Kohji Matsubayashi (松林弘治)

Technics SU-R1000 試聴記 #01: ディジタル系をアナログ入力で試聴

パナソニック勤務の友人の計らいにより、2021年6月19日〜7月2日の2週間に渡って、話題のフルディジタルインテグレーテッドアンプ Technics SU-R1000 をお借りして自宅環境で試聴することができました。本当にありがとうございます。

Technics SU-R1000 Web

お借りしていた間、試聴記を毎日 Facebook に投稿していたのですが、2ヶ月近くたった今頃になって、それらをブログに転載しておこうとふと思い立ちました。

特にオーディオマニアでもない人物によるシロート(笑)なりの書き殴り文章のため、分量がとても多くなりましたので、FB 投稿と同様、全14回 の長編で(加筆修正の後)ここにも転載していこうと思います。

まずは、初日の 6月19日、初めて箱から出して単純に繋いで音出ししただけの状態から。

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Kohji Matsubayashi (松林弘治)

Solidair Ukishima Feet & Pedersens Gyro Armboard for GyroDec

2003年に中古で購入した GyroDec Mk.III のアップグレードもついに最終章、この2つのアップグレードで「あがり」にしたいと思います。

My GyroDec Mk.III (that I bought second-hand back in 2003) has several upgrade kits installed through the years – and here’s the last two. I would call it quits.

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Kohji Matsubayashi (松林弘治)

78 rpm stereo microgroove – Hooray for Rivermont Records!

78回転。マイクログルーヴ、ステレオ。

78 rpm, microgroove, and stereo recording.

そんなレコードが「新譜で」この世に存在することは奇跡的といっていいでしょう。

It’s nothing but miraculous that such records exists (and are still released).

Rivermont Records 596 Side-A Read More / 続きを読む
Kohji Matsubayashi (松林弘治)

Solidair Audio Pylons upgrade for GyroDec

GyroDec Mk.III に施した DC モーター + True Point Audio 電源ユニットによるアップグレード (これはACモータ故障によるものでしたが)に続いて、以前から気になっていたサスペンションアップグレードを行いました。これが予想以上の効果をもたらし、過去に行った GyroDec アップグレードのなかで最もコストパフォーマンスに優れる顕著な再生音向上をもたらしてくれました。全 GyroDec ユーザにおすすめです。

After I did DC Motor + True Point Audio PSU upgrade to my GyroDec Mk.III (although it was meant for replacing a failed AC motor), I tried another upgrade provided by third-parties, this time for GyroDec’s suspension system. The result was really stunning against my initial expectation – now I believe this upgrade is “MUST” for all the GyroDec users; one of the best among what I’ve done in the past – the best value for money indeed.

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R.I.P., Papst AC Motor on GyroDec / True Point Audio PSU

Papst AC Motor on GyroDec

2020年11月8日にその寿命を終えた Papst AC モータ。20年近く本当にお世話になりました。
The Papst AC Motor that ended its life on Nov. 8, 2020 – Rest In Peace.

2020年11月8日、その瞬間は突然訪れました。 わたしが所有する1995年製 GyroDec Mk.III を駆動する Papst 社製 AC モータのベアリングが経年劣化により、ついにまともに回転しなくなってしまったのです。AC モータ、ご臨終…

The moment suddenly arrived on Nov. 8, 2020 – The Papst AC Motor made some noise, and prevented from running smoothly, probably because of the bearing wear. R.I,P., Papst AC Motor…

GyroDec では、初代 Mk.I から2000年頃のモデル Mk.IV まで Papst AC モータ(901 3520 001)が使われていましたが、Papst 社が当該モータの製造を1999年頃に中止してしまったため、2001年以降に製造されている GyroDec では、現在入手可能な新品でも、DC モータが採用されています。

GyroDec, since its beginning Mk.I until 2000 Mk.IV, had synchronous Papst AC Motor (901 3520 001) installed. However, Papst discontinued the particular motor in 1999 (and J.A. Michell used the last batch of motors until 2000), and post-2000 GyroDec (Mk.V) adopts DC Motor instead.

国内外の各種オークションサイトなどを探しても、Papst AC モータの中古やデッドストックは滅多に見つかりません。かといって、AC モータが搭載されている中古の GyroDec を買うのも本末転倒です。なにより、レコードを聴けなくなる期間が長くなるのは辛いので、あきらめて DC モータを調達する方向で考えることにしました。

Unfortunately, few used units (or “new old stock” or “deadstock”) of the Papst AC Motor cannot be found on market all around the world. And it’s kind of absurd to look for another used GyroDec with the AC Motor installed. Furthermore, it was really painful for me that I could not enjoy spinning records – that’s why I started thinking of obtaining a brand new DC Motor.

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Kohji Matsubayashi (松林弘治)

RCA Shorting Plugs Brought Me a Huge Difference

以前に増して自宅に籠ることが多くなった昨今、仕事部屋兼趣味部屋でオーディオシステムをあちこちいじりつつ、好きな音楽を大音量で聴く機会はますます増えています。おかげで、引っ越し前とは比較にならないくらい気持ち良い音で音楽を楽しめるようになってきました。

そんな中の1つ。前からなんとなく気になっていた RCA ショートピン (RCA Shorting Plugs) を試してみたお話です。

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Kohji Matsubayashi (松林弘治)

全自動レコードクリーナ HumminGuru、Kickstarter に登場

追記: 届きました! 実際のレビューや感想などはこちらから。

先日山本浩司さんのお宅に訪問した際、最も感動したのはもちろん再生音ですが、同じくらい感激したのが KLAUDIO CLN-LP200 でした。

全自動超音波レコード洗浄/乾燥マシンで、すでに生産中止になっていますが、海外で $4,800、国内で648,000円という驚愕のプライス。しかしその洗浄能力(=クリーニング後の再生音)には唸らされました。

KLAUDIO CLN-LP200

山本さんの CLN-LP200 でクリーニングしていただいているのは、
持参したSam Cooke の Night Beat オリジナル盤 (RCA Victor LSP-2709)

いままでずっと ゼロダスト LPレイザー に信頼を寄せていましたが、超音波洗浄してから LP レイザー処理した方が絶対に良いに決まってるので、ついこの前 Kickstarter に登場した HumminGuru をサポートすることにしました。

CLN-LP200 同様、全自動(超音波洗浄 → 乾燥)で、洗浄水のフィルタリング循環のみ備わっていない(毎回水は入れ替える前提の)タイプのようです。なにより KLAUDIO の 1/20 程度の価格 です(笑)から、もうこれは応援するしかありません。

順調にいけば来年夏頃に受け取れるようですが、クラウドファンディングのリスクも重々承知してますので、いまのタイミングで万人におすすめはしないでおきます。けど残り45日でゴール金額100%突破したので、きっと製品化されるでしょうね、期待しています。

2021/04/02 追記: クラウドファンディングは無事終了、そして一般予約も始まりました。 HKD2,956 (USD379) とのことです。

#humminguru team aims to offer affordable price but yet good design and high quality product to global vinyl community….

Posted by HumminGuru by Happywell Tech on Friday, April 2, 2021

2021/05/03 追記: 金型製作が順調に進んでいるとのことです。

Look at this giant mold for the #humminguru vinyl cleaner! It weighs more than two tons & takes the longest time to get…

Posted by HumminGuru by Happywell Tech on Monday, May 3, 2021

2021/09/29 追記: テスト製造が完了し、10月から大量生産フェーズに入るとのことです。

また、幸いにもそのテスト製造分を送ってもらえる1人に選ばれたと連絡がありました。到着が楽しみです。

2021/10/13 追記: 届きました!

Kohji Matsubayashi (松林弘治)

What Rudy Van Gelder Did “Wrong”

先日、オーディオ評論家の山本浩司さんのお宅を訪問する機会に恵まれました。そこで体験した全ては余りに素晴らしく、耳と身体と頭でたくさん受け止めたものを今後の自宅オーディオに活かしたいと思います。持参してかけて頂いた Night Beat / Sam Cooke と STRAVINSKY: Firebird / Dorati, LSO (どちらもオリジナル盤LP)の音はうちでかける何百倍も鳥肌ものでした。リアルで涙がいっぱい出ました。幸せでした。

(Dec. 13, 2020) at Yamamoto-san's Listening Room

その訪問時、山本さんが Like Someone In Love / Art Blakey & The Jazz Messengers の再発LPをかけてくれました。ちゃんと確認し忘れたのですが、おそらく Music Matters から出ている重量盤 で、アナログマスターからストレートカッティングしている奴です。つまり RVG Remaster じゃない音ってことですね。

それで思い出したのが、2020年7月21日に書かれたこの記事。7月27日に読んで「そうだよね〜」と思った記憶が蘇りました。

特に以下の箇所が、この記事を要約しています。いかにも Steve Hoffman さんらしい毒舌ですね。

Fans of ultra-pristine sound—the kind of guys who can spend an afternoon ranking matrix numbers on Steely Dan LPs—have been known to gripe about Van Gelder’s work.

スティーリー・ダンの LP のマトリクス番号による優劣に興じながら午後のひとときを過ごすような、超絶に原音的なサウンドのファンたちは、Van Geler 氏の仕事に不満を持つことで知られている。

Mastering engineer Steve Hoffman infamously wrote on his own website, “Take three or four expensive German mics with a blistering top-end boost, put them real close to the instruments, add some extra distortion from a cheap overloading mic preamp through an Army Surplus radio console, put some crappy plate reverb on it, and record. Then, immediately (and for no good reason), redub the master onto a Magnatone tape deck at +6, compress the crap out of it while adding 5 dB at 5000 cycles to everything. That’s the Van Gelder sound to me.”

マスタリングエンジニアの Steve Hoffman 氏が自身の web サイトに次のような悪名高いコメントを書いていることで知られている。「高価なドイツ製マイクを3〜4本、トップエンドをブーストして楽器に近づけ、軍から払い下げられたラジオコンソールを通した安物の過負荷なマイク・プリアンプで歪みを加え、くだらないプレート・リヴァーブをかけて録音する。そしてすぐに(特に正当な理由もなく)マスターをマグナトーンのテープデッキに +6dB でダビングし直し、全てに 5kHz あたりを +5dB 増幅させながら圧縮する。それが私にとっての Van Gelder サウンドだ。」

なるほど。 ある意味 RVG さんのやったことを的確に表現していると言えます。 >>> Mastering engineer Steve Hoffman infamously wrote on his own website, “Take…

Posted by Kohji Matsubayashi on Sunday, July 26, 2020
Kohji Matsubayashi (松林弘治)

オーディオ復活途上

私事ですが2020年7月に近所で引っ越しました。いままでは子供部屋に置いていたオーディオが、やっとこさ仕事部屋兼オーディオ部屋に集約できるようになりました。やった〜。

とはいえ、まだ引っ越し時の段ボール(につまった書籍類)が残っていて、仕事エリア以外は落ち着いてはいませんが。

ここも長らく放置気味で書いてないこともたくさんですが、ぼちぼち復活していこうかなぁ。と。

2020年11月 2021年3月 2021年5月 2021年12月時点での自宅オーディオはこんな感じです。2020年11月上旬に GyroDec の Papst AC モータが昇天(軸受焼きつきというか摩耗というか)してしまったので、現在イギリスから取り寄せ中のDCモータなどあれこれが届くまでアナログが恋しいですが。。。(涙)

はやくアナログ聴きたい… (2020.12.29 無事復活しました)