2006/08/01

Ray Fowler の傑作? 失敗作?

Monk’s Music / Thelonious Monk (Riverside [US] RLP-1102) (stereo 2nd cover, Orpheum turquoise label) はじめに (愛すべきハッタリステレオとの出会い) 誰もが知ってる Monk’s Music。演奏破綻寸前のカオス状態が逆にえもいわれぬ迫力を生み出しているという、不思議な魅力に満ちた傑作です。1957年 6月 25〜26日録音。 上に載せたのは ステレオ盤 (の後期プレス、いわゆる Orpheum 盤)。大学入学直後、まだジャズを聴きだしたばかりの私が、大阪梅田の某中古レコード屋で確か 1,800円で買ったものです。私が買ったモンクのアルバムとしても 2枚目 (*1) でした。すでにその頃、初心者には嬉しい OJC なる LP リイシューの存在も知っていましたが、ジャケットを見る限り OJC の方はモノーラル。たまたまステレオ盤の中古を安く見付けたのでそちらを買ったというわけです。ですから、私にとっては長らく、“Monk’s Music” といえば、このハチャメチャっぷりが更に増幅された音が楽しめるステレオ盤を意味していました。ステレオ盤に入っていない B面ラストの…

2006/07/30

Thelonious Monk in Philadelphia 1960 with Steve Lacy

先日、mhatta さんに 教えてもらって 速攻で購入した CD。 なんといっても Monk と Steve Lacy の共演が聴ける (!!) というだけでそそられます。 The other day mhatta-san let me know the release of the CD – we can finally listen to the Monk quartet with Steve Lacy on soprano…

2006/07/28

Un Poco Loco / Bud Powell

やっとこさアンプが帰ってきました。結局直流点火回路のダイオードの不良ということだった様です。ダイオードとコンデンサを少しキャパの大きいものに交換して下さいました。また、300B のバイアス調整もし直してくれていました (つかせめてこれくらい自分でやれよ > 俺)。部品代はサービスして下さったので (感謝感謝) 工賃のみ支払い、車に積んで越谷からひとっ走り、えっちらおっちらと部屋に運び込み、早速接続を終えたところで、アンプ復帰後最初の一枚。 やはり この前 レーベルを載せた、あの盤です。      Un Poco Loco c/w It Could Hapen To You / Bud Powell (Blue Note [US] 1577) 12インチ LP では 3テイクが冒頭に収録されているせいもあってか、リスナーとして征服すべき、こ難しい曲と思われることもあるようですが、このテーマ部のラテン風味なアレンジは理屈抜きでカッチョエーとしかいいようがないと思うねんけどなぁ。 盤質は最高とはいかないけど、SP 独特のサーフェスノイズと分離して、えげつない程圧倒的な 3人の演奏が襲いかかってきます。特に Roach のドラムスとカウベルの響きの鋭さといったら。サーフェスノイズに負けずに大音量で聴くのが正解。B面のソロは、全体の構成やタッチもさることながら、ペダルの妙技をじっくり味わうべきでしょう。 はぁ、ともあれ辛かった修行僧生活は終わり。えがったえがった。 Side-A: Un…

2006/07/27

Tijuana Moods / Charlie Mingus

Charles Mingus の名盤「Tijuana Moods」。このアルバムの2001年版リマスター2CDには、ボーナストラックとしてアルバムに使用されなかったフラグメントが大量に収録されています。実はこのアルバム自体が「アイランド・ホッピング」という手法で録音されたものだったのです。

2006/07/25

修行僧六日目

アンプを修理に出して はや 6日。かなり辛くなってきました。 PC 上で CD を再生し、そこから流れてくる貧弱な音を聴きつつ、脳内補間修正して楽しむというのはかなり大変な労力を要します。とはいえ、イマジネーションや記憶力を駆使しないといけないので、これはこれで楽しいような気も。いや、楽しい様な気がするなんて思ってきてるのは末期症状なのかも。ヤヴァイ。 SP や LP のレーベルを眺めながら、PC に向かって貧弱な音を聴く。 早くこの悲惨な状況を脱したいものです。 以下、ここ数日に PC の前で眺めていたレーベル達。 正確には、1枚だけ CD で持ってないものが混ざってますが . . .               …

2006/07/19

暫く修行僧

先週頃からアンプの調子が悪くなりました。不定期 (10分〜30分おき) に 30秒から1分程、両チャンネルの出力が低下してしまう現象です。いい気持ちで音楽を聴いてる時に限って、突然ボリュームダウンして、また暫くしたら元に戻る、というのは生理的に辛い。 実はこの現象、1年程前にもあったのですが、そのときは自然に直ってしまったのでした。で今回再発したと。 出力低下は両チャンネル同時に起こるので、まずプリ部分の 12AT7 の不良を疑いました。実際、出力低下時にフィラメントが連動して暗くなっているのが分かります。しかし、予備の 12AT7 に差し替えても、症状は改善せず。 次はこの管のソケット部分での接触不良を疑うことに。接点復活剤を細いハケで少しづつ塗っては丁寧に拭き取り、管を刺して上下させてみたり。それでも症状は改善せず。実際、出力低下が起こっている時に (手袋をして) 12AT7 を静かに上下させても、出力に変化はありませんし、ガリノイズも発生しません。 裏をあけてみても、基板上で死んでる抵抗やコンデンサは特になさそうでした。 ということであきらめて、車にアンプを積んで、雨の降り続くなか越谷にある製造元本社に持ち込んで修理を依頼してきました。田舎の幹線道路沿いにある三階建ての建物の一階部分では、4〜5人の従業員の方々により着々と組立や修理が行われており、箱詰めされた製品は今か今かと出荷を待っていました。 とりあえず、症状について一通り説明をしたのですが、過去にそういうトラブルが一例もないとのこと。で、やはり裏をあけて通電せずに簡単なチェック。その場では結局原因が判明しなかったので、そのまま預けて帰ることになりました。来週あたりに直る予定。 さて、それでは宜しくお願いします、と本社をあとにしようとすると、「あれ、お客さんあの車に乗ってるのかね」とひとこと。そこからなぜか車談義が始まり、20分程時間が過ぎてしまいました。 うちには予備のアンプがないので、これから1週間程、音楽のない生活が続く予定です (正確には PC で聴くことは出来ますが、あれはちょっと…)。修行僧の気分。果たして無事耐え抜くことができますかどうか。…

2006/07/18

Less-known 45rpm, Pt.3 – The Sugarhill Four

The Changing Times、 Gary Knight に続いて紹介する「マイナーなシングル」シリーズ第3弾の本盤ですが、この 1枚しか録音を残していない、4人組女性グループのかわいらしいガールポップです。このグループについては全くといっていい程情報がありませんでした。それが最近、ある方からのメールにより、元メンバーの Deborah Rubin さんとコンタクトをとることが出来まして、何度かメールでやりとりをしました。以下、そのメールを元に、(Deborah さんの許可をとって) インタビュー形式にまとめなおしたものです。歴史に埋もれた一枚のシングル、それにまつわる貴重な話 (本邦初公開、いや、世界初公開?) を以下お楽しみ下さい。

2006/07/16

Night Lights / Gerry Mulligan

いわゆる問答無用の名盤の類は、本サイトでは極力扱わない様にしているのですが、たまには例外ということで。 On this web site, I have tried not to deal with what is called “definitive masterpiece albums”, but this is an exception – sometimes it’s not bad to see such a famous album here. ( . . ….