2006/07/28

Un Poco Loco / Bud Powell

やっとこさアンプが帰ってきました。結局直流点火回路のダイオードの不良ということだった様です。ダイオードとコンデンサを少しキャパの大きいものに交換して下さいました。また、300B のバイアス調整もし直してくれていました (つかせめてこれくらい自分でやれよ > 俺)。部品代はサービスして下さったので (感謝感謝) 工賃のみ支払い、車に積んで越谷からひとっ走り、えっちらおっちらと部屋に運び込み、早速接続を終えたところで、アンプ復帰後最初の一枚。 やはり この前 レーベルを載せた、あの盤です。


[Blue Note 1577 Side-A]      [Blue Note 1577 Side-B]

Un Poco Loco c/w It Could Hapen To You / Bud Powell
(Blue Note [US] 1577)

12インチ LP では 3テイクが冒頭に収録されているせいもあってか、リスナーとして征服すべき、こ難しい曲と思われることもあるようですが、このテーマ部のラテン風味なアレンジは理屈抜きでカッチョエーとしかいいようがないと思うねんけどなぁ。

盤質は最高とはいかないけど、SP 独特のサーフェスノイズと分離して、えげつない程圧倒的な 3人の演奏が襲いかかってきます。特に Roach のドラムスとカウベルの響きの鋭さといったら。サーフェスノイズに負けずに大音量で聴くのが正解。B面のソロは、全体の構成やタッチもさることながら、ペダルの妙技をじっくり味わうべきでしょう。

はぁ、ともあれ辛かった修行僧生活は終わり。えがったえがった。




Side-A: Un Poco Loco
Side-B: It Could Happen To You

Bud Powell (p), Curly Russell (b on Side-A), Max Roach (ds on Side-A).
Recorded at WOR Studios, New York City on May 1, 1951.

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2006/07/27

Tijuana Moods / Charlie Mingus

アンプの修理が終わったとメールで連絡がありました。金曜日に取りに行く予定です。あぁ長かった。

I received an email that the amplifier has been repaired. I will be picking it up on Friday — ahh, it was a long time!

さて 前回 載せた 6枚の中に チャールズ・ミンガス (Charles Mingus) の「ティファナ・ムーズ」(“Tijuana Moods”) も入っていました。ベーシストとして、作曲家として、アレンジャーとして、つまり Mingus の多岐に渡る要素がバランス良くフィーチャーされた、初期の名作といえます。

On my previous post, there are six labels (78rpms, 45rpms and LPs) being featured. They include the LP “Tijuana Moods” by Charles Mingus, one of his masterpiece albums in his early period, featuring his every versatile artistry such as a great bass player, a talented composer, and a superb arranger.

アンプが返ってくるまでは、2001年に BMG からリリースされた 2枚組 CD を聴いています。この CD は未発表のフラグメントもテンコ盛りで、文字通り本アルバムの決定版となっています。しかし、この CD を隅々まで聴けば聴く程、“Tijuana Moods” というアルバムに対するいくつかの謎が解明されると同時に、更なる謎は深まるばかり。

Since my tube amplifier is in trouble and is under repair, the only equipment for me at the moment is a PC speaker, and I enjoy listening (although the sound quality is way poor) to the 2CD edition of “Tijuana Moods”, which was released in 2001 by BMG. This definitive 2CD version contains many bonus tracks, most of which are previously-unreleased fragments of the recording. And more devotedly I listen to the CD, the more questions arise in my head, while on the other hand this CD edition also reveals the answers to the mysteries of the album.

[Tijuana Moods]

First Editions: Tijuana Moods / Charlie (Charles) Mingus
(BMG/Bluebird [US] 09026-63840-2)

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2006/07/25

修行僧六日目

アンプを修理に出して はや 6日。かなり辛くなってきました

PC 上で CD を再生し、そこから流れてくる貧弱な音を聴きつつ、脳内補間修正して楽しむというのはかなり大変な労力を要します。とはいえ、イマジネーションや記憶力を駆使しないといけないので、これはこれで楽しいような気も。いや、楽しい様な気がするなんて思ってきてるのは末期症状なのかも。ヤヴァイ。

SP や LP のレーベルを眺めながら、PC に向かって貧弱な音を聴く。

早くこの悲惨な状況を脱したいものです。

以下、ここ数日に PC の前で眺めていたレーベル達。 正確には、1枚だけ CD で持ってないものが混ざってますが . . .


[Blue Note 1577 Side-A]      [MGM 11283 Side-A]

[Tower 416 Side-A]      [Capitol 4790 Side-A]

[RCA Victor LSP-2533 Side-A]      [Time S-2101 Side-A]
2006/07/19

暫く修行僧

先週頃からアンプの調子が悪くなりました。不定期 (10分〜30分おき) に 30秒から1分程、両チャンネルの出力が低下してしまう現象です。いい気持ちで音楽を聴いてる時に限って、突然ボリュームダウンして、また暫くしたら元に戻る、というのは生理的に辛い。

実はこの現象、1年程前にもあったのですが、そのときは自然に直ってしまったのでした。で今回再発したと。

出力低下は両チャンネル同時に起こるので、まずプリ部分の 12AT7 の不良を疑いました。実際、出力低下時にフィラメントが連動して暗くなっているのが分かります。しかし、予備の 12AT7 に差し替えても、症状は改善せず。

次はこの管のソケット部分での接触不良を疑うことに。接点復活剤を細いハケで少しづつ塗っては丁寧に拭き取り、管を刺して上下させてみたり。それでも症状は改善せず。実際、出力低下が起こっている時に (手袋をして) 12AT7 を静かに上下させても、出力に変化はありませんし、ガリノイズも発生しません。

裏をあけてみても、基板上で死んでる抵抗やコンデンサは特になさそうでした。

ということであきらめて、車にアンプを積んで、雨の降り続くなか越谷にある製造元本社に持ち込んで修理を依頼してきました。田舎の幹線道路沿いにある三階建ての建物の一階部分では、4〜5人の従業員の方々により着々と組立や修理が行われており、箱詰めされた製品は今か今かと出荷を待っていました。

とりあえず、症状について一通り説明をしたのですが、過去にそういうトラブルが一例もないとのこと。で、やはり裏をあけて通電せずに簡単なチェック。その場では結局原因が判明しなかったので、そのまま預けて帰ることになりました。来週あたりに直る予定。

さて、それでは宜しくお願いします、と本社をあとにしようとすると、「あれ、お客さんあの車に乗ってるのかね」とひとこと。そこからなぜか車談義が始まり、20分程時間が過ぎてしまいました。

うちには予備のアンプがないので、これから1週間程、音楽のない生活が続く予定です (正確には PC で聴くことは出来ますが、あれはちょっと…)。修行僧の気分。果たして無事耐え抜くことができますかどうか。

2006/07/18

Less-known 45rpm, Pt.3 – The Sugarhill Four

It’s been over four years since I firstly opened the site dedicated to Mercury records. The most delightful thing for me has been that various musicians, their relatives, producers or even engineers kindly contacted me by e-mail. They have told me so many invaluable information. I really thank for that.

あっちのサイト を公開して 4年強、一番嬉しいのは、レコードを吹き込んだ御本人やそのご家族、あるいはプロデューサ、エンジニアといった方々からメールを受け取ることです。過去にそういった方々から数多くの問い合わせを頂き、メールでお話しさせてもらい、多くの情報を提供して下さいました。本当に感謝感謝です。

Well, this is the part 3 of the “Less-known 45rpm” article (previous articles are: The Changing Times and Gary Knight 45rpms). This 45rpm, which contains pretty girly-pop tracks, was recorded by a seldom-known girl group of four, who left this 45rpm only. Of course, there is few information about this 45rpm and the group. But recently, a certain person e-mailed me about this 45rpm, and he kindly let me know the member of the band. Then luckily I could have a contact to Deborah Rubin-san (who was the member of the band), and we exchanged e-mails several times. The following interview is a result of editing such e-mails (with kind permission by Deborah-san). Now let’s enjoy the less-known 45rpm, and the very interesting story (here for the first time?) behind the record!

さて、 The Changing TimesGary Knight に続いて紹介する「マイナーなシングル」シリーズ第3弾の本盤ですが、この 1枚しか録音を残していない、4人組女性グループのかわいらしいガールポップです。このグループについては全くといっていい程情報がありませんでした。それが最近、ある方からのメールにより、元メンバーの Deborah Rubin さんとコンタクトをとることが出来まして、何度かメールでやりとりをしました。以下、そのメールを元に、(Deborah さんの許可をとって) インタビュー形式にまとめなおしたものです。歴史に埋もれた一枚のシングル、それにまつわる貴重な話 (本邦初公開、いや、世界初公開?) を以下お楽しみ下さい。

[Limelight Y-3034 Side-A] [Limelight Y-3034 Side-B]

Anne Marie Loves Jean Pierre c/w My Lonely Life
/ The Sugarhill Four

(Limelight [US] Y-3034)
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2006/07/16

Night Lights / Gerry Mulligan

いわゆる問答無用の名盤の類は、本サイトでは極力扱わない様にしているのですが、たまには例外ということで。

On this web site, I have tried not to deal with what is called “definitive masterpiece albums”, but this is an exception – sometimes it’s not bad to see such a famous album here.

( . . . the rest of the English edition of this article will (hopefully) be available in the near future . . . )


[Philips PHM 200-108 Front]      [Philips PHM 200-108 Side-A]

Night Lights / Gerry Mulligan
(Philips [US] PHM 200-108 / PHS 600-108)
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2006/07/15

Beyond The Little Willies (5) : I Gotta Get Drunk

. . . this article deals with The Little Willies’ newest album, as well as original performances they covered on the album. Currently available only in Japanese . . .

Little Willies のアルバム でカヴァーされた楽曲のオリジナルバージョンを探訪する本企画。

  1. Night Life / Ray Price” (CD track 12)
  2. Roly-Poly / Bob Wills” (CD track 1)
  3. I’ll Never Get Out Of This World Alive / Hank Williams” (CD track 2)
  4. No Place To Fall / Townes Van Zandt” (CD track 6)

ときまして、今回はアルバムの 8曲目、ふたたび大御所 Willie Nelson 作曲の “I Gotta Get Drunk” です。最初にヒットしたのは1963年リリースの Joe Carson バージョンのようです。




[Liberty 55578 Side-A]      [Liberty 55578 Side-B]

I Gotta Get Drunk (And I Shore Do Dread It) c/w Who Will Buy My Memories
/ Joe Carson

(Liberty [US] 55578)
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2006/07/13

Desiccant is indispensable in Japan

Abstract: It’s always very humid and wet in Japan, and the humidity is the enemy for keeping vinyl LPs and covers clean. So I always use desiccants in the LP stockers.

こうもムシ暑い日が続くと、気分も体もヘタってしまいそうですねぇ。

大事なレコードさん達にとっても湿気は大敵。というわけで私は LP 保管用に 乾燥剤 を愛用しています。

[Desiccant for LP records]
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2006/07/12

R.I.P., Mr. Syd Barrett

サイケやガレージが大好きないちファンとして、私にとって シド・バレット (Syd Barrett) は余りにも大きな存在でした。Syd BarrettPink Floyd であり、その逆も真。一体、“The Piper At The Gates Of Dawn”“The Madcap Laughs” といった奇跡的なアルバムを、彼以外の誰が作れたというのでしょう? そして可愛らしさと狂気が同居したかの様な “Arnold Lane”“See Emily Play”“Apples And Oranges” といったサイケポップチューンを作った職人でもありました。唯一残念なのは、彼はもう何十年も前から、(精神的に) あっちの世界に行ってしまっていたことです。

For me as a fan of Psychedelic / Garage music, Syd Barrett meant everything – Syd Barrett was Pink Floyd, and the reverse being true. Who else could make such stunning albums like “The Piper At The Gates Of Dawn” and “The Madcap Laughs” ? I also love his/their Psyche-Popper “Arnold Lane”, “See Emily Play” and “Apples And Oranges”. The only regret was, that he had already been (mentally) away from this world for dozens of years . . . .

私に出来ることは、ただただ「どうぞやすらかに」と祈り、彼の残した音楽的財産を聴き続けることだけです。

All we can do is to say “rest in peace”, and continue listening to his works for any longer.

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2006/07/12

コメントできない

あまりのコメント SPAM とのイタチごっこに辟易とし、 本意ではありませんが (*1) 渋々 CAPTCHA™ plug-in を導入しました。

(*1) : CAPTCHA™ の功罪については Wikipedia の記事 などを参照。

もともとコメントして下さる方が少ない (笑) 本サイトのこと、実害はないと思うのですが、 昨晩さっそく Refugee さん から 「コメントできねえんじゃゴラァ〜」というメールを頂きました。

手元でもテストはしたつもりなのですが、これにより (ただでさえ少ない) コメントが更に減るとなると 本末転倒なので、その場合には別の手段を考えてみたいと思います。