/年でオンラインストリーミングで聴いたり観たりできる(かつては無料でした)Concert Vault / Wolfgang’s Vault をご存知の方も多いでしょう。

2013年9月現在では Wolfgang’s Vault から独立した別サイトとなった Concert Vault で、従来通りメンバー向けストリーミングを行っている他、音源のオンラインダウンロードも有料で行っています(年間会員になると、期間限定無料ダウンロードを行っていたりします)。本家 Wolfgang’s Vault では、ロックを中心にしたさまざまなジャンルの音楽やミュージシャンにまつわるノベルティなどを引き続き販売しています。

とにかくLP化、CD化されていないお宝ライブ音源がざっくざっく。過去にブートレグやハーフオフィシャルでのみ聴けた音源も、圧倒的にまともな音質で(しかも権利関係はきちんとクリアされた上で)聴けたりするのが嬉しい限りです。音源のディジタルダウンロード(320kbps MP3)も、ほとんどが1ライブ USD5.00 しかしません。

個人的には無料お試しアカウント期間中に聴いた James Brown at Newport Jazz Festival, July 6, 1969Thelonious Monk at Avery Fisher Hall, July 3, 1975 でノックアウトされました。前者はブートなどでは聴けるものでしたが、こうやって正規で聴けるのは感慨もひとしおです。後者は、数年前にハーフオフィシャルでCDリリースされていましたが、最悪の音質で、尊師モンクの現存する最終録音を素直に楽しむことは難しかったのですが、こちらはピッチも修正されきちんとした音質で聴く事ができ感涙ものです。

で、今年の4月に勢いで(笑)年間アカウントを申し込んだのですが、その際なんとサイトで公開されている音源を元に作られたLPを2枚、無料でプレゼント(送料は実費)するキャンペーン中だったのです。しかもその対象がモンクさまとヴァン・モリソンだったからたまりません。

到着するのに5ヶ月も要する、という、ちょっとアレな展開でした(その間に何度もサポートにメールしたりもしました)が、先日無事届きました。元々LP/CD化する予定のなかった(音質的にも必ずしも完璧とはいえない)音源をいまさらLPで聴く意味があるのか、は微妙なところですが。。。

 
Concert Vault CVLP-001 / CVLP-002

Newport ’59 / Thelonious Monk (Concert Vault CVLP-001)
The Bottom Line ’78 / Van Morrison (Concert Vault CVLP-002)

Buy Thelonious Monk Newport ’59 Vinyl at Wolfgang’s Vault
Buy Van Morrison The Bottom Line ’78 Vinyl at Wolfgang’s Vault

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2013/06/14

That’s A Plenty! (Part 2)

娘が生まれて初めて「That’s A Plenty」を聴いてからはや3ヶ月。未だにこの楽曲に飽きる気配はみせません。クルマで移動中は、かならず That’s A Plenty プレイリストの再生をせがみますし、最近購入したディジタルピアノでも That’s A Plenty の Aメロ Bメロを嬉々として弾き、自転車でお散歩中も鼻歌でメロディを歌う毎日です。

It’s been three months since my daughter knew that old standard tune “That’s A Plenty”, and she never lost interest to this song: she always ask me to play the playlist (on my iPhone) containing various versions of “That’s A Plenty”; she loves to play A melody and B melody of that tune with her new digital piano; she still hums the tune while she rides on her bicycle outside.

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2013/05/24

That’s A Plenty! (Part 1)

私がここ暫く Plays Monk ものにドップリ浸っている一方、5歳の娘は最近ある曲に熱狂的にハマっています。

I’ve been exploring the vast world of “Plays Monk” by various musicians (as you see on my previous posts here), while my five-years-old daughter fell deeply in love with one particular song.

 

1914年、Lew Pollack 作曲、Ray Gilbert 作詞のスタンダードナンバー、「That’s A Plenty」です。

The song is “That’s A Plenty”, an old standard tune written by Lew Pollack and Ray Gilbert in 1914.

 
[That's A Plenty Cover]
 

(私のお下がりの)娘の iPhone には、現時点で32バージョン(一部同一演奏の重複あり)の「That’s A Plenty」が同期されており、毎日何度も何度も聴いたり歌ったり弾いたりして楽しんでいます。

Her iPhone (handed down from me) always contains many versions of “That’s A Plenty” (32 versions so far) – she enjoys this number so much, listening to it, humming along with it, playing it on keyboards, etc.

 
[That's A Plenty]

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2013/04/16

Diversity of “Plays Monk”, Pt. 6: Hal Willner – That’s The Way I Feel Now

真打ちその1。全てのモンクトリビュートものの規範となる素晴らしいアルバムです。

唯一といっていい欠点は、(過去に多くの方が指摘してきたように)「このアルバムがモンク存命中に出なかったこと」という一点だけでしょう。オリジナルのリリースは1984年。モンクがこの世を去った2年後になります。

LP(2枚組)も CD も廃盤。しかも CD は7曲もカットされ、曲順も異なります。今こそ、オリジナルの2枚組LPの全曲による CD 再発を強く希望します。

That's The Way I Feel Now

That’s The Way I Feel Now: A Tribute To Thelonious Monk (A&M SP-6600)

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2013/04/03

Diversity of “Plays Monk”, Pt. 5: ASA Trio

Pt. 3 (Bobby Broom) の時に

ギターでモンクの楽曲にがっちり取り組んでいるアルバムは、私の知っている限り3枚ありますが

と書きました。

それは ボビー・ブルーム(Bobby Broom)(2009)、ピーター・バーンスタイン(Peter Bernstein)(2008)、ジョシュア・ブレイクストーン(Joshua Breakstone)(1997) がそれぞれ出した ギタートリオ によるアルバムを意図していた(現時点ではジョシュア・ブレイクストーンの盤のみ未聴)のですが、他にもアコースティックギターソロ(!)や電化ヴァイオリン入り(!)、ピアノとのデュオ、などなど、様々な編成でギターがフィーチャーされているものがいろいろあります。それらも今後紹介する予定です。

今回もそんな1枚で、なんと ハモンドオルガン入り です。これは期待も膨らむというもの。

Plays Monk

ASA Trio Plays The Music of Thelonious Monk (Sunny/Sky 727)

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2013/03/26

Diversity of “Plays Monk”, Pt. 4: Plays Monk (Scott Amendola, Ben Goldberg, Devin Hoff)

Pt. 4 まできました。手元にはバラエティに富む「Plays Monk」なアルバムがまだまだあります。折をみてはまだ増えていくでしょう。

さて今回のアルバムは、ピアノレスでダンディズムにあふれ、現代的で踊れるモンク集 です。この格好良さは現在進行形のミュージシャンならではのものであると同時に、1950年代のジェリー・マリガン(Gerry Mulligan)のダンディズムに通じるものすら感じます。

こんな方向性の「Plays Monk」も素敵です。そしてなにより、モンクの楽曲に新たな可能性を付加することに成功しています。文句無しに大推薦。

Plays Monk

Plays Monk (Long Song Records LSRCD104/2007)

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2013/03/23

Diversity of “Plays Monk”, Pt. 3: Bobby Broom

そもそも「Plays Monk」もの、といえば、ひと昔前は以下のもの辺りが定番(?)でした。

全体的には、一般的なモダンジャズファンにとっては「とっつきにくそう」「難しそう」(モンク好きな人にとっては逆にたまらない)なラインアップとなっていた記憶があります。

Monk の曲が1〜2曲入ったアルバム(多くは「’Round Midnight」や「Ruby, My Dear」などでしょう)までカウントすると、当時からかなりの枚数があったと思われます。それらの多くは、あくまでスタンダードナンバーとして演奏されているものが多く、モンク臭がプンプンしていたわけではありません。

それがいまや、正面から向き合ってアルバム全体で Monk へのトリビュートをやってるものだけでも年々枚数が増え続ける一方で、少しでも気を抜くともはや網羅して追いかけられない程になってきています。時間が経過すればするほど、その重要性が増し、また新しい角度から魅力が再発見され続けていることの証でしょう。また、モンクの音楽がやっと一般レベルでも受け入れられるだけの素地が整ってきたということかもしれません。

T.J. Monk (1997/2003)、Gemini Gemini (1994) とジャズファンク系ヒップホップ系が続いたので、3回目の今回はストレートアヘッドなジャズで。

ギターでモンクの楽曲にがっちり取り組んでいるアルバムは私の知っている限り2枚3枚ありますが、そのうちの1枚です。

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