2013/12/10

James Brown Live In Italy 1971 With Bootsy Collins

1971年イタリアでの収録とされる尊師 ミスター・ブラウン (James Brown) の白黒映像は、以前からその存在が知られていましたが、最近になって、そのほぼ完全版(当時テレビ放送されたもの)があちらこちらで流通しているようです。しかし、その映像の(巷で言われている)収録日に疑問があります。

There have been some famous B/W films of The Godfather Of Soul James Brown here and there, although not complete, supposedly shot in Italy, 1971. And recently I found the complete version (as it was aired on TV at that time) circulating on the Internet. However, the recorded date of these films, as spread in the public, poses a question.

 
[James Brown in Italy 1971]
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2013/04/16

Diversity of “Plays Monk”, Pt. 6: Hal Willner – That’s The Way I Feel Now

真打ちその1。全てのモンクトリビュートものの規範となる素晴らしいアルバムです。

唯一といっていい欠点は、(過去に多くの方が指摘してきたように)「このアルバムがモンク存命中に出なかったこと」という一点だけでしょう。オリジナルのリリースは1984年。モンクがこの世を去った2年後になります。

LP(2枚組)も CD も廃盤。しかも CD は7曲もカットされ、曲順も異なります。今こそ、オリジナルの2枚組LPの全曲による CD 再発を強く希望します。

That's The Way I Feel Now

That’s The Way I Feel Now: A Tribute To Thelonious Monk (A&M SP-6600)

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2013/04/03

Diversity of “Plays Monk”, Pt. 5: ASA Trio

Pt. 3 (Bobby Broom) の時に

ギターでモンクの楽曲にがっちり取り組んでいるアルバムは、私の知っている限り3枚ありますが

と書きました。

それは ボビー・ブルーム(Bobby Broom)(2009)、ピーター・バーンスタイン(Peter Bernstein)(2008)、ジョシュア・ブレイクストーン(Joshua Breakstone)(1997) がそれぞれ出した ギタートリオ によるアルバムを意図していた(現時点ではジョシュア・ブレイクストーンの盤のみ未聴)のですが、他にもアコースティックギターソロ(!)や電化ヴァイオリン入り(!)、ピアノとのデュオ、などなど、様々な編成でギターがフィーチャーされているものがいろいろあります。それらも今後紹介する予定です。

今回もそんな1枚で、なんと ハモンドオルガン入り です。これは期待も膨らむというもの。

Plays Monk

ASA Trio Plays The Music of Thelonious Monk (Sunny/Sky 727)

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2013/03/21

Diversity of “Plays Monk”, Pt. 2: Gemini Gemini

1曲目の「Bemsha Swing」を初めて聴いたとき、「こりゃあかん。。。」「ヒップにしようとしてスベッとるんちゃうか。。。」とガックリしたものです。しかし改めて他の楽曲を聴いてみると、そんなに悪くないような気が。意外とジャズ的にも面白い聞き所があったり。

気の向くままにテキトーに「Plays Monk」なアルバムを紹介する本稿。T.J. Kirk に続く第2回は、これまたビミョーな Gemini Gemini によるヒップホップっぽいジャズファンクです。ああ早くジャズなアルバムに移りたい(笑)

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2013/03/20

Diversity of “Plays Monk”, Pt. 1: T.J. Kirk

ここ数日、仕事中はこのスマートプレイリストばかり聴いています(笑)。

[Monk's Mood]

Monk 本人以外による Monk の楽曲ああれこれ。聴き込んでしまうので BGM にはならないか。。。まだ取り込みしてない CD や、未 CD 化 LP を含めると、手元にあるだけで300曲くらいはいくかもしれません。

久々に四六時中 Monk 漬けになったきっかけは、ある1枚の CD でした。

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2012/01/31

What the EP (Extended Playing) Originally Stands For

Google Books 上で The Billboard (米「ビルボード」誌)のバックナンバーが1942年のものからほぼ全て閲覧可能になっています。これにより、レーベル、レコード製造、アーティストの動向など、当時のレコード業界のさまざまな側面の歴史を調査するのが格段に楽になりました。これまでは、図書館のような施設で閲覧したり、目星をつけた号を古本屋やオンラインオークションで購入するしかなかったのですから、コンピュータ上でネットワーク越しに検索しながら目当ての記事を閲覧できるというのは、隔世の感があります。

Almost all back issues of The Billboard magazine (since 1942) is searchable and browsable on Google Books website. This enables us to do very convenient research through the web, on history of record labels, record production, artists and many other topics on record industries in the past. Previously we had to go to libaries to look for specific back issues, or we had to look for and buy them at second hand bookstores or at online auctions.

今回は、マイクログルーヴレコード黎明期の「コロンビア対RCAヴィクター」 「33 1/3 対 45」回転数競争あたりからはじめて、諸説入り乱れて解釈が分かれている「EP」というタームについて、過去の資料を探ってみましょう。Wikipedia 日本語版 では 33 1/3回転7インチ盤である、と書かれている EP盤ですが、それは 誤り で、あくまで45回転7インチ盤の一種である、ということがお分かり頂けるかと思います。

This time I am looking up some back issues, to what the term “EP” originally stood for – the term sometimes has been misunderstood (and there has been various opinions on it). So let’s get started with the old 1948 article on the “Speed Battle” – 33 1/3 v.s. 45, Columbia v.s. RCA Victor.

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2011/05/16

Boogie 4 Stu: A Tribute To Ian Stewart / Ben Waters

個人的には、ストーンズ全メンバーが勢揃いしたこと自体は、あまり注目点ではなかったりします。ベン・ウォーターズ (Ben Waters) が、イアン・スチュアート (Ian Stewart) ゆかりのブギウギ、R&B の名曲をどう料理してくれるのか、その点がはるかに興味をひかれ、ボーナストラック入りで限定リリースされた 2枚組LP を購入しました。

In my humble opinion, the most interesting part of this album is NOT the fact that all members of The Rolling Stones plays on this album, but how the leader Ben Waters interprets good old Boogie Woogie / R&B tunes connected to the late Ian Stewart… I bought the limited 2LP edition of the album (with bonus tracks).

 
[Ward WRDLP-002 Front Cover] [Ward WRDLP-002 Back Cover]

(front/back covers of the double LP edition)
 


ブギー・4・スチュ / ベン・ウォーターズ
Boogie 4 Stu / Ben Waters
(Eagle Records / Ward Records (Japan) WRDLP-002)

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2010/05/06

A few supplements to “Soul Deep” 2 of 6

ソウル・ディープ」の再放送はすでに昨晩までに第3回まで終わってしまってますが、第1回補足 (The Birth of Soul、レイ・チャールズの回) に続き、今回は第2回分 (The Gospel Highway、サム・クックの回) の補足になります。録画された方はこちらもお楽しみ下さい。

[Soul Deep Episode 2: The Gospel Highway]
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2010/04/14

Record Makers and Breakers (John Broven), Pt.2

昨年11月にここで紹介した Record Makers and Breakers – voices of the independent Rock ‘n’ Roll Pioneers – があまりにも面白いので最近再びハマってます。

もう通しで何回目かになりますが、毎日ちょっとづつ読んでは「おお〜」と声をあげ、うなりながら読んでます。

音楽およびそれにまつわる歴史という意味では、アーティスト、ミュージシャン、プロデューサ、エンジニアももちろんのこと、やはりアーティストと契約し、レコードを生産し、販売していた「レーベル」という側面からの切り口も絶対に欠かすことはできない 〜全てが複雑に絡み合っての音楽史〜 であるなーと、改めて思いが至っているところです。

いやはや、ほんまにおもろい。個人的リサーチ対象であるMercury レーベルについての情報もやはりてんこ盛りで、数年前から少しづつ手元で整理・書き溜めているマーキュリーレーベルのドキュメントにも、多数新しい視点と客観的情報を与えてくれます。


[Record Makers and Breakers]

Record Makers and Breakers – voices of the independent Rock ‘n’ Roll Pioneers –
by John Broven

Published by University of Illinois Press, 2009
ISBN 978-0-252-03290-5

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