2004/08/19

Alright, Okay, You Win

先日、 あっちのサイト を見た方からこんなメールが届きました。

Do you have any recording and release information for Ella and Buddy Johnson’s version of “Alright, Okay, You Win”? I’m trying to see if it was the first recording of the song. Joe Williams and Count Basie recorded it May 18, 1955.

Many thanks in advance!
Mark Heimback-Nielsen
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2004/08/13

The Complete Blue Note Recordings of Thelonious Monk

The Complete Dean Benedetti Recordings Of Charlie Parker ( My Human Gets Me Blues) より:

なんとこいつが(CD7枚組)、元々相場よりかなり安い値付けの上に30%引きで売られていた。人生愚直に真面目にコツコツと生きている人間には神さまがそれなりに報いて下さるということであろう。ありがたく購入させていただいた。

日本では Mosaic を含めたコンプリートアンソロジーものって,あんまり人気ないんですかね. 特に Mosaic,欧米では初期の LP リリース (のシリアル番号が若い奴) とかは,相当な高値を呼んでいるのですが,日本の中古市場では海外のコレクターが羨む程の安値で流通しているのがなんとも.私もかつて,吉祥寺の某店舗 (ってあそこしかないわな) で MR4-101 (Thelonious Monk) と MQ5-172 (Thad Jones) を「ほんまにこんな値段でええんか?!?!」という程の安値で入手しました.

[MR4-101 Front]      [MR4-101 Side-A]
The Complete Blue Note Recordings of Theloninous Monk
(Mosaic MR4-101)

さて,この MR4-101 は 1983年に Michael Cuscuna さんと Charlie Lourie さんが Mosaic Records をたちあげて最初にリリースした記念すべき 4枚組 LP ボックス. 元々は,Cuscuna さんがこれを Capitol にリリースを打診したけれども却下されたため, 自分でレーベルを立ち上げることになったのでした. で,ここに収録された音源は,現在では CD 2枚 ( Genius of Modern Music Vol.1Vol.2, 共に Amazon) その他で入手可能ですし,マスターテープ/ディスクの劣化を除けば, 恐らく現行の CD の方がより良質なトランスファーで聴くことが出来るでしょう. でもいいんです,安心信頼の Mosaic 箱だし,LP だし,それに安いし… というか CD でも持ってるんですが,まあいいや.

内容についてはもはや何も書き足すべきことはありますまい.私にとって,大尊師 JB 様と並び音楽的嗜好を決定づけてくれた大師匠 Monk 様の基本中の基本,1947年,1948年,1951年,1952年の各リーダーセッション(BLP-5002, BLP-5009, BLP-1510, BLP-1511) に加え,1948年, 1951年の Milt Jackson 名義のセッション (BLP-5011, BLP-1509),1957年の Rollins のアルバムへの客演 (BLP-1558) の全セッションを未発表テイクも含めてクロノロジカルにまとめたボックスです.

2004/07/20

第二十四回サツチモ祭

[Satchmo Fest 2004]

2004年 7月19日月曜日. 昨年の第二十三回 からはや一年.今年も参加してきました,サッチモ祭. 会場は去年と全く同じ 恵比寿麦酒記念館, 出場メンツも基本的に同一.

Sunday, July 19th, 2004. Just one year has passed since I took part in the 23th annual Satch-Mo Festival last year. And here it comes again. I went to Ebisu Beer Hall to join the 24th Fest – the same place, the same performers out there.

[Ebisu Beer Hall Entrance]



去年におおよそ全演奏を聴いて十二分に堪能したので,今年は Jimmie Smith さんだけに狙いを定めて 16時半頃に会場入り.会場外の喫煙コーナーで,葉巻をくゆらせる Jimmie さんを発見したので,挨拶と昨年の感想を伝えたのち,写真を一緒に撮ってもらいました.

Since I listened to almost all performances last year and I was enough, this year I decided to concentrate on Mr. Jimmie Smith‘s performance. I arrived at the fest about 4:30 PM, and I found Jimmie-san sittin’ and smokin’ a cigar. I stepped forward to him and exchanged greetings, told him about my impressions of his performances last year, then I asked him to take a picture with him. And here’s it:

[Mr. Jimmy Smith and me]
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2004/07/12

Make It Funky – The Big Payback: 1971-1975

(本エントリは、私が別の web に 2004年 7月12日付で掲載していたものを転載したものです)
(this entry was originally made public at my another web site on July 12, 2004)

Foundations of Funk, Funk Power と同じく, CD リリース当時 (1996年頃) に web に載せていた文章.8年前のレビューなので,内容が古くなっているところもあるかもしれません.というか,どれもこれも今読むとちょっと「イタい」文面ですが,ご勘弁を.

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2004/07/12

Funk Power 1970: A Brand New Thang

(本エントリは、私が別の web に 2004年 7月12日付で掲載していたものを転載したものです)
(this entry was originally made public at my another web site on July 12, 2004)

Foundations of Funk と同じく, CD リリース当時 (1996年頃) に web に載せていた文章.8年前のレビューなので,内容が古くなっているところもあるかもしれません.

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2004/07/11

Foundations Of Funk: A Brand New Bag: 1964-1969

(本エントリは、私が別の web に 2004年 7月11日付で掲載していたものを転載したものです)
(this entry was originally made public at my another web site on July 11, 2004)

某所 にて,昔よくメールのやりとりをさせて頂いた 佐藤さん (恐らく日本一,世界でも有数の JB コレクターでしょう) と思いがけず再会.

以下,その頃 Geocities に持っていた個人サイトに載せていたレビューをそのまま再掲します.もともと 1996年に書いたもので,内容的に古くなっている箇所もあるかもしれません.

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2004/06/13

BRAHMS: Sonatas for Cello and Piano

[SLPX-12123 Front Cover]

BRAHMS: Sonatas for Cello and Piano / Miklós Perényi, Zoltán Kocsis
(Hungaroton [Hungary] SLPX-12123)

どうでもいい話ですが、ハンガリー盤 LP というのはこれが初めての購入です。同時に買ったのは、同じくペレーニさんのドヴォルザークチェロ協奏曲 (Hungaroton [Hungary] SLPX-11866)

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2004/06/10

Portraits of Thelonious Monk / Randy Weston

[841 313-1 Front Cover]
Well You Needn’t – Portraits of Thelonious Monk / Randy Weston
(Verve 422 841 313-1)

10年位前から,いつかは買おう買おうと思っていたアルバム.今日,某店舗で,なんと LP の中古を見付けたので買ってしまいました.レーベルをよーくみると,オランダ盤であることが分かりますが,恐らくアナログはヨーロッパでのみリリースされたのでしょう.

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2004/06/08

Eddie-san’s brand new CD

Eddie Landsberg さんから,この前アメリカで録音した 新譜のラフミックス CD-R が届きました.いま聴いている最中です.

My friend Eddie Landsberg-san kindly sent me the CD-R containing pre-master mix of his brand new album, which he recorded in his homeland a while ago. I am currently listening to the new CD.

 

Tenor, Guitar 入りのオーソドックスなオルガンカルテット,という意味では,彼の 1st アルバムである “Man With A Groove” (2002) と同系統のフォーマットです (あちらは tenor ではなく alto でしたが).

This new recording was made by orthodox organ quartet (including tenor sax and guitar). This orthodox format can be also heard on his first album “Man WIth A Groove” (2002). His first album featured alto sax instead of tenor, though.

 

ともあれ,ハチャメチャにゴキゲンでグルーヴィー,という感じではなく,全体的にはしっとりとした演奏に終始してはいます (録音,マスタリングのせいかもしれませんが).けれども,1st アルバムより圧倒的にノリが良く,いい感じでリズムがうねっているのは,メンバー 4人の相性が良いからなんでしょう.アップテンポの曲や,ハネ気味のリズムの 8ビートの曲なんかでは,各人のソロもゴキゲンに決まっていて,有機的な絡みも十二分に楽しめます.

Anyway, the impression of the album – although the atmosphere is not too wild and groovy, the whole impression is in quiet and calm mood (it might be because of such recording and mastering). However, I can say this new album is a way cool – the quartet really ”drives” with groovy undulations of rhythms, which definitely proves the affinity of each member on the session. For example, on such tracks as up-tempo numbers and eight-beat rhythmic numbers, we can fully enjoy fruitful improvisations by the members. Also, modest but professional call-and-response shows high level of magical chemistry among the four.

 

最終版の CD で,どういう「音」になるのか,今から楽しみです.

I am looking forward to the final CD product – how will it “sound”?

2004/06/04

動ク Francois 樣

[434 904 389-3]

昨年リリースされたのを数ヵ月前に知ってから,ずっと欲しいと思っていた DVD. 愛しの Samson François 様 の映像ですから.

特に「左手」.フランソワの代表的名演の一つと言える アンドレ・クリュイタンス指揮パリ音楽院管弦楽団との録音 (1959年) の LP は愛聴盤で,この前 茶魔 から,デュトワ指揮モントリオール交響楽団,ロジェ (1982年) の CD を貸してもらい,更に先日某店頭でアバド指揮ロンドン交響楽団,アルゲリッチの CD を聴いたので,これが 4つめの演奏となります.

演奏している皆さん,というか,指揮者のフレモーさん,フランソワさんの変幻自在のペースにあわせるのが相当辛そう.フランソワさんも多少のミスタッチと一部ぎくしゃくした部分あり,周りにお構いなしで,いつもの様に自分だけの空気の中で演奏してはります.しかし,そんなものをもろともしないこの魅力はいったいなんでしょう.

クラシックと他ジャンルをいっしょくたにするのが無茶苦茶であることを承知の上で,フランソワさんは希代のスタイリスト (いかなる演奏でも,一音だけで演者が特定出来てしまうという意味で) だということなんでしょう.正統的な楽曲解釈に基づいた模範的な演奏 とは決して言えないフランソワさんの演奏.けど,クラシックどっぷりでは決してなくむしろ門外漢の私にとっては,演奏技術がどうのとか解釈がどうのとかいうことはもはやどうでもよくて,最も魅力を感じるものであるのは間違いありません.

しかし,映像というメディアのこの説得力はやはりもの凄いものがあります.この手の古い (1964年収録) 映像に付属する音声としてはかなり良好な部類 (モノーラルですが) に属しますが,ミキシングがけっこういい加減で,実際のオーケストラのバランスを無視してピアノの音が余りにも前面に出てきています.けれども,動くフランソワさんとあわせて見るだけで,こんなにも引き込まれてしまうとは.

グリーグのピアノ協奏曲の他にボーナスとラックとして収録されている,弱冠18歳のポリーニさんによるショパン前奏曲もこれまた必見.