2020/12/17

全自動レコードクリーナ HumminGuru、Kickstarter に登場

追記: 届きました! 実際のレビューや感想などはこちらから。

先日山本浩司さんのお宅に訪問した際、最も感動したのはもちろん再生音ですが、同じくらい感激したのが KLAUDIO CLN-LP200 でした。

全自動超音波レコード洗浄/乾燥マシンで、すでに生産中止になっていますが、海外で $4,800、国内で648,000円という驚愕のプライス。しかしその洗浄能力(=クリーニング後の再生音)には唸らされました。

KLAUDIO CLN-LP200

山本さんの CLN-LP200 でクリーニングしていただいているのは、
持参したSam Cooke の Night Beat オリジナル盤 (RCA Victor LSP-2709)

いままでずっと ゼロダスト LPレイザー に信頼を寄せていましたが、超音波洗浄してから LP レイザー処理した方が絶対に良いに決まってるので、ついこの前 Kickstarter に登場した HumminGuru をサポートすることにしました。

CLN-LP200 同様、全自動(超音波洗浄 → 乾燥)で、洗浄水のフィルタリング循環のみ備わっていない(毎回水は入れ替える前提の)タイプのようです。なにより KLAUDIO の 1/20 程度の価格 です(笑)から、もうこれは応援するしかありません。

順調にいけば来年夏頃に受け取れるようですが、クラウドファンディングのリスクも重々承知してますので、いまのタイミングで万人におすすめはしないでおきます。けど残り45日でゴール金額100%突破したので、きっと製品化されるでしょうね、期待しています。

2021/04/02 追記: クラウドファンディングは無事終了、そして一般予約も始まりました。 HKD2,956 (USD379) とのことです。

#humminguru team aims to offer affordable price but yet good design and high quality product to global vinyl community….

Posted by HumminGuru by Happywell Tech on Friday, April 2, 2021

2021/05/03 追記: 金型製作が順調に進んでいるとのことです。

Look at this giant mold for the #humminguru vinyl cleaner! It weighs more than two tons & takes the longest time to get…

Posted by HumminGuru by Happywell Tech on Monday, May 3, 2021

2021/09/29 追記: テスト製造が完了し、10月から大量生産フェーズに入るとのことです。

また、幸いにもそのテスト製造分を送ってもらえる1人に選ばれたと連絡がありました。到着が楽しみです。

2021/10/13 追記: 届きました!

2020/12/14

What Rudy Van Gelder Did “Wrong”

先日、オーディオ評論家の山本浩司さんのお宅を訪問する機会に恵まれました。そこで体験した全ては余りに素晴らしく、耳と身体と頭でたくさん受け止めたものを今後の自宅オーディオに活かしたいと思います。持参してかけて頂いた Night Beat / Sam Cooke と STRAVINSKY: Firebird / Dorati, LSO (どちらもオリジナル盤LP)の音はうちでかける何百倍も鳥肌ものでした。リアルで涙がいっぱい出ました。幸せでした。

(Dec. 13, 2020) at Yamamoto-san's Listening Room

その訪問時、山本さんが Like Someone In Love / Art Blakey & The Jazz Messengers の再発LPをかけてくれました。ちゃんと確認し忘れたのですが、おそらく Music Matters から出ている重量盤 で、アナログマスターからストレートカッティングしている奴です。つまり RVG Remaster じゃない音ってことですね。

それで思い出したのが、2020年7月21日に書かれたこの記事。7月27日に読んで「そうだよね〜」と思った記憶が蘇りました。

特に以下の箇所が、この記事を要約しています。いかにも Steve Hoffman さんらしい毒舌ですね。

Fans of ultra-pristine sound—the kind of guys who can spend an afternoon ranking matrix numbers on Steely Dan LPs—have been known to gripe about Van Gelder’s work.

スティーリー・ダンの LP のマトリクス番号による優劣に興じながら午後のひとときを過ごすような、超絶に原音的なサウンドのファンたちは、Van Geler 氏の仕事に不満を持つことで知られている。

Mastering engineer Steve Hoffman infamously wrote on his own website, “Take three or four expensive German mics with a blistering top-end boost, put them real close to the instruments, add some extra distortion from a cheap overloading mic preamp through an Army Surplus radio console, put some crappy plate reverb on it, and record. Then, immediately (and for no good reason), redub the master onto a Magnatone tape deck at +6, compress the crap out of it while adding 5 dB at 5000 cycles to everything. That’s the Van Gelder sound to me.”

マスタリングエンジニアの Steve Hoffman 氏は、自身の web サイトに次のように書いている。「トップエンドが持ち上がった高価なドイツ製マイクを3〜4本楽器に近づけ、軍から払い下げられたラジオコンソールを通した安物の過負荷なマイク・プリアンプで歪みを加え、くだらないプレート・リヴァーブをかけて録音する。そしてすぐに(特に正当な理由もなく)マスターをマグナトーンのテープデッキに +6dB でダビングし直し、なんでもかんでも 5kHz あたりを +5dB 増幅させながらバカみたいに圧縮する。それが私にとっての Van Gelder サウンドだ。」

なるほど。 ある意味 RVG さんのやったことを的確に表現していると言えます。 >>> Mastering engineer Steve Hoffman infamously wrote on his own website, “Take…

Posted by Kohji Matsubayashi on Sunday, July 26, 2020
2020/11/30

オーディオ復活途上

私事ですが2020年7月に近所で引っ越しました。いままでは子供部屋に置いていたオーディオが、やっとこさ仕事部屋兼オーディオ部屋に集約できるようになりました。やった〜。

とはいえ、まだ引っ越し時の段ボール(につまった書籍類)が残っていて、仕事エリア以外は落ち着いてはいませんが。

ここも長らく放置気味で書いてないこともたくさんですが、ぼちぼち復活していこうかなぁ。と。

2020年11月 2021年3月 2021年5月 2021年12月時点での自宅オーディオはこんな感じです。2020年11月上旬に GyroDec の Papst AC モータが昇天(軸受焼きつきというか摩耗というか)してしまったので、現在イギリスから取り寄せ中のDCモータなどあれこれが届くまでアナログが恋しいですが。。。(涙)

はやくアナログ聴きたい… (2020.12.29 無事復活しました)

2020/09/25

(Too Long) List of “Music To (…) By” Records

During the many years of my hunting records (and loving exploring listening to music), I sometimes encounter the ones with the title “Music To (blah blah) By“. I find it interesting – the phrases ending with “By”, not with “To” nor “For”.

レコード蒐集や音楽探求をこれだけ長く続けていると、時に「Music To (なんちゃらかんちゃら) By」というタイトルのレコードや曲にたびたび遭遇します。このタイトル自体がとても興味深いといいますか、最後が「To」でも「For」でもなく、「By」というのがいい味出してる気がします。

It also makes me wonder – why are there so many records containing the music intended (or effective) for listening while doing something?

そして、「〜をしている時にかかっている音楽」「〜してる時に聴くと良い音楽」「これさえあれば〜できる音楽」と銘打たれたアルバム(や曲)が、なぜあれやこれやと(しかも最後が「By」のパターンで)これだけ世に出ているんだろう、と。

So here’s the list of such titles I could find (so far) 🙂

で、そういうタイトルのものを探して一覧にしてみました(笑)

PLEASE NOTE: THIS ARTICLE IS VERY LENGTHY! I never thought there was so many…

注意:むっちゃ長いですよ。 こんなにたくさんあるとは思いませんでした…

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2017/07/01

BAD BABY CITY / Speaker Sgt.

1970年代〜1990年代〜2010年代の見事なブレンド。ジミヘン・ミーツ・JB。ハードボッサファンク。ヒップホップロック。ジャズファンク的ハードロック。このバンドの3枚目となる新作をひとことで形容することは不可能です。バラエティ豊かな音楽的背景が見え隠れする一方、図太い一本筋の通った個性と主張が眩しいくらいに光ります。

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2017/05/21

The Great “Bop-Gun Club” with Harry Weinger in Tokyo

2017年5月16日の夜、ハリー・ワインガー (Harry Weinger) さんとついにお会いすることができました。

It was a cloudy Tuesday night, May 16, 2017, when I finally had the great privilege of meeting Mr. Harry Weinger for the first time in person.

L to R: Harry Weinger, Kiyoshi ‘Bop-Gun’ Satou, Kohji ‘Shaolin’ Matsubayashi
May 16, 2017 at a sushi restaurant in Shinjuku, Tokyo
Photo courtesy of Mrs. Satou

ハリーさんは現在、米ユニバーサルミュージックエンタープライズのA&R副代表として活躍するほか、ニューヨーク大学のクライヴ・デイビス・レコード音楽学部で非常勤講師も勤めています。最も有名なのは、「Star Time」ボックスセット(1991年)などでの、2度のグラミー賞の受賞でしょう。

He is a Vice President of Product Development/A&R for Universal Music Enterprises, as well as an adjunct instructor at the NYU’s Clive Davis Institute of Recorded Music. He is best known as a two-time Grammy winner, including the famous “Star Time” box set (1991).

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2016/07/24

Solved! The Mystery of The Phantom Record

おお、面白い!

Solved! The Mystery of The Phantom Record
For three weeks in the Summer of 1979, a song called ‘Ready N Steady’ by a band named D.A. charted on the Billboard charts. It never peaked higher than #102. Then, it vanished. Never to heard from again.
That’s not entirely unusual, of course. In the music industry, artists come and go. However, something made this particular song unique:
No one could find a copy of it. No one. It was as if the song had never actually existed.

1979年夏の Billboard チャート102位まで上がったのに、いまだにレコードが1枚も見つからない、謎のミュージシャンによる謎の楽曲の正体が、ついに解明された、と。

上記リンク先で、その曲の正体が明かされています。へぇ〜。

2016/02/29

James Brown Live in Virginia 1970

ジェームス・ブラウン (James Brown) のものすごい音源が、公開されています。

James Brown‘s amazing recording is available here.

 

1970年(月日不詳?)、バージニアでのライブ音源です。音質はかなり悪いですが、内容の濃さと興味深さがそれを補って余りあります。

According to the video description, it is from a live concert in Virginia, 1970. Although its sound quality is far from good, intensity and excitement of the performance itself is like “out of this world”.

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2016/02/22

How The Funk Was Won: The Simonger & Funk Story, Pt. 6

大変お待たせしました。今回のインタビューパート6は、ついにサイモンガー&ファンク結成直後のエピソードです。

年末の パート5 公開後、ドタバタと忙しくてものすごく間があいてしまいました。すみません。

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