LP のモノーラル盤とステレオ盤の並走はなぜ終わったのか。米国でステレオ盤の枚数比は、1966年に 38.6%、1968年には 94.2%。1967〜68年の Billboard から、モノーラル盤の値上げ、「今のモノーラル機でステレオ盤をかけてよい」という CBS の宣言、各社の製造停止の順にたどります。
vinyl / 78rpm / music / audio
LP のモノーラル盤とステレオ盤の並走はなぜ終わったのか。米国でステレオ盤の枚数比は、1966年に 38.6%、1968年には 94.2%。1967〜68年の Billboard から、モノーラル盤の値上げ、「今のモノーラル機でステレオ盤をかけてよい」という CBS の宣言、各社の製造停止の順にたどります。
The Beau Brummels の 1968年の LP、Bradley’s Barn の裏ジャケットには Haeco-CSG を使ったとあります。モノーラル再生のために左右の位相をずらすこの処理は、溝に本当に刻まれているのか。盤起こしして測ると、右チャンネルが約 90° 遅れていました。例外の1曲もありました。
ステレオ盤を当時のモノーラルの針でかけると、盤が傷む。1958年の業界はそう見ていました。CBS 研究所が出した答えが、溝の縦の振れを絞った「互換ステレオ盤」です。しかし市販はされませんでした。連作第1回では、なぜ互換ステレオ盤は消えたのか、当時の業界誌や論文、特許からたどります。
1959年、ロックフェラー財団の助成で米議会図書館が刊行したレコード保存調査レポートを精読。シェラック、ヴァイナル、アセテートなど素材ごとに異なる劣化の「敵」、ヴァイナル盤における反りの3つのメカニズムと保管温度の影響、内袋のシワが盤面に転写されるビニ焼けの原因と推奨保管方法を概説します。
“Mercury Popular Autographed Photograph Series” という聞いたことのないシリーズ。スリーヴのみですが入手して、これがいったい何なのかを調べてみました。すると、レーベル創立直後の Mercury が78rpm盤販促用に使っていたことが分かりました。
米国中古盤でよく見かける、ラーメン丼鉢の柄のようなインナースリーヴ、Twitter で話題になっていたので、某所で質問してみたり、いろいろ調べてみることにしました。主に1970年代にジェネリックスリーヴとして普通に流通していたもののようです。
「EP」とは元々45回転シングル盤を拡張(Extended Play)したもので、1949年シングル盤登場の3年後、1952年にRCA Victorによって生み出された新フォーマットです。本稿では、2012年に拙ブログに掲載したEPの歴史をたどる記事ののちに新たに学んだり知ったりしたことを書いています。
78回転の古いレコードのことを、日本では「SP盤」と呼びますが、海外ではそう呼ばれません。回転数で78rpmと言ったり、Shellac records / Gramophone / Phonograph と言ったり。なぜ日本だけ「SP盤」なのか、いろいろ調べてみました。
1903年(明治36年)〜1912年(明治45年/大正元年)の日本の録音が Sublime Frequencies レーベルからコンパイルされてリリースされました。メインタイトルは “Sound Storing Machines” つまり「蓄音機」です。
78回転、ステレオ、マイクログルーヴ(溝の幅が普通のレコードと一緒)、新録、しかもジャンルはトラッドジャズ。そんなステキなリリースをおこなっているのは、アメリカのリヴァーモントレコード (Rivermont Records) 、自らラグタイムピアニストとして活動されている Bryan Wright さんのレーベルです。