2005/11/24

第180回ジャズSPレコードを聴く会

Abstract: On November 23th, I went to the Tsukuba city to take part in Jazz 78rpm Concert which was directed by Seya-san (a very famous 78rpm collector in Japan). I really enjoyed the performances of what the Jazz was like in the pre-War period, as well as rich and warm sounds of 78rpms in the era.

11月23日、外環道〜常磐道と飛ばしてつくば市へ向かい、 瀬谷さん が久々に開催された ジャズSPレコードを聴く会 に参加してきました。参加者は東京組8名とつくば組8名。岡村さんや柳沢さんといったおなじみの面々もいらしてました。

田舎のお蕎麦屋さんの店内に、瀬谷さんが出張演奏会の時に使われるジェンセンのフルレンジスピーカー、フィッシャーの真空管プリメインアンプがセットされ、食事を楽しみながら、大音量で 1920年代〜1940年代の Jazz を 18曲堪能しました。そら当然、うちで聴くよりもっと素晴らしいレコード演奏でした。本当に SP っていい音しますなぁ。個人的に興味を持った演奏もあったので、なんとかしてその SP を探し出してみたいものです。しかし 1936年録音の Bluebird レーベルだと。そんなもん簡単には手に入らないんやろうなぁ。

本来の目的は、ユニバーサルミュージックに貸し出していた LP などを返してもらう というもので、担当者 F さんからそれらのブツを預かった岡村さんが、「今度の瀬谷さんの SP コンサート行くけど、松林くんも来ない? その時にお返しするから」と言われたのが、今回つくばに初参加したきっかけでした。いや、しかし、実に楽しめました。

瀬谷さんが SP 蒐集を始められたのが、ちょうど私の今とほぼ同じ年齢だったとのこと。瀬谷さんの様な世界に冠たるコレクターにはなりたくてもなれませんが、まぁ今後もこつこつと音楽やレコードメディアとは付き合っていこうと思います。

[Jazz SP Concert Pamphlet]
当日のパンフレット (クリックで拡大)
Program Pamphlet for the 78rpm concert (click to enlarge)
2005/11/05

Waiting For The Sirens’ Call / New Order

リリースから半年以上経ってから買うのもどうかと思いますが、たまたま渋谷のレコファンで 500円引きで売ってたので捕獲。New Order が今年出した新譜の LP バージョン (2枚組) です。

The other day I happened to buy this album at the RECOFAN shop, Shibuya, Tokyo (it was sold at a reduced price). As you may know, this is the LP version (double LP set with gatefold cover) of New Order‘s brand new album in 2005, although it was firstly released over six months ago.

[London 25646-2202-1 Front Cover]      [London 25646-2202-1 Disc 1 Side-A]
左:ジャケ表  右:LP 1枚目のレーベル A面
L: Front Cover;     R: A-side label of Disc 1

Waiting For The Sirens’ Call / New Order
(London [UK] 25646 2202-1)
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2005/11/01

Spaced / Soft Machine (recorded in 1969)

この CD、購入後かなりの年数が経過していますが、最近マイブームというか、かなりヘビーローテーション気味に聴きまくっています。

This CD, which I bought many years ago, recently sits in my “heavy rolation” list – actually I listen to the CD very often nowadays.

Spaced / Soft Machine

Spaced / Soft Machine
(Cuneiform Rune 90, 1996)

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2005/10/25

村八分 / 山口冨士夫 (著)

… this article deals with Mura-Hachibu, a legendary Japanese cult Rock band. And the English version of this article will not be available.

先日 「発売日翌日にリリースを知ったので入手は難しいかも…」と書いた 村八分の決定版ストーリー本。本屋に行ってみたら、平積みされて普通に売ってました (笑) ので、購入してきました。

[村八分]

村八分 / 山口 冨士夫 (著)
K&B パブリッシャーズ 刊 ISBN 4-902800-03-9
(2005年10月21日発売)

まだ買ってきたばかりでパラパラとしか目を通していませんが、そのほんの斜め読みだけでも、この本の語りかけてくるリアリティに圧倒されそうです。そして、次々と赤裸々に綴られる文章は、現在聴くことののできる彼らの音源から感じられる印象そのままであることに改めて驚くばかりです。命を削った生き様がそのまま言霊となり、音となっている。

もちろん、この本に書かれた事実の有無に関わらず、残された音楽そのものの素晴らしさは微塵も揺るぐものではありません。プロフェッショナルなバンドとして完成された演奏を (まともな音源として) 一度も残していないにも関わらず、今聴くことのできる全ての音源には、末恐ろしい程の切迫感と息苦しい程の緊張感が閉じ込められています。

[村八分 付録CD]

付録 CD は 8曲入り。うち 5曲が過去未発表音源で、 来月発売される予定の 「村八分ボックス」 に収録されるもの。 ボックスの先行宣伝も兼ねた出版というところでしょうか。 しかしこれらの音源、言うまでもなく素晴らしい。鳥肌ものです。ボックスの入手が本当に待ち遠しい。 いや、正確には、ボックスが無事入手出来ることを祈るばかりです。

2005/10/22

The Jazz Scene

苦節うん年。夢にまで見たアルバムをやっと入手しました。

Finally, I have acquired the famous 78rpm album which I’d been dreaming of for several years.

[The Jazz Scene Front Cover]
The Jazz Scene
(Mercury no number)

中身の詳しい情報は、画像をクリックしたページでどうぞ。しかし巨大な梱包で届いた時はマジで手が震えたぞ。

Click the above image for detailed information. Anyway it’s an awesome album.

2005/10/22

村八分 Box – Go rush and pre-order!

… this article deals with Lucky Lips and Mura-Hachibu, Japanese cult Rock bands. And the English version of this article will not be available.

Lucky Lips のライブ、長いこと行ってないのう、行きたいのう。む、今日 (10/22) 京都の 磔磔 でジョイントライブやるのか。ぐー、今から新幹線に飛び乗って京都行きてぇ〜。 とは思ってみても叶うはずもなく…

その気分を紛らわすべく、あっちのサイトこっちのサイトへとふらふら見ていると、ふと発見。村八分 関連のリリースラッシュは数年前から続いていましたが、とうとう決定版が登場したのですね。知らなかった。

前者は CD 付の書籍。山口冨士夫さんご本人書き下ろしによる決定版ストーリーらしい。気付いたのが今日だったので、既に入手は難しいか? 残念…

来月発売予定の後者は、まさに渇望されていたボックスもの。 いまとなっては入手困難な 「草臥れて」 が 1991年に最初に世に出て以来、ここ数年未発表ライブ音源が少しづつリリースされてきましたが、それ以外に現存する多数の未発表スタジオ録音/ライブを聴くことが出来るはずで、今から楽しみでなりません。当時唯一リリースされた名盤 (しかし当時を知る人達にとっては、これが彼らの本領ではないという意見も多い)「村八分ライブ」(1973年5月5日京都西部講堂) も、マスターテープから新たにリマスターされてボックスに入るようです。

心あるすべての音楽ファンは、 「ロック画報 05」の頭脳警察/村八分特集記事を穴があくまで読み、既発音源を何度も復習して、ボックスのリリースに備えるべし。

2005.10.25 追記:
ストーリー本の入手困難、真っ赤なウソでした (笑)
最寄りの本屋には平積みになってましたし、Amazon でも再び在庫しているようです。

2005/10/17

SME 3009R ラテラルバランス調整

秋です。音楽の秋です。

うちでは夏にエアコンを滅多に使わないので、真空管が熱くなるその季節には (部屋が尋常ではなく暑くなってしまい) 自然とアンプに火を入れる機会が減ってしまうのです。また、賃貸マンションである現住居では、エアコンとオーディオのブレーカーが共通で、エアコン使用時にはフォノイコライザアンプが盛大にノイズを拾ってしまうのも一因です。

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2005/10/09

Universal “Jazz The Best&amp” LP Collection Pt.2

実際のリリースから随分と間があいてしまいましたが、 昨年リリースされて そこそこ好評だった ユニバーサル ”JAZZ THE BEST ”LPコレクション の第2弾がこの夏リリースされました。

In last year, Universal Music Japan released a bunch of fine Jazz LP reissues entitled Universal “JAZZ THE BEST” LP Collection, most of which were highly acclaimed by vinyl enthusiasts. To follow the success, Universal Japan released another bunch of LP reissues this summer.



今回の復刻にあたり、岡村融さんを通じて UCJU-9031 / UCJU-9034 / UCJU-9043 と 3枚に関して、光栄にも貢献することができました (復刻の元となるオリジナルジャケットとレーベルの貸出)。 また、UCJU-9025 や UCJU-9039 といった EmArcy 原盤については、ファーストプレスのチェックポイントを指摘しました (ジャケット裏の印刷色やレーベルの微妙な特徴など)。

It was my great pleasure that, thru the famous Tohru Okamura-san, I could do a bit of contribution upon some of these LP reissues – lent the 1st pressing copies of UCJU-9031, UCJU-9034 and UCJU-9043 to the Universal Music Japan for reproduction purpose; also pointed out the detailed checkpoints of reproducing EmArcy LPs such as UCJU-9025 and UCJU-9039 (colour of the ink on the back cover, detailed design of the centre label, for example).

出来上がった製品の見本盤を 9月下旬に頂きましたが、相変わらず細やかな配慮が感じられる良質のリイシューで、特に UCJU-9031 や UCJU-9034 では、当時リリースされたオリジナル盤ではなし得なかった音質を獲得するに至っていると感じました。

In last September, I received the sample copies of the products. And I found that this 2nd series of the LP reissue project was also fascinating kind as well as 1st series. Especially, on such titles as UCJU-9031 and UCJU-9034, I feel that the brand-new-cut discs can deliver very detailed and beautiful sounds which even the original 1st pressing copies did not have.


RELEASED ON JUL. 21, 2005
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UCJU-9024    Night Train / Oscar Peterson (Verve)
UCJU-9026    Sweet Rain / Stan Getz (Verve)
UCJU-9029    April In Paris - Charlie Parker With Strings (Verve)
UCJU-9034    Cannonball Adderley Quintet In Chicago (Mercury)
UCJU-9035    Basie In London / Count Basie Orchestra (Verve)
UCJU-9039    Clifford Brown And Max Roach At Basin Street (EmArcy)
RELEASED ON AUG. 24, 2005
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UCJU-9022    Alone / Bill Evans (Verve)
UCJU-9023    Live At The Village Vanguard / John Coltrane (Impulse!)
UCJU-9025    Clifford Brown & Max Roach (EmArcy)
UCJU-9027    The Cat / Jimmy Smith (Verve)
UCJU-9030    The Blues And The Abstract Truth / Oliver Nelson (Impulse!)
UCJU-9031    Big Band Bossa Nova / Quincy Jones (Mercury)
UCJU-9032    The Astrud Gilbelto Album (Verve)
UCJU-9033    Nights Of Ballads & Blues / McCoy Tyner (Impulse!)
UCJU-9036    Crescent / John Coltrane (Impulse!)
UCJU-9037    Anita Sings The Most / Anita O'Day (Verve)
UCJU-9040    Attica Blues / Archie Shepp (MCA Impulse!)
UCJU-9041    Jazz Samba / Stan Getz & Charlie Byrd (Verve)
UCJU-9042    California Dreaming / Wes Montgomery (Verve)
UCJU-9043    Erroll Garner Plays Misty (Mercury)
RELEASE CANCELLED DUE TO THE CONDITION OF ORIGINAL MASTER TAPES
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UCJU-9021    Wave / Antonio Carlos Jobim (A&M)
UCJU-9028    A Day In The Life / Wes Montgomery (A&M)
UCJU-9038    Jazz Giant / Bud Powell (Verve)
2005/10/07

Less-known 45rpm, Pt.1 – The Changing Times

… English version of this article will be available in the near future …

レコードコレクターにもいろんなタイプがある訳で、著名なミュージシャンの、評価が高くびっくりする程高価なオリジナル盤を買い漁る人 (骨董品コレクター的な人と言えるでしょう)もいれば、人知れず埋もれた安くてほとんど知られていない盤の中から自分のお気に入りの音楽を「発見」して悦に入る人 (強いて言えば「オタク系」でしょうかね) もいます。金にものを言わせる前者だけのコレクター諸氏は個人的には正直苦手 (音楽聴いてんだか「もの」を買ってるんだかよう分からんやないですか。そういう手合いに限って、聴いてる音楽のジャンルや対象が狭くて、音楽の話をしても全然おもろないし) ですが、まあ人それぞれ両者のバランスをとって楽しんでいるのでしょう。

それはさておき、特に後者の愉しみというのは本当に格別なものがあります。なにしろ、星の数ほども世の中に残っている盤の中から、聞いたこともないグループやミュージシャンのシングルを格安で拾いあげ、祈るような気持ちでターンテーブルに乗せて、流れてくる音楽がストライクゾーンだったときの喜びといったら! その楽曲が、そのミュージシャンが、世間でどういう評価をされていようが (あるいはされてなかろうが)、巷では有名であろうが無名であろうが、買って聴く自分自身にとっては新しいものであり、良さを「発見」したことに他ならないのですからね。また、今の世の中、web であれリサーチ本であれ、こういったマイナーなミュージシャンの情報を探すことだって出来ます。安値で買って、聴いて気に入って (まぁ期待外れのものも少なからずあるわけですが)、調べてなお唸ることが出来る。なんてリーズナブルな悦楽でありましょう。

というわけで (?) このサイトでも、私がそうやって購入してきたシングル盤を思いついた時に紹介していこうと思います。ただ、私の あっちのサイト との関係上、そのレーベルのものが多くなってしまいますが、ご了承下さい。

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2005/08/31

Force / Max Roach & Archie Shepp

言うまでもなく、ジャズドラムの可能性を極限まで引き出し、新たな世界を確立することに成功した巨人 Max Roach。戦後ジャズ史に燦然と輝く多数の名演奏を残した Brown=Roach Quintet 時代や、1960年代のアメリカという時代を反映した諸作に勢い評価が傾きがちですが、1970年代以降の作品にも注目すべき作品は少なくありません。

The Jazz Giant Max Roach was, of course, one of the most important Jazz drummers who explored the possibilities of drumming. His greatest works include legendary Brown=Roach Quintet, and his numerous works in the 1960s which reflects the atmosphere of the 1960’s USA. However in the 1970s, he recorded several albums which were also far above his average.

[UNI 28.976 Front Cover]

Force: Sweet Mao – Suid Afrika 76 / Max Roach & Archie Shepp
(Uniteledis [F] UNI 28.976)
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